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Life 55 Your wife wants to spoil you too. 僕、病人だけど

「...よう。」

あ、朝になったんだな。起きないと。

なんでこう朝は目がしぱしぱした感じなんだろう。そうやって、目を開ける

「おはよう。」

彼女の機嫌がすごく良かった。不思議なものである。

朝の表情だけど、いつもは嫌そうな感じなのが、今日はすごく晴れやかだった。

「おはよう...ございます。」

あ、そうか。ゆうべはおたのしみだったんだっけ。彼女の心境に変化があったのかな。

「なにか憑き物が落ちたような、可愛い顔してる。本当なら、そのままでいて欲しいけどなぁ。」

その通りのようで、ウキウキしてる彼女。

「ごめんなさい。私はこれから会社に行かなきゃいけないの。だから、あなたとは、また夕方だね。」

「そっか。あんまり言いたくないけどさ、会社には気持ちを切り替えて行ったほうがいいよ。多分怪しまれるよ。」

「大丈夫。あなたとのことは、誰にも気づかせない。あの娘すら隠し通してみせるから。」

昨晩のことを考えると、僕の奥様は体力があるなと思ってしまう。僕の体力がないのかな。でも、君の負い目を消せたのなら、良かったと思う。


しかし、奥様、普通にベッドから裸で出てきて、着替えを始めてる。堂々としてるなぁ。

「なんか、恥ずかしいとか思わないんだね。」

「あなたともっと恥ずかしいことをやってるじゃない。これぐらい、別になにも思わないかな。」

「そうなんだ。う~ん、日差しが当たって、本当に綺麗に見える。なんにも考えなければ、ずっと裸でいて欲しいな。」

「嬉しいって反応して欲しいのかな?でも、私も会社には裸で行けないから、服ぐらい着るわよ。」

ま、そりゃそうだな。僕も会社に行く準備でもしようかな。


「う~ん、やっぱり、体力が戻らないな。こんなに辛かったっけ。」

「それはあなたの体力不足じゃない。あと、気分もあるかもね。」

いつものように菓子パンをもぞもぞしている僕。バッチリメイクして、マグカップでコーヒーを飲んでる彼女。

「なんか、めまいがするんだよなぁ。頑張りすぎちゃったかな。」

「ん~~、ひどいようだったら、やっぱり休んだほうがいいよ。理由はともあれ、もしかすると、あなたが昨日はテンションで乗り切っちゃったのかもしれないしね。」

「そうしよう。連絡して、めまい止めでも飲んで、ちょっと寝るよ。」

「あなたはやっぱり頑張りすぎちゃうのよね。私もちょっと責任感じてる。健康あっての夜の生活だもんね。」

まあ、単純に睡眠不足なんだろう。いつもなら立っていられるような感じでも、今日はよろけてしまう。これはやっぱり危ないかな。


「それじゃ、行ってきます。本当に体調が悪くなってきたら、救急車を呼んだほうがいいからね。」

「うん、ごめん。ありがとね。


とりあえず同僚に連絡はした。

あの感覚に似ている。僕が発作を起こしたときに、力が体中から抜けていく感じ。そして、目が回っているような錯覚を起こしている。

「あれ、こりゃ重症かな。まぁ、寝てれば直るかな。」



「......夫?私のこと、分かる?」

あれ、周りが暗い。そして、朝に会社に行った彼女が僕を起こしてる。

「おそらく大丈夫かな。」

ベッドから立とうとする。が、ちょっとよろける。彼女が肩を貸してくれた。

「大丈夫じゃないよね。無理してる?」

「いや、無理とかじゃなくて、力が入らないんだ。こんなこと、経験したことないんだよね。」

どうも朝から悪化してる感じがする。でも、気分が悪い感じはしない。

「めまいはない?」

「うん、あ、立てるかな。」

フラフラするけど、リビングに出ていく。


「もう、良かった。あなたって、結構体揺らしたけど、全然起きてくれなかったのよ。」

「え、そうなの?もしかして、僕そんなに深い眠りに入ってたのかな。しかも、朝から?」

「そこを疑問にされても分からないわよ。でも、本当に無事で良かった。」

「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。」

「どうしたの?そんなにかしこまっていう言葉じゃないでしょ?」

