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自慢はウザい

連休になったので、1話だけ掲載します。

その後、色々な小さい願いを聞いて叶えて回った。

叶えた時に「ザラキの人に自慢してね」と付け加えて。


後日、丁度その場を目撃したので、『隠蔽』を使ってこっそりと見てみた。



「うちのサツマイモはさ~」

「いやいやそんな事よりも、ちょっと聞いてくれよ!」

「……何だよ」

「こないださ、神社にお参りに行ったんだ。あっ、神社ってのは新しい教会の事な。

 皆が良いって言うからさ~。しぶしぶだけど、行ってみたんだ。

 そしたらさ~、神主、あっ、神父さんの事な、が『丁度今、使徒様が来られております』って言うんだよ!」

「使徒様? ウソくせぇなぁ」

「いやいや! これがマジ! 俺、会っちゃったもん!

 でさ、直々に願いを叶えてあげましょうって言われてさ!」

「ふ~ん。ま、無理だったんだろ?」

「アホか! ダメだったなら話なんかするかよ!

 俺、とっさに思いつかなくてさ。慌てて言ったのが『痩せたい!』だったんだ……」

「本当に適当だな」

「でもな、凄いんだよ!

 俺、10日間で10kgも体重が落ちたんだぜ!

 何もしてないんだぞ! 今までと変わらない生活をしてただけだ! 凄いだろ!」

「ま、まあな」

「隣の家のやつ、知ってるだろ? ほら、性格は良いのにちょっとブサイクなやつ。

 あいつは無謀にも『彼女が欲しい!』って願ったんだよ。

 誰もが『神様になんて無茶ぶりをするんだ!』って思ったね。

 だけどさ! 今日出会ったんだけど、女と歩いてたんだよ! 神様スゲー!ってなったね!!」


何だろう。深夜の通信販売番組を見ているような気分だ……。


確かに体重は落とした。1日1kgで10日間。表計算ソフトを使えば簡単。

出来る事を知ったうちの女性陣が感激してたので、操作を間違える事は無いし。


彼女の件はもっと簡単だった。

『彼の事を好きな女性』を表計算ソフトで探したのだ。

すると1件だけヒットしたんだよ。幼馴染の娘だったっけ?

バカにされる雰囲気で言えないようだったので、祝福してあげたら告白したらしい。

放って置いてもいずれカップルになった可能性もあるが、利用させてもらった。お幸せに。


「そう言えば、最後に『なお、個人差があります』って言われたのはなんだったんだろうな……」


おい……誰だよ。テレビのテロップみたいな事を言ったやつは。

保険として下の方に小さく出てるやつだろ?

痩せる商品の時は『食事療法も同時にやっています』とか出るやつ。

そんな事伝えなくてもちゃんとやるよ! 怪しい宗教や商品じゃないんだからさ!

まぁ、誰が言ったのかは判るけどさ。ネタだろ?


とにかく、こういうような事をサラキと隣接している村でやって回った。

徐々に効果は出ているらしく、自慢しようとすると逆に神様自慢されるので、話しかけてこなくなってるらしい。

自慢されるウザさを実感出来たようでなにより。




後日談だが、ザラキ内で神社を作ろうという動きが高まったらしい。

国も放置出来ないくらいになったので、ロッツギルやグランザムに話が来たそうな。

で、他の国も集まり、ザラキが国としてちゃんとするなら作れるように進言しようと言ったようだ。

変なきっかけだったが、良い国になったら良いね。






ところで、ミノ大陸には9ヶ国しかないんだが、実は小さい島国もある。

後から出来たクリュー大陸を除くと、実は32ヶ国もスフィアには国があるのだ。

つまり後23ヶ国。主に北方と東方に多いらしい。サイラスとザラキの先。

だから全然意識してなかった。

地図で見ても、ゴマを振ったように点々となってるだけだし。


何で今頃こんな話をするかと言うと、そういう国にも神社を!って話になってきてるから。

旅行で来た人がお参りして、帰ってから話しまくったらしい。

普通なら信じないだろうが、使徒が居るって事実に驚愕したそうな。


まぁ、それだけなら良いんだけど。

神社を作るにあたり、使徒様に来て欲しいってなった。

ミノ大陸の各国の王も、繋がりが出来るので行って欲しいって言ってくるし……。

今度は島国めぐりか~。面倒だなぁ……。

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