Life 75.6 Let's just let it happen. もうどうにでもなれ
その頃、僕は、いい加減にお風呂に入ることにした。
とりあえず、脱衣場に避妊具をおいて...、随分おとなしいな。鼻歌とか歌っちゃうぐらい嬉しいことじゃないのかな?
「入るよ?」
「ハイ。」
なんか、やたら素直だな。
「あ...。」
やっぱりこう見ると、惚れ惚れするほどスタイルがいい。どう見てもあの娘とそんなに変わらない。
「なんか、すごく恥ずかしい。あんまり見ないで欲しいな。」
「そうは言っても、一緒に入るって言ったのは君だよ。」
「君に見られるのは、いつでも恥ずかしいよ。」
「そういうものかな。でも、恥ずかしがるって言うほどだらしなくないでしょ。」
「ずっと君に見られてもいいように鍛えてるんだから。」
「そう言われるよ嬉しいね。逆に、僕がごめん。」
「そんなことない。君は、そのままがいいの。」
そうやって、僕に抱きついてきた。参ったな、密着されちゃうと、生理現象が起こっちゃうな。
柔肌に触れる。いつも思うけど、なんでこんなに気持ちいいんだろうなと思いつつ、やっぱり硬く、大きくなっていくのが自分でも分かる。
彼女もそれを察したのか、
「ふふふ、私もまだまだ魅力があるのかな。恥ずかしいから、見ないように抱きしめてよ。」
ちょいちょい普段とは違う言葉使いだから、そこで冷静になれるという感じだ。
「見せてくれないんだね。なんか、寂しいな。」
「だけど、どんどんおっきくなってるよ。」
「魅力的だし、そうなるのもしょうがないでしょ?」
「褒めても、私の身体だけしか出てこないよ。」
「出てくるだけ立派だよ。普通の人なら、そこまでの自信はないと思う。だから、僕も反応しちゃうんだ。」
不思議と、まだ10代後半のような身体つきであることに気づいた。そう言えば、肌年齢も20代とか言ってたし、全然垂れてきている様子もない。
普通なら年齢とともに、身体つきが変わってくるはずなんだけどな。時間が止まってるような感じ。今まで見る機会なんて、たくさんあったはずなのに。
いつも見慣れてるけど、それはあの娘と並んでいて、ほぼ変わらないからなんだ。そんなことあるのかな?
「ねぇ、せっかくだから、体を洗ってあげる。」
「君は、僕が洗ってあげようか?」
「それは、先に入ってたから。」
「そうか。じゃあ、お願いしようかな。」
お風呂の椅子に腰掛ける。けど、どうも、ソープみたいな感じで、身体を使って洗ってくれるのか、自分の身体にボディソープを塗り始めた。
「なんか、大胆というか。」
「私も恥ずかしいけど、君はこういうのは好きじゃない?」
「嫌いじゃない。いつもやらないことをやってるからさ。」
「うまく出来るかわからないけど、こういうふうにしてほしいのかなって。」
「君がそれをやってくれるなんて、僕は夢を見ているようだ。」
「ふふふ、願望なのかな。君は、座ってるだけでいいの。」
そうやって、背中に抱きつく。手は隙間をすり抜けて、僕の性器に伸びてきた。
同時に背中にも、より柔らかな感覚と、随分と硬くなった胸の先端部分がはっきり分かってしまう。
「参ったな。どっちか、片方でいいんだけどね。それに、君はもう感じてるんじゃない。」
「分かる?緊張してるから、乳首がずっと感じたまま。それに、下の方も、我慢出来なくなって。」
「よほど溜まってるの?それとも想像してそうなっちゃった?」
「両方、かな。君は、恥ずかしがる私、好きじゃない?」
「恥ずかしがるというより、なんか、初々しい感じがする。いつもと、何が違うんだろうね。」
「頭の中も、身体も、君のことしか思っていないの。想像するだけで、不思議と感じちゃう。」
