表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
片想い  作者:
片想い
17/30

9.日向side

学校が終わると、私は真っ直ぐ帰宅した。

マフラーを編むために。


「っよし!今日も頑張るぞぉ~!」


自分の部屋に入ると、さっそくとりかかかった。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「日向、いるの?」


マフラー作りに夢中になっていると、お姉ちゃんが部屋に入ってきた。


「うっわぁ!の、ノックぐらいしてよ!」


慌てて編みかけのマフラーを隠しながら言うと、お姉ちゃんはびっくりしたような寂しそうな顔をしていた。


…お姉ちゃんってこんなに表情豊かだったっけ??


「ごめんね、次から気をつけるから」


そう言うとお姉ちゃんはおずおずと私のベッドの端に腰かけて、私を見た。


何しに来たんだろう。

慌てて隠したから、この体勢かなり不自然なんですけど。腕痺れそうなんですけど。

早く用件すまして帰ってくれないかな~…


「えっと、何しにきたの?」

「う、うん、特に何しにってわけでもないんだけど…」


お姉ちゃんにしては珍しく、歯切れの悪い返事。

用事がないなら早く帰ってほしい。

そろそろ私の腕も限界だ。


「特に用がないんだったら後でにしてもらっていい?

私今いろいろと忙しいから」

「えっ…。うん、ごめんね邪魔して…」


お姉ちゃんはなんだか悲しそうな顔をしたけど、すんなり自分の部屋へと帰っていった。


「っふう~」


お姉ちゃんが部屋を出て、やっと元の体勢に戻って一息ついた。


それにしてもなんだったんだろう?

なんだか最近お姉ちゃんの様子がおかしいような…


「あ!マフラー踏んじゃってた!」


危ない危ない。

せっかく頑張って作ったのに、台無しになるところだった。


「さっ!続き作らなくちゃ!」


私はまたマフラー作りに熱中しはじめ、さっきのお姉ちゃんの様子がおかしかったことなど、いつのまにか頭から消えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