level33 ボクっ子姫と魔法瓶(○印)
今日は魔法の勉強の日、先生はソナタさんだ。
「ではでは~魔法について説明しますね~、魔法は基本的に精霊の力を借りて実体化します~。精霊には主に火、水、土、光などがありそれぞれの精霊と契約します~」
参加してるのはボクとアリアちゃんとエールの三人、マルチちゃんは闇の精霊と契約してるから他の魔法は使えないんだって。
似合うけど・・・
「それでは~私の契約してる火の精霊を呼び出しますね~」
ソナタさんは精霊を呼び出した!
ソナタさんの前に小さな光が出来暫くすると人の形になる。
『呼んだか?ソナタ』
全身オレンジの小さな女の子が
めんどくさそうに口を開いた。
精霊語らしいけど直接ボクたちの脳に入ってくるので理解できる。
「すみませんね~フライアさま~
ちょっと火の精霊の力を見せて頂けませんか~魔法の勉強してるもので~」
『勉強?めんどくさいなあ・・・
ちょっとだけだからな?』
フライアさまはツンデレっぽい!
『ふんっ!』
フライアさまが顔の前に二本指を立て、気合いを入れると炎の壁が現れた!
『まあこんなものかな?ふっふ~ん』
ドヤ顔のフライアさまにボクたちは拍手した。
『ん?そこのお前。』
誰の事?
「姫さま、フライアさまが呼んでますよ~」
「ボク?」
『姫さま?』
同時に疑問系だった。
「姫さまは~ドラグーン城の姫さまなんですよ~」
『お前が姫勇者なのか?そのわりには精霊と契約していないようだが?』
「姫勇者?」
「翼が?勇者?」
アリアちゃんもそこに引っ掛かったみたいだ。
『なんだ、知らぬのか?大魔王を倒すのじゃろ?』
「それは知ってますけど・・・今トンカツ王子が行ってるてしょ?」
『トンカツ?ああ、カツヤードの王子か、あやつには無理じゃな。』
フライアさまは即効否定した。
「え?どうして?」
『この世界の者には大魔王は倒せぬわ、地軸が狂ってしまうからの』
地軸?どういうことだろ?
『まあともかくお主にしか出来ぬ、じゃが我々が力を貸すことは出来る・・・これをやろう。』
ポンッ!と煙が立ちボクの目の前に現れたのは・・・魔法瓶だった・・・
「ナニコレ??」
『ふふん、それはじゃな。精霊の力が無くても精霊を呼び出せる魔法の壺じゃ、貸してやる。大切に扱うのじゃぞ?』
どう見ても普通の魔法瓶にしか見えないけどなあ・・・?