「うん、嬉しいよ。君が、僕のことを愛してくれてるって証拠だね。」
と、両手でしっかりと僕の性器を持ちつつ、背中では上下に動く彼女。気持ちいいのは分かるんだけど、同時に罪悪感も出てきてしまう。
ただ、あえて何かを言っても、彼女はもう聞かないだろう。素直に、僕の身体で、感じてくれればいい。
...真面目に変なスイッチを入れちゃったなぁ。
僕が、どこまで冷静を保ってられるか。まあ、それでもお風呂で何回かはやってしまうだろう。
「いやあ、危ない危ない。まさか田端駅のアトレにドラックストア出来てたなんて。」
本当に知らなかった。だって、私の知ってるアトレにはTSUTAYAがあったはずなんだけど。
やっぱり、私と使うとお店の人は思ったのかな。確かに私の恋人が使うんだけど、私が買うなんて、やっぱり盛ってると思われちゃったかな。
「ま、本音を言えば、私も仲間に入れてほしいかも。」
嫌だなぁ。こんなに可愛い娘が恋人なのに、彼は今まさに性行為をしてる。
彼?君?オトーサン?う~ん、あの人は私にとって、色々な顔を見せてくる。そのすべてが、私の大切な人。このぐらい我慢かな。我慢なのかな。
ともかく、私は今、オトーサンの娘なんだから、困ってるオトーサンを助けてあげないと。
...でも、本音を言ってしまうと、オトーサンとおねえちゃんの子供、見てみたい。
マンションの部屋の手前で、おねえちゃんの喘ぎ声が聞こえてきた。結構な大音量。家族として、恥ずかしいな。
っと、私はそ~っと玄関を開けて、そ~っと靴箱の上に、避妊具をおいて、そ~っと鍵を閉めた。
その間ですら、ダメとか、いいとか、喘ぎ声に混じって言ってる。おねえちゃんって、理性が外れると、こんな感じになっちゃうのか。
私はどうなんだろう。自分じゃわからないことだけど、ここまでにはならないと思う。いや、そもそも性欲に負けたことがないから、そう思えるのかな。
「間に合ったかな。オトーサン、無理しないでね。」
そう言って、LINEを送って、またホテルに戻ることにした。どうせだから、どっかで夕飯を食べていこうかな。
結局、バスタブの中で1回、そして洗い場で1回してしまった。
僕の身体を使って自慰行為をするぐらいだから、彼女も何回もビクビクと身体を震わせてた。けど、満足はしてないらしい。
「もっと私に触れてほしい。もっと気持ちよくして欲しい。君も、もっと私を感じて欲しい。」
「...いいよ。でも、ちょっと、涼しいところで、休憩したいな。」
そういいながら、とりあえず僕は彼女を、タオルで拭いてあげる。普段はこんなことしたら、罵声を浴びせられるのに、今日は従順だ。
「せっかく拭いてくれるんだったら、そのまま、私をもっと気持ちよくして。」
と、拭いている手を、強引に自分の胸に持っていく。もちろんタオルは落ちる。
「やっぱり、ボリュームのある胸のほうがいい?」
「どうだろ、僕もそんなに経験がないし、今は君の身体だけしかないから、比較は出来ないよね。」
「出来る子なんだよね。私が好きな、やさしい君。これからも、独り占めしていいんだよ。」
「そうするつもり。だけど、ずっと迫ってくるのは、なんか気が引ける。」
「ごめんなさい。君を困らせる。そんなつもりじゃなかったの。」
「大丈夫だよ。僕が、君と一緒にいることを、嫌だと思ったことないよ。」
せっかくだから、ちょっと胸の感触を味わっておこう。そう思って、急に鷲掴みにしてみる。
「あっ、そう、もっと、すごく気持ちいいの。」
なんか変な体勢。真正面にある、彼女の胸を鷲掴みにしている。よくよく考えてみると、今までは後ろから触れることはあっても、正面から堂々と触ることはなかったな。
