level10 ボクっ子姫と刺客
王子は用事があるということで途中で帰った。
まだ舞踏会は続いていたがその後は誰も声をかけてこなかった。
と、いうか例の二人が結託して阻止してたらしいんだけど。
でもそんな二人の合間を縫ってきた男が一人・・・
「姫さま、よろしければ私と踊って頂けますか?」
「はい・・・」
その人の目をみた途端ボクはあまり覚えてないんだけど・・・
気がつけばその人の手に・・・捕まっていた・・・
「姫さま!」
「姫さまを離せ!!」
「姫さまは囚われててもいいですね・・・」
最後の誰?
「く、くく、こんな簡単に大魔王様の土産が出きるとは・・・ここの警備も甘いな・・・」
大魔王?まさかこの人!?
グアアア・・・!!
あっというまにその人は大きな魔物に変わった。
「トロール!?何故ここに入ってこれたの!?」
メルヴィルさまが叫んだ。
トロール(妖精)らしいけど見た目は日本でいう鬼みたいな感じで身長5メートルくらいある。
てかこんな冷静に解説してる場合じゃないよ!
そのトロールの手に握られてるボクは身動き取れなかった。
「魔法小隊前へ!!」
魔法使いの人達が、呪文を唱えてその塊がトロールに直撃する!!
ドオォォン!!!!
煙で回りが見えなくなる・・・
「姫さま~?」
煙が消えたけどトロールは微動堕にしてなかった!
「そんな・・・まさか魔法が効かないなんて・・・!」
メルヴィルさまや皆が呆然としている後ろから雄叫びが聞こえる。
「うおおおおー!!!」
「いくぞー!!」
「姫さまを救えー!!」
城の衛兵や戦士の人達がトロールに向かって斬りかかる!
「うわあああ!!!」
「やられたあー!」
「衛生兵、衛生兵ー!!」
衛兵達は意外に弱かった!
あ、でもこのまま捕まってれはアリアちゃんのところまで連れてってもらえるかも?
いやいや、ダメだよ。そんな考え方!
でもどうしよう・・・