level26 ボクっ子姫とちびっこ竜
何?この音・・・
部屋の上からガタガタと音がしてどんどん大きくなってくる・・・
「天井に何かいるみたいですね・・・」
「ま、まさか・・・」
アリアちゃんは震えている、チカンとかは平気なのにこういうのはダメみたい。
「ふんっ!!」
ミンミ女史は部屋に立て掛けてあった棒を天井に当てると上でバタバタと羽のような音が聞こえた。
「ボク、クルセウスさんを呼んでくる!」
慌てて隣に寝ているクルセウスさんを起こすと
「お姉ちゃん、僕眠いよ~」
ダメだ、子供になってる・・・
仕方なく部屋に戻るとマルチちゃんをミンミ女史が肩車していた。
部屋は何故か畳の部屋で天井までそんなに高くなかった。
「姫さま・・・天井の蓋を開けるので気を付けて下さい・・・」
そう言うと蓋を押して中の様子を見ていたマルチちゃんは顔が真っ黒になっていた。
「マルチちゃん!?」
「・・・げほっ、何かに炭を吐かれました・・・」
「マルチちゃん、代わって?ボクが覗いてみるよ。」
「そ、そんなぁ!?姫さまをき、危険な目には合わせられまひぇん」
「・・・わかりました。姫さまのご趣味なら仕方ありません・・・」
「いや、覗きが趣味じゃないからね!?」
マルチちゃんに代わってもらい天井を覗くボク。
「ひ、ひ、姫さまのふ、太もも!!」
「ミンミ女史、動かないで~!あと、くすぐったい!」
ボクからは見えなかったけどマルチちゃんが太もも撫でてた・・・
暗くて何も見えないけど何かがいる気配はする・・・
ドサッ
ん?なんだ??
頭が重い、上を見ると何かが乗ってる!
「うわぁぁぁぁあああ!!!」
「きゃぁぁぁぁあああ!!!」
ボクがバランスを崩すと下のミンミ女史も一緒にバランスを崩しボクらは下に倒れた。
バターン!!!
「あいたたた・・・ミンミ女史、大丈夫?」
「だ、だいじょうぶれふぅ~」
「つ、翼!!アタマアタマ!?」
「え!?」
アリアちゃんに言われ頭を見ると体長10センチぐらいの目を回していたトカゲみたいな生き物がボクの頭からずり落ちた・・・
グルルル・・・
「な、なにコレ!?」
「ど、ど、ドラゴンですうっ!?」
「初めて見ました・・・野生のドラゴン・・・?」
ドラゴンって飼われてないよね!?
よくわかんないけど布団に寝かせタオルを濡らしてドラゴンの頭に乗せておいた。
「あ、気がついたみたいだ。」
ドラゴンが目を開けると直ぐ様飛びのきこっちを睨み付けグルグルと鳴きいかくしている。
ボクは指を出した。
「大丈夫、怖くない・・・」
出した指をじっと見つめドラゴンはパクっと噛んだ、そのまま動かない。
「ほら、怖くない・・・」
ドラゴンはくわえていた指を離しペロペロと舐めだした。
「ナ○シカかっ!?」
うん、アリアちゃんツッコミありがとう。
「でもなんでこのコ天井にいたんだろ?竜って四匹しかいなかったんじゃなかったっけ?」
ボクは竜の子を撫でながらみんなに
聞く。、ソナタさんもお風呂から戻ってきた。
「う~ん、そのはずなんですけどね~もしかして生き残りだったりして~?」
「そういえば・・・ 前に大魔王の配下のベリアルに襲われた時・・・その中にドラゴンを見た気がします・・・」
「え、え、ええ?ドラゴンって大魔王の配下じゃないはずですよね?」
「そうですね~、とりあえずお城に連れて帰りましょうか~?調べてみないとわかんないし~」
「うん、メルヴィルさんに相談してみよう。」
ドラゴンかあ、何か解るといいけど・・・
4月12日 章に分けました。
8月13日 ○が抜けました。