「ハァハァ...。」
彼女がまたビクンと身体を反った。そういうモードに入ると、まさに全身性感帯ってやつなんだな。
それにしても、よく体力が持つな。そこは、ストイックに鍛えてる君のことだから、なんともないんだろう。
「脱衣場を汚すのもなんだし、一度リビングに行こう、ね。」
「うん。君がそうしたいなら、私も行く。」
とりあえず、下着とTシャツぐらいは着ようかな。
「服を着たら、リビングに出てきてね。」
「えっ、君は?」
「ごめんね、着替えをおいておくのを忘れた。リビングで服を着るよ。」
そう言って、脱衣場を出た。なんか、熱中症とかなのかな。いやに気持ちが悪い。少し涼みたい。
リビングにある押入れの片隅にある、僕の服置き場に来て、とりあえず服を着た。
「あ、そうか。」
玄関に行ってみた。紙袋がおいてあった。娘に頼むことじゃないよな。まったく。
と、ようやく休憩。冷たい飲み物をのみながら、エアコンに当たる。あんまり健康にはよくないんだよな。
ガチャ
お、出てくるかな。
「お待たせ...しました...。」
そこには、白いショーツと、白いTシャツを着た彼女がいた。
どうもノーブラらしく、胸の先端がTシャツ越しに主張してくる。娘にああ言っておいて、自分がこの格好で来るとは、さすがに思ってなかった。
でも全裸で来られても...それはそれで困るな。
「すごく刺激的な格好。君は、そういう格好をしないのかと思ってた。」
「私も、すごく恥ずかしい。けど、それぐらい私、もっと気持ちよくなりたいの。」
なんか、すごい悩ましい言い方。多分、理性がすっ飛んでるんだろう。
そして、ショーツには染みが出来ていた。遠目で分かるんだから、結構大きな染みなんだろう。なんか...うん、どうしよう。
今日の定例会は、奥様不参加で、娘とLINE通話してた。
そりゃ、19時ごろから延々とやっていれば、23時にはもう果てるでしょう。裸だけど、ベッドですやすやと寝てる。
しかし、うちの奥様は、ちょっと体力がありすぎだな。減退している身としては、最後の方はおそらくダメになってたと思う。
そして、明日になれば、また顔面を真っ赤にしながら、変な恥じらい方をするんだよな。それでも、満足したんだからいいのかな。
「で、オトーサンはどうしたの?」
「どうしたのと言われてもなぁ。とりあえず、言われるがままにずっと身体を貸してたみたいな感じかな。何しても嫌がらないし、ずっとそこにしがみついて来て、僕はそのまま4回ぐらい気持ち良くなった。あの人は、なんか、気持ちよくなったまま、最後はベッドの上で寝ちゃったんだよね。で、後片付けをして、ようやく今って感じ。」
「そんなことあるんだ。大体、おねえちゃんの体力についていけたのがすごいと思うよ。」
「いや、僕は男だから良くわからないんだけど、男と違って、女性は何回でも絶頂になるんでしょ?」
「それ、娘に聞くこと?」
「だよな。はぁ~。」
なんか深い溜息が出てしまった。
「困った顔してるね。どうかした?」
「僕さ、あんまり乗り気でエッチってしないじゃない。だけど、相手に迫られてエッチするのって初めてだったからさ、なんか頑張れたような気がする。」
「私が迫ってきたら、頑張れる?」
「あ、うん、どうだろうね。君とエッチしてるときって、割と罪悪感と戦ってるからさ。なんで、娘とエッチなことしてるんだろうって。でも、今日、改めて思ったけど、相手を好きだから、エッチ出来るんだなって。」
「身体目当ての男性もいるじゃん。」
