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ボクっ子姫と竜の国  作者: あさたろ
第1章 ボクっ子姫とゲームの世界
14/67

level14 ボクっ子姫とマルチの日



「・・・・」


「・・・・」



二人ともずっと無言のままだった。


別にケンカしてるとかじゃなくてやっぱり話づらかった。

仕事はちゃんとしてくれてるので文句は言えないし、別にきらいじゃないから。


マルチちゃんのプロフィールは・・・


マルチネス・キョヌウ・オイシーズ

姫さま着きメイド 年齢12歳、誕生日 8月13日 身長146㎝ 体重40㎏

スリーサイズ 90 60 86 血液型 B型

家は貴族のオイシーズ家、代々王家に支えてきたんだって。そこの次女で四人姉妹。何故メイドをしてるかは記載されてない。

クリスティアーノ女学院を大学まで10年かかるとこを6年で卒業したって。頭いいんだ、アリアちゃんに勉強を教えてくれないかなあ?

性格は大人しく引っ込み思案。趣味は植物鑑賞らしいので王家のひとしか入れない植物園に来たんだけど・・・



とにかくボクから話を切り出さなくっちゃ。男なんだし・・・



「姫さま・・・」


「はっ!はい!?」


ボクは先手をとられた!



「黒ユリの花言葉って何か知ってますか・・・?」


「え?あ、ううん。知らないけど?」


「呪い・・・アリアさまに送り届けましょうか・・・?」


「いや!それはやめてあげて!!」



ボクは全身全霊を込めて突っ込んだ!


「じゃあこちらのエリカとかは・・・?」


「それの花言葉は?」


「孤独・・・とか裏切り・・・」


「それもダメです!!」


「じゃあ姫さまにはリンドウを・・・花言葉は悲しむあなたが好き・・・」



実はドSかー!?




「姫さま・・・わたしはこの植物園に小さい頃来たことがあるんです・・・」



え?そうなんだ・・・まあ貴族ならあるかもだけど。



「ライラックの花言葉は・・・愛の芽生えとか若き日の思い出・・・」






「まだ五歳くらいの頃、貴族と云えど入ってはいけないと言われていたこの植物園に隠れて入りました・・・ここにある花はみんなどれも綺麗で黙って入ったことをわたしはすっかり忘れてしまってて・・・見つかったんです。姫さまに・・・」


え?ボク?


「たぶん今の姫さまではない姫さまだと思います・・・わたしはしまった、怒られる!!と思って震えていました・・・でもそんなわたしに姫さまは・・・やさしく声をかけて下さいました。女の子同士だったけど・・・それが初恋でした・・・今の姫さまもその時の姫さまと変わらないです・・・」



「マルチちゃん・・・アリアちゃんのことなんだけど・・・許してもらえないかな?たまたまこの世界に来たときに大魔王に選ばれただけなんだよ・・・」



「わたしの家族は・・・一年前、大魔王によって・・・全員。使用人も家も含め大魔王傘下の四天王、べリアルによって・・・殺されました。」



!?



「ですから・・・例え一時といえども大魔王だった者をわたしは許したくありません・・・その後王様に御願いして姫さま着きのメイドにして戴きました。士官でも良いと王様は言ってくれたのですが・・・でもわたしは姫さまの側にいたかったから・・・」



「ごめん、マルチちゃん・・・そんなこと知らずに・・・」



「まあ・・・アリアさまを許すことは一生涯ないかと思いますけど、恋敵ですから・・・でも、わたしの好きな花のアヤメの花言葉は・・・信じる者の幸福・・・です」



マルチちゃんは咲いていた花を一本摘み取った。



「これを・・・アイリスの花を・・・アリアさまに渡してあげて下さい、姫さまからってですよ?」



「マルチちゃん・・・ありがとう・・・ごめんね・・・」




マルチちゃんが渡してくれたアイリスの花言葉は僕も知ってたんだけど・・・


でも知っててアリアちゃんに渡すよ・・・




11月8日 脱字修正 マルチ→マルチネス


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