3.日向side
「はぁ~」
今朝はあんな失態をおかしてしまって、私は教室に着いてからも、ひとり落ち込んでいた。
「ひ~なたっ♪」
「うわっ!」
突然後ろから抱きつかれてびっくりして振り向くと、親友の葵がにこにこしながら立っていた。
「あぁ、葵か…おはよ」
「ちょっとちょっとなにー?
朝から暗くない?どーしたのよ」
「ん、ちょっと寝不足なだけだよ」
さすがに気を許した親友とはいえ、お姉ちゃんに恋してて恋煩いです。とは言えないないので笑ってごまかした。
「ふーん。てかさ!もうすぐクリスマスだよ!いつものカフェのさ、クリスマス特別メニュー食べいこーよ!」
クリスマス…??
そっか!すっかり忘れていた!
お姉ちゃんのプレゼントどーしよう!
今年はちょっと頑張ってみたいな。
鈍感なお姉ちゃんにもわかるくらい愛のこもったプレゼントして、たっっっくさん意識させてやるんだから!
「ちょっと日向、聞いてる?」
「へっ?ああごめん、そーだね楽しみ!」
お姉ちゃんのことを考えていたら、葵がものすごく不機嫌になっていた。
いけないいけない。クリスマスの計画はお家でゆっくりたてるとして、とりあえず葵の機嫌を直すことに専念したほうがよさそうだ。