「そうだけど、少なくとも僕はそういうタイプじゃないみたいだね。もしかして、僕まで理性が飛んじゃうかもと思ってたけど、案外そうでもなかった。僕はエッチすることに罪悪感を持ってるのかもね。」
「優しいのか、偽善なのか、良くわからない感じするけど、私も物足りないってことは、何度かあったもんね。そういう時は、君のことを恨めしく思うよ。」
「やっぱりそうなんだ...。自信を無くしちゃうよね。」
「でも、そこで無理をさせちゃうと、今度は君が傷つくかもしれないし、何より私のためを思ってなのかもって思うようにしてる。多分、君がもっと性関係に貪欲だったら、私も、おねえちゃんも、君を見放しちゃうと思う。」
「ごめん、恋人に、僕は何を言わせてるんだろうね。」
「そうそう、そういうことをわざわざ聞くなって。でも、君のいいところは、頼りないかもしれないけど、そういうところ。」
「うん、ありがとう。」
「そう言えば、結局使ったの?」
「ありがとう。1個だけだけど、助かったよ。いや、スキあらば、ゴム無しでいじって来るし。」
「そっか。私もゴム無しでやってみたいなぁ。」
「君とだと、なおさらゴムなしはダメでしょ。それこそ、僕が性欲に負けないと...。」
「怖がらずに堂々としちゃえばいいんだよ。」
「だけど、彼女とのエッチだと、ゴムはしなきゃいけないんでしょ。」
「私も子供を見てみたいから、無視してても良かったかなと思った。けど、おねえちゃんとの約束は破りたくないから。」
「約束?」
「そう、二人で決めたこと。必ず避妊をして、エッチすることって。」
「それは知らなかった。大事なことだよ。僕にも言っておいてくれたら良かったのに。」
「だから、私も意外だったんだよ。おねえちゃんの理性がなくなるとか、考えたこともなかったからね。」
「君がしたあとに避妊薬を飲んでるのは、そういう理由だったんだ。用心深いとは思ってたけど。」
「願望と、現実は別ってね。私も君とおねえちゃんの子供は見てみたいけど、それじゃあ、約束を破ることになっちゃうから。」
「何より、出来た子供が可哀想。そういうことまで考えろってことか。」
「あ、そうだ。あの人って、今の君より若い感じの身体つきなんだよね。大きい小さいの問題じゃないけど、とても40代の身体つきじゃない。」
「えっ、それ本当?」
「いやさ、いつもはそんなこと思わないんだけど、今日って明かりのある状態でしてたわけじゃない。で、改めてまじまじと見てみたんだけど、僕の記憶してる限り、君のほうが大人の身体つきというか、その...大人の人の身体なんだよ。」
「それって、私のほうがいい女ってこと?」
「う~ん、なんか話が湾曲してる。君は現実的に21歳ぐらいの、ちゃんと大人になった女性の身体なんだけど、あの人はそれこそ10代、そうだなぁ、君がちょいちょいと子供の可愛い色気を振りまいてた頃の身体つきなんだよね。だから、思わず錯覚しちゃったんだよ。」
「確かに、おねえちゃんはよく、私の身体が羨ましいとか、ちゃんと食べてるからだとか、色々言うけど、さすがにそれは褒めすぎじゃない?」
「そう思うのもしょうがないけど、前の君と同じ格好をした時、ショーツにTシャツ1枚の時と、ほぼ一緒。」
「そんな格好させたの?さすがに恋人としては、ちょっと聞き捨てならないな。」
「お風呂から出て、部屋で待ってたら、その格好で出てきたんだよ。で、思わず昔の感覚に戻ったというか。」
「未成年をそんな目で見てたの。さすがにそれは引く。」
「引くも何も、つい最近まで、自分でやってた格好じゃない。」
「あ、そうか。ごめん。」
「話を戻すけど、ストイックだからって言葉で片付けられない。しかも、同居するまでは、夜はノーブラだったって話てたし、本来なら40歳にもなると、相応の感じになると思うんだよ。」