「うん、なんか、思考が上手く出来ない気がする。頭がぼーっとするんだ。」

「熱中症とかなのかもね。春先でも、熱中症になる人はいるっていうし。水をラッパ飲みしてみたら。」

「うん。あ、夕飯を食べてみようかな。朝パンを食べてからなんにも食べてなかったんだ。」


夕飯を食べた。うん、味覚は問題ない。手も別に動かせる。頭がフラフラするが、なんとか大丈夫な感じ。

「そう言えば、体温を測ってみたら。もしかして、本当に熱があるのかもよ?」

そう言われて体温計を受け取り、測ってみた。

PiPiPi。っと、測れたかな。どれどれ。

「え、35.6度?」

「う~ん、低体温症?でも、そんなに低い感じでもない気がするんだよなぁ。」

「私、ちょっとポカリ買ってくる。お風呂で温まればもしかすると直るかもしれないし、水分不足も良くないから、水分もちゃんと摂ろう。ね。」

「うん、お願いします。」


僕は、とりあえずお風呂を沸かすことにした。その間に、彼女が飲み物を買ってきてくれた。え、OS1とかあるじゃん。

「さすがにOS1はやり過ぎじゃない?」

「だって、やっぱり水分を取ってないのが気になるよ。」

「うん。あなたの言う通りにします。」

「あれ、なんかちょいちょいいつものあなたじゃない感じ。」

「そうかな?あ、もしかしてちょっと敬語が混ざってる?」

「そうそう。あなたの敬語喋りってなんか久々に聞くなって思って。」

「多分だけど、頭が上手く働いてないのかもしれない。おかしいですもん。」

「おかしいのはあなたの発言。まあ、お風呂でゆっくりしてきなさい。」

「分かった。ごめんなさい。」


ふ~、さすがに湯船に浸かると、なんとなく水分不足だったんだろうかな。

「入るわよ。」

「え、ええ!」

そうして入ってきたのは、バスタオル姿の彼女だった。

「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。いや、大丈夫とも言えないのかな。」

「もう、心配かけるぐらいなら、言う通りにしなさい。」

「...はい。ごめんなさい。」


一緒に湯船に浸かる。当然、彼女はバスタオルは取っている。

「なんか、背中に当たってるけど、元気になってきた?」

「別の所は元気になってるけど、う~ん、なんかイマイチぼーっとしてる感じする。」

そうすると、準備されてたOS1を渡される。

「汗をかいてるときにこういうのを飲むのもどうかと思うけど、やっぱり水分はちょくちょく取っていったほうがいいかな。」

「うん、ありがとう。でも、この体制だと、なんかなぁ。」

すると、彼女はこちらを向いて、抱きついてきた。

「なんかプールの授業みたいな感じ。」

「もしかして僕で遊んでない?心配してたら、そんなことしないんじゃない。」

「あら、私の肌のぬくもりで安心するんでしょ。なら、裸のスキンシップも、別に文句はないんじゃない?」

水分を取りつつ、やっぱり下半身が元気になってしまっている。

「こういう状況でも性欲は素直なのよね。ま、多分本当に疲労とかだったんでしょう。いっぱい、癒やしてあげるから。」

「あやまってばっかりで申し訳ないけど、ごめんね。恥ずかしいことさせちゃって。」

「ううん、あの娘がいないせいで、私達、羽目を外しすぎたのよ。きっとあなたが疲れちゃったんだよ。」

「確かに。明後日には帰ってくるけど、毎日こんな感じでいいのかな。」

「さすがに明日からは普通に戻りましょ。だから、今日はこのまま、ここでスッキリさせてあげちゃう。」

「ねえ、もしかして、あなたも欲求不満?」

「...うん、なんか、ここのところの行為で、ちょっと火が付いちゃったかも。」

「そうだよねぇ。まさか、お風呂にまで一緒に来るとは思わなかったもんね。」

そんなことを言いながら、2本目のポカリに手を伸ばす。

「お、ちゃんと水分取ってる。」

「うん、なんとなくだけど、頭がはっきりしてきたような気がする。」

「よかったぁ。また入院とか言われたら、どうしようかと思ってたの。」


「で、このままどうしようか。」

「どうせだから、私が上になって、ちょっとやっちゃおうか。あなたも元気だし。」

「ああ、そこは、解放してくれるわけでもないのね。」

