level42 ボクっ子姫と赤い竜?
お久しぶりです、再開します。
中学校の体育館くらいある空洞、そこに赤い竜は横たわっていた、弱っていて元気のないようにボクには見えた。でも長い角、硬そうな鱗、鋭そうな牙、それらが見るものに圧倒させられる。
「こ、こんにちは~」
なるべく好意的な所を見せようとちゃんと挨拶をした。
『今は夜ではなかったか?』
竜がモンスター語で話しかけてきた。ミンミ女史とエール以外は解らないはずだったけど何故だかボク達の頭の中に直接入ってきて言ってる事が理解出来た。
「あ、じゃあ・・・こんばんは~」
『はい、こんばんは。」
挨拶作戦が成功したのか気分よくなったのか、とにかく竜は挨拶を返してくれた!
「この地の守り神、赤い竜・・・お尋ねします、あなたは何故人を拒むようになったのですか・・・?」
マルチちゃんの問いに赤い竜は暫く考えて大きな口を開く。
『御主らも知っておるだろう・・・我々竜族の王キングドラゴン様が姿をお隠しになられた、理由はわからんが・・・そこな娘なら事情を知っているのではないか・・・?』
竜が見ているのはエールだった、そういえば竜の子だったなあ。でもまだ喋れないし・・・
『ま~ま・・・』
エールはボクの服の裾を掴み竜から隠れてじっとボクを見ている。知っていても上手く話せないだろうな・・・
「ごめんなさい、この子はまだ幼いから・・・竜の子だって知っているんですよね。」
「無論だ、確かに生まれたばかりのようだが・・・まあ良い、いずれわかるであろう、ところでそれだけで来たのではあるまい。」
「ふぁ!はぁいっ!!し、実は赤い竜さまさまに折り入ってあうあう、お願いございまして!」
「おそらく御主ら人間が付けたゴックーンの街の空上にいるワイバーンが邪魔で他の大陸に行けないから私に乗せていけとかだろう?」
赤い竜はドヤ顔をした!
「す、凄い・・・どうしてわかるの・・・?」
「時折周りを見ておるからな、この大陸の全てを・・・何時もなら軽くあしらうのだがその竜の娘が気になるからな、暫く付き合ってやろう。」
「え?それってボク達と冒険してくれるってこと?」
「私は基本気まぐれなのでな、途中で居なくなるかも知れぬがそれでも良いならな?」
「よ、宜しくお願いします!あ、えーと・・・名前は・・・」
「そうだな、赤いからレッドちゃんとでも呼んでくれ。」
レッドちゃん!?意外とお茶目だな・・・
とにかくこれでカツヤードまで行けるぞ!!