「その知識の出処が良くわからない。AVとかで見て知ってるの?」
「あの人がAVに出たら、年齢では熟女だけど、身体つきはデビューしたての18歳とか、そんな感じ。君だと21歳で、ちゃんと21歳相応の身体つきだから、若い男性には、君のほうが魅力的に映る。ま、そりゃそうだよね。」
「今からそっちに戻っていい?実際に裸になって、比べてみようか。」
「時間を考えなさいって。それに、そんなことしなくても、一緒にお風呂にでも入るだけで分かると思うよ。」
「言われてみれば、だよね。3人でしてても、お互いの身体をまじまじと見るようなことはしないし、何より暗いからわからないもんね。」
「ああ、それで、なんか罪悪感があったのかもしれない。あるいは、3人だとその罪悪感が薄れるというか。」
「変なこと言ってもいい?」
「何?なんか気になることでもあった?」
「なんで私がそんなことを知ってるかわからないんだけど、おねえちゃんって、鍛えようが、栄養を取ろうが、体型は18歳から変わってないって言ってたんだよね。」
「でも、本人から聞いたんでしょ?」
「たぶん...、そう思うんだけど。だから、君の言ってること、合ってるんだよ。」
「あの人って、ストイックな反面、お酒飲んだり、ホールでケーキ食べたりとかしてるけど、見た目変わらないもんね。肌年齢も20代後半なんだっけか。」
「そうそう。私が同じことしたら、単なるぽっちゃりになっちゃうと思う。異常体質って感じでもないだろうし、なんなんだろうね。」
「ま、いいか。ある意味、僕は二人の違う女性が楽しめるってことだよね。同じ人なのに、体型に違いが出てくるなんて、思わなかったな。」
「大切なことを聞くの忘れてた。」
「そんなに大事なこと?」
「うん、私とおねえちゃん、どっちのほうが抱きやすい?」
「...困る顔が見たいわけ?それぞれ、やっぱり個性があるから、どっちとは言えないよ。」
「そこは、ちゃんと決めて欲しいかな。やっぱり、自分の恋人の1番になりたいよ。」
「いい、今、この瞬間だけは、君のほうがいいかなって思う。」
「ありがと。私に付き合ってくれて。」
「大人になったね。なんか、色々迷惑を掛けちゃったけど。」
「その分、デートで返してくれればいいよ。私は、一泊二日が希望だよ。」
「性も根も尽きてるような人に、一泊二日を要求するような恋人は知らないね。」
「冗談だよ。その分、私の身体を味わってくれれば、休憩2時間でもいいよ。」
「くそ、誰が育てたんだか、親の顔が見てみたいよ。」
「鏡でも見てればいいんじゃない。じゃ、おやすみなさーい。」
やれやれ。
あ、そう言えば、寝室のエアコン壊れてたっけな。どうしよ。起こすのも野暮だし、とりあえず僕だけシャワー浴びようかな。
そんな感じで、シャワーを浴びれば、もう時間も1時近かった。しょうがない、こたつで寝るか。
「......て、起きてって。」
ん?なんかあったのかな?目を開いてみる。目の前に、しゃがんだ裸の奥様がいる。
いやあ、真近の下からのアングル、卑猥過ぎて、さすがに朝に...あれ?暗い。
「どうしてこたつで寝てるの?もしかして、私、一人でベッド占領してた?」
「なんか、してるうちに君が寝ちゃったから、起こすのもどうかと思って。」
「うそ、じゃあ、寝る前にしてたことって、本当にやってたこと?」
「察しの通りです。君が、めちゃくちゃ甘えてきたから、二人で楽しくしてた。覚えてない?」
暗くてよく見えないな。う~んと、メガネはどこだっと。
体を起こすと、なんか頭の上に、柔らかい感触がある。ん?なんだこれ?