「ごめんなさい。今度は、私が我慢できなくなってきちゃった。」

「途中で萎えちゃっても、文句言わないでね。」

「それじゃ、私の体は触り放題にしてあげる。その代わり、私は上で頑張るから。」

「頑張る?そうじゃなくて欲求を解放するんでしょ?」

「もう、細かいことはいいの。そういうところかな。」



無事完走した僕は、その後ようやくお風呂から出ることが出来た。長い時間、お風呂に浸かるのは、やっぱり皮膚がふやけて、いい気分じゃない。

でも、まぁ、上に乗って激しく乱れた彼女も見られたし、合間合間にお風呂の中で二人で給水するほど、頑張るなよって思うほど、今日もいい運動した。


定例会の時間。

「しかし、どこから火がつくものなのか分からないものだね。」

「もしかして、私?」

「うん、今日は、意識がちょっと怪しかったけど、君の体って本当に綺麗なラインをしてる。なんで、こんな人に僕は襲われてるんだろうってね。」

「ごめんなさい。あの娘もそうなのかもしれないけど、過剰に体を触られると、体が熱くなってくるのよね。」

「そういうもの。あ、確かにあの娘もコスプレするたびに自己処理をしてたもんな。そういうことなんだ。」

「コスプレかぁ。確かに、あれはあれでいいのよね。なんか、背徳感あって。」

「人権がないんだな。コスプレ。まぁ、僕の趣味みたいなものだから、しょうがない。」


「で、大丈夫そう?私だけ興奮しちゃって、あなたを置いてけぼりにしちゃった気もするけど。」

「とりあえずぼーっとはしなくなった。少しよろけるのは、バランス感覚が戻ってないだけだろう。」

「ねぇ。本当に気をつけてね。それじゃなくても、私、今日はずっとあなたのこと考えてて、仕事どころじゃなかったから。」

「珍しい。会社で仕事してるときまで、そんなに思われてて、僕は幸せだよ。ありがとう。」

そうして、軽くキスしてあげた。


「そっか、こういうことも、あの娘が帰ってきたらできなくなっちゃうね。」

「いや、別にいいんじゃない。その代わり、僕があの娘に同じことしても、あなたは嫉妬しない?」

「どうだろう。せめて、見てないところでしてもらえると嬉しいかな。」

「別に堂々とやるって言ってるわけじゃないし、その辺は、ちゃんと周りを見て、ね。」

「うん。見ないふりしておく。それにしても、あなたってそういうところ、ちゃんと義理立てするのよね。」

「当たり前でしょ?僕の奥様は誰なんだか分かってるし、その奥様に断ってするのが、一応流儀なものでね。」

「真面目で真摯。あの娘が良く言ってたのよ。あなたは目の前のことには、どんなことでも真面目で真摯なんだって。もちろん、私も知ってる。そして、知ってるからこそ、あなたにワガママ言ったりする。でも、それでもあなたは受け止めてくれる。私も、あの娘も、何度も救われてきたと思うのよね。」

「僕は、他の人には知らないけど、君たちにだけは正直に生きていきたい。まぁ、趣味はちょっと嘘つくかも知れないけどね。」

「あなたの趣味にまで文句は言わないし、嘘だと思わないから。ま、ともかく、こんな正直者、本当に希少だけど、時代には合わないのかもね。あなたがちょっと不運なのは、そういうところなのかもしれない。そのために、私達が幸せにしてあげないといけないんだよね。分かってるかな?」

「本当は、己の道は己自身で切り拓けとは思うけど、僕はそれほど強くない。あなた達には、ずっと頼ってしまうけど、許して欲しい。」

「当然。その甘さが、あなたのいいところ。どんどん頼って欲しい。無理するあなたはあまり見たくないしね。」


「寝ようか。さすがに今日は服を着るよ。」

「そうね。疲れも溜まってるだろうし、私もそうする。ベッドに入ったら、安心出来るように、また抱きしめてあげるね。」

「本当に情けない旦那でごめん。でも、せっかくだから、もう1日だけ、甘えさせてもらうね。」



僕の奥様は、やっぱりちょっと変わってると思う。僕を思っての行動だし、まぁ、性欲処理に使われたのはちょっとアレだけど、一生懸命に支えてくれている。僕も、その期待に応えていかないといけないね。まずは、明日の体調が万全であることかな。




今日はこの辺で

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