level1 ボクっ子姫とアリアちゃん
ボクは笠原翼、中学二年。男・・・
だったと思う。
見た目はよく女の子に間違えられるから童顔なのかな?男らしくなりたいんだけどね。あだ名は『姫』って呼ばれてる。
ボクの中学校は私立で男子は詰襟、女子はブレザーなんだけどみんなからブレザーの方が似合うって言われる、屈辱だけどね。
今ボクはある場所でドレスを着て踊っている・・・
この状況を考えるとホントに男だった?って疑問符しか出てこないくらいパニクってる。
事の始まりは学校が終わって幼なじみの志水アリアちゃん(ハーフの女の子)と帰る時に・・・
「ねー 翼。明日の宿題見せてよー、翼のノートって解りやすいよね さすが学年トップ様は違うよね♪」
アリアちゃんは容姿は凄くカワイイんだけどオツムが残念なムスメさんだ。
「またそんなこと言って・・・駄目だよ、ちゃんと自分でやらないと。」
「だってさあ、半分外国人の血が入ってるのに国語なんてわかるわけないじゃん?だからって英語がわかる訳じゃないけど。」
「アリアちゃん、ほとんどの教科赤点だったよね!?」
「うっ・・・まあ、それは、そうなんだけどさ・・・」
アリアちゃんはオドオドし始めた!
「じゃあ今から翼の家で勉強しよう!
そうしよう!!」
「え~?今から?今日はちょっと・・・」
今日は新作のゲームの発売日で早く帰りたかったんだ、もちろん宿題は休み時間にやっておきました。
「なによぉ?可愛い可愛い幼なじみのアリアちゃんの頼みが聞けないって訳ですか?姫さまは?」
「姫さま言わないでよ・・・わかったよ、アリアちゃんの頼みだもんね」
「さっすがあ、翼♪わかってるぅ」
アリアちゃんはボクに抱きついて頬擦りしてきた、なんだか照れちゃうよ・・・
家に帰る前に予約してたゲーム《ドラグーンランド》通称ドララン を取りに行った。
アリアちゃんはボクの宿題を写しながら寄ってきて
「ゲームするの?あたしもする~」
って言うので
「ダメだよ、宿題写すんでしょ?ボクが先にするからその後ならいいよ、一ヶ月くらい後になるけどね」
と、笑いながら返した。
「えー!?そんなの待てないよぉ」
「とにかく宿題してからね、ボク ジュース持ってくるから。」
アリアちゃんを置いて一階のキッチンに行く、スッゴい待ったのに先にやられたらたまんないよ。ただでさえアリアちゃんはネタバレするようなこと言うしさ・・・
「お待たせ~、あれ?」
部屋に戻るとアリアちゃんは居なくてテレビが付けっぱなしになっていた。
しかもゲームがセットしてある・・・
アリアちゃん、やっぱりゲームしようとしてたんだ。
テレビを見るとゲームは起動してるけど画面は真っ暗・・・
「あれ、なんでだろ?」
ジュースのコップが乗っていたトレイを置きゲーム機に近づく。
するとテレビが光った、ハッとしてテレビを見ると激しい光がボクを包んだ・・・