「寝ぼけてるのかな?いきなり私の胸に飛び込んで来るとか、故意にやってるとしか思えないけど。」
「あ、そういうこと。納得した。」
「ちょっと。イチから説明してよ。私、どうして裸なのよ。」
「それは、自分で脱いだからじゃない。多分ベッドの横辺りに、ショーツとTシャツが落ちてるよ。」
「で、あなたは?」
「ご覧の通り、布団もないので、とりあえずこたつで寝てました。」
「そうじゃなくて。」
「ああ、汚したところは全部拭いておいたよ。あなたが寝てたあたりは何もしてないけど。」
「それも違うって。」
「...どこから覚えてないの?」
「夕食を食べたあたりまでは覚えてる。」
「じゃあ、お風呂でソープごっこを始めたのは?」
「...覚えてない。」
「その後、浴槽で上に乗ってたのも?」
「...え、本当に?」
「わざわざ白いTシャツと白いショーツを着て、ショーツに分かるぐらい染みを作ってたのも?」
「ただの痴女じゃない。私じゃないでしょ。」
「そう言われてもなぁ。全部、あなたがしてたことなんだけど。」
「......死ぬ。私、死ぬわ。」
「いや、アレはアレで可愛いかったけどね。でも、やたら僕の股間をいじって、ゴムを外そうとしたりとか、どうすればいいかと。」
奥様、その場にへたりこんでしまった。ぼやけた感じだけど、終わったって顔してる。
「僕も頑張ったから。あなたはあなたで、ずっと大きな喘ぎ声で反応してるし。」
「分かった。分かったからもう話すの止めてください。」
「明日?今日?どっちでもいいけど、仕事だから、早く寝たほうがいいよ。それとも、目が冷めたところで、またお風呂で延長戦する?」
「...するわけないでしょ。ねぇ、今言ってたこと、うそじゃないの?」
「うそじゃないです。ああ、でも、ゴム無しではやってないから、そこは安心して。」
「当たり前よ...。なんか、私に説得力ないよね。」
「理性が飛ぶぐらいエッチしたくて、そのまま気持ちよかったんでしょ?」
「はい、冷静になって思い出してみたら、全部私がやりました。これでいいでしょ?」
「じゃ、そういうことだから、シャワー浴びて、早く寝よ。僕は、もう浴びてるんで、ここで寝るから。」
「...ぉ願い。」
「ん?どうしたの?」
「お願い。聞いて。」
「何?」
「一緒にシャワー、浴びてもらえませんか。」
「え、どうしたの急に?」
「だから、私一人で裸のままじゃ恥ずかしいから、あなたを巻き込もうって言ってるの。」
「お願い?嫌がらせじゃなくて?」
「ああ、じゃあ、もう嫌がらせでもなんでもいいから、私と一緒にシャワー浴びて。」
「うん、じゃ、とりあえずゴムを用意するから。」
「避妊具はいらないから、さ、早く。」
「いやいや、間違いが起きてからじゃ遅いって。せめて準備だけ、ね。」
「いいわよ。このままお風呂になだれ込んでやるわよ。まったく。」
真夜中、寝ぼけ眼で、裸の奥様に、首根っこ掴まれて、僕はお風呂に連行されています。
でも、これが僕の奥様だわ。理性が飛んで、変に可愛くなるのもいいけど、常時あんな感じじゃ、ちょっと疲れるもんね。
「あの、頭、頭。」
「頭がどうしたのよ。」
「抱えられてるから、胸に当たって、その、」
「得してると思いなさいよ。もういっそ、あなたの夢に仕立て上げようか?」
「分かったから、役得だと思って、黙ります。」
「話が早い。あなた、そういうところが好き。」
「あの、夜中だからね。あんまり騒いじゃダメだから。」
好きと来たか。一緒にいて、いろんなあなたを見られる。それだけで役得だと思ってる。
「ねぇ、着替えは、持ってきてないの?」
「着替えなんて必要ないわよ。あなたも裸で、いつものように抱き合いながら寝ればいいじゃない。」
「...それでいいの?」
「迷惑料。それに、明日も私はお休みだからね。残念でした。」
で、その後、やっぱり用意したゴムは使われてしまい、夜中なのに奥様は思いっきり喘ぎ、僕はもう一回だけ、気持ちよくなりました。
その後はベッドでお互いを確かめるように、抱き合いながら寝ました...けど、結局寝たのが3時を過ぎてたんで、なんとなく眠い感じで仕事へ。
そして朝。次回へ続く。