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あれから…

ひっそりと再開です。

あれから3年が経った。


各国に部下を一人作るってのは上手く行った。

面倒だったので、各国の王様に頼んだのだ。

そしたら教会と同じ様に、王族から一人を選出してくれたんだ。


でもさ、部下を作っておいてアレだけどさ、不思議な事に仕事が減った。

部下が優秀だからって事じゃないよ?

全体の量が減ったんだ。


人間って不思議なモノで、架空の神様ってのが居ると祈るたり願ったりするんだよ。

でも、現実に会える神様が居ると、願わなくなるんだよね。


ついでに言えば、権力者は逆。

現実に会える神様が居ると力に溺れなくなる。

いつ神罰が下るかと、恐れるみたい。

って事で権力を傘に着た犯罪は減っていったんだよな。


盗賊みたいなのはやっぱり居るらしいけど、そこは各国の領分。

神様の出番では無い。

まぁ、俺は神様じゃ無いんだけどさ。

だから、行く先々で崇めるのは止めてくれないかな!



さて、平和になって仕事も楽になると、誰もが思う事がある。


「ヒマだ……」

「仕事したら良いんじゃないの?」

「いやいやナグラさんよ、仕事って何よ?

 神様のお使いも無いし、各国からの要請も無い。

 やる事無い。つまりヒマなのだよ。判る?」

「いや、そうじゃなくてさ。普通の一般人としての仕事って事よ?」

「自慢じゃないけど、この世界に来てから働いてないから判らない!!」

「本当に自慢じゃ無いわね!!」


そうなのだ。

よくよく考えて見れば、働いた記憶が無い。

せいぜい、赤木亭でのバイトと、タルーンさんの荷物運びくらいじゃないか?

他に何をしてたかって、ギャンブルとダンジョン潜り……。

纏めて言うとダメ人間ですね。

…………ヤバいな。


「は、働こう!」

「え? 何? 急に? 無理じゃない?」

「無理って言うな!」

「だって、手に職なんか無いでしょ?

 ついでに言えば、大抵の事は運任せ。

 もっと言えば面が割れてるから何処にも行けないでしょ?」

「まあまあ。そこまで事実を言わなくても良くないっスか?

 そう考える事が大事っスよ」

「え~と、コタニさんには言われたく無いかな」

「なんでっスか!」

「だって、冒険者辞めてギャンブルで身を滅ぼそうとしてたじゃん」

「……そんな過去は忘れたっス」

「そんな事言ってると、アサイさんみたいになるよ?」

「は、はは、ははは、働くっス!!」


アサイ=ダメ人間、ってのは全員の共通認識になっているな。当然だが。

例えに使われると、とても不快になります。


「二人共そう言うけどさ、だから何で働くのよ?」

「そこはナグラさんが考えてよ」

「そうっス。反対ばかりは汚いっス」

「うわ、丸投げしてきた!」

「「だって思いつかないんだもん」」

「声を揃えてダメな事言うな!」

「そういうナグラさんだって働いてないじゃないか?」

「えっ? 私は出版の仕事してるわよ?」

「くっ、そうだった。……ところで、俺を主人公にしたBLはもう売って無いよな?」

「ええ。売ってないわ!」

「……断言する所が怪しいな」

「ヒロイン扱いだから大丈夫!!」

「止めろ! 禁書! 神様の眷属権限で廃棄処分する!!

 コンピューターよ! 全部燃やせ!」

「了解しました」

「止めて~~! 力作なのに~~!!」


まだやってたとは。恐ろしい。


しかし、ナグラさんも働いてるのか。


ちなみにカンキジコンビは俺の護衛として、いまだに働いている。

今日は子供の面倒を見る為にいないけどね。

じゃあ護衛は?ってなるけど、それはコタニさんだ。

あっ! そう考えると、コタニさんも働いてる事に……。

ヤベぇ。俺だけ働いてないじゃないか。


「も~、そんなに気にするなら、イイクラさんにでも相談すれば良いじゃない」

「なるほど! その手があったか!!」


早速テレビ電話をしてみる。


「はい、イイクラです。福田さん、どうしました?」

「実はイイクラさんに相談が……」

「あっ、言わなくても判りますよ」

「えっ? 判る? 見てたんですか?」

「そうじゃないんです。大体、眷属になった人が2~3年で相談してくるので」

「あっ、そうなんですか」

「ええ、判ってますよ。

 犯罪が巧妙化してきて、表に出てこなくなった。

 尻尾を掴みたいが、自分では目立って無理。

 こういう場面が増えてきたので、解決策が欲しい。そうでしょう?」

「え、ええ……」


すみません。そんな高尚な考えじゃ無いんです。

しょーもない内容で連絡したんです。

でも違いますって言えない……。


「誰もが悩む所ですからね。大丈夫ですよ。解決策はあります。

 今からマジックボックスに送りますんで、それを利用してください。

 頑張ってくださいね!!」


あ、切れた。

……えっと、が、頑張ります。


さて、何を送られたのかな?


マジックボックスに入れられていた物には「変身セット」と書かれていた。


「勘違いだったけど、良かったじゃない!

 それで変装すれば、仕事に就けるわよ」

「いや、あのな、変装なら良いけど、これ『変身』って書いてあるぞ?

 変身って、ヒーロー物じゃないか?」

「「「…………」」」


恐る恐る開けてみたら、ちゃんと変装だった。

ビビったぜ。

投稿は不定期です。すみません。

書けたらすぐに投稿します。

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