level 57 ボクっ子姫と光の精霊
横穴に入ると真っ暗だった・・・
ゆっくりと進むと段々目が慣れてきた、鍾乳石が上から氷柱状に下がっている。
さっき青竜の処に行く前も雪原みたいだったけど更に寒くて床も凍っていて気をつけてないと滑りそうだ・・・
ゆっくり進むとさらに気温が下がった気がする、今ボクが着てるのは青い竜さんに貸してもらった(というか何故か落ちていた)女性ものの薄手のシャツにプレートアーマーっていうここにはそぐわない格好だった。
大きな湖に出た、火山の、洞窟の中のはずなのに向こう岸が見えない……上は空洞になっていてどこからか外の空気が入っているようだ。
地底湖・・・水が透き通っていて泳いでいる魚が見える・・ボクは見たことなくて初めての魚だけど食べたことあるのかな・・?
角が生えてて鋭い牙、緑色に光る鱗・・・その魚が泳ぐ下には底が全く見えない・・・
息を吸って水の中に首を入れるとやっぱり底は見えない、顔をあげると冷えた空気が顔に当たり薄い氷があっという間に張ってしまった!
慌てて氷を取って眼をパチパチと瞬きしてるとさっきまでなかった湖の真ん中に岩が出来ていた、そこから丸い光が飛び出てきた・・・
これが光の精霊・・・?
そう思って見つめているとあちこちから光が出てきてそれが光の束になって真ん中の玉に集まっていく・・・
それが大きな珠となってやがて束が無くなると点滅をして眩しいくらいに輝きだした!
「うわっ!?」
思わず眼を閉じて顔を背けるとまた暗くなった、視点を戻すとそこには人の形をした光が立っていた・・・
「え・・・?」
湖の真ん中から少しずつこっちに近づいてくる・・・怖くて逃げたしたいとかそんな事はなくてなんだか優しくて懐かしい感じがした・・・
「ツバサ・・・」
「は、はい・・」
ボクの名前を呼ぶ声が聞こえてきた、光の精霊・・・?
「私は光・・・貴女の光でもあり皆の光でもあるの・・・今、この世界は闇に被われようとしています・・・貴女なら、あの人の子供の貴女ならこの世界の闇を弱めることが出来るわ・・・」
「あの人の子供・・・?」
「先ずは戦争を停めなければなりません、大魔王に操られてカツヤードの王が既にドラグーン国に向かっています。」
「は、はい!どうすればいいですか?お願いします!国を・・みんなを助けてください!!」
「私と・・・同化すれば光を使えるようになります、私の力を貴女に授けます。闇を祓ってください・・」
「わかりました、闇を・・・大魔王を倒します!」
「貴女に女神様の加護があらんことを・・・」
そう言うと精霊はこっちに近づいてボクの中に入ってきた・・・ボクが光ってる・・・
「これが・・・精霊の力?」
体の奥底から湧き出るような感じ・・息吹・・?眼を閉じ力を抜くと辺りの空気が変わった、移動したらしくて目の前には青竜が横たわっていた・・・
「ほう・・・ちゃんと会えたようだな。ならば我にその力を与えよ・・・」
ボクは手を差し出し光を青竜に与えると大きな翼を拡げた。
「じゃあ行こうか?戦争を停めるのだろう?」
ボクは黙って頷いた。




