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Life 42 Raising Children 可愛い子供と触れて

正月。栃木にある僕の実家へ、3人で帰省しました。賑やかな実家で、僕は妹の3歳の息子を連れてコンビニへ行くことになります。


子供との交流

妹の息子を真ん中に、僕と娘で手を繋いで歩きます。息子は僕のことを「おにい」と呼び、懐いてくれています。娘は初めて小さな子供と触れ合い、戸惑いながらも、その可愛らしさに夢中になります。コンビニでは、息子は欲しいものをカゴに入れ、娘は家族全員分のデザートを買います。


家族の形

帰り道、娘は「子供がいたらいいな」と僕に話します。僕は、子育てには自信がないとしながらも、僕たちにはこの息子がいる、と伝えます。娘は僕の言葉を受け入れつつも、いつか自分たちにも子供を、という思いを語ります。


3人の絆

夜、僕たちはホテルに宿泊することに。娘と彼女は、僕たちの関係性が世間から見れば「おかしい」ものだと認めつつも、3人にはお互いが必要で、もはや「共犯」のような関係なのだと語り合います。


この帰省を通して、僕たちは、新しい家族の形と、子供を育てることへのそれぞれの思いを確かめ合い、絆を深めていくのでした。

今日は1月1日、元旦というやつだ。とはいえ、僕は実家にいる。三人で今日、栃木に帰ってきた。

「そういえば、アンタ、明日は初詣行く?」

「いくいく。」

「初詣、行くの?」

「ああ、そう言えば行ったことなかったね。ウチは、毎年宇都宮の二荒山神社に行くの。」

「えっ、宇都宮に行くの?じゃあ、私も行く。」

「あなたはどうする?」

「もちろん、私も行くわよ。20年以上行ってないし、ちょっと今を見ておきたいかな。」

「オカン、そういうことで、僕らがお供させてもらうよ。」

「去年まではアンタと二人で行ってたのにね。アンタのところもせっかくだから祈願してきたらいいよ。」


帰ってそうそう、妹夫婦と対面。久々の大所帯となってしまった僕の実家。妹には3歳の息子がいる。一番やんちゃ盛りだけど、そこは僕のオトンが相手をしている。

ちょうどいいボケ防止になる。親ながら、車の運転と、孫の世話ぐらいやらせないと、真面目にボケてしまいそうだから怖い。

妹と旦那さんに娘が懐き、三人で英語で会話してた。なんか楽しそうにやってるところを見ると、娘もいつの間にかネイティブスピーカーになってしまったんだなと実感。

そして、オカンは奥様と談笑。感情的になりやすいオカンを上手いことやり込めてるのがすごいよなあ。さすが、昭和の会社で戦ってるウチの奥様。


僕?そうだなあ。妹の息子が何かおねだりある時に寄ってくる。面白そうなんで、コンビニに連れて行く。

「あ、私も行っていい?」

「うん、助かる。」

娘もついてくるみたい。娘が21歳。妹の子供が3歳。同じ子供と言っても、これだけの差がある。まあ、娘じゃないんだけどね。


妹の子供を真ん中。左に僕。右に娘。

「おにい。おかし!おかし!」

「お菓子買うの?食べられる?」

「だいじょーぶ、たべるよ。」

妹の息子もずいぶん喋るようになった。なぜか、妹がおにいと呼ぶせいで、僕をおにいと呼んでくる。

「オトーサンって、ちゃんと子供に懐かれてるんだね。」

「ちゃんとオトーサンも出来るって?そう思ってる?」

「思ってるよ。私のオトーサンなんでしょ。」

「ねぇ、おかし!」

「はいはい、コンビニまで頑張って歩こうな。」

息子の手を握ってあげる僕。さすがに人の子だから、細心の注意をしながら歩く。まあ、夜に買い物に行くなって言われそうだけど。

「オトーサンには懐いてるけど、私にはあんまりな感じ。」

「そんなことなんじゃない?ほら、手を出してあげれば。」

娘も左手を出してみる。息子が二本ぐらい指を握る。

「かわいいぞ。子供ってこんなに可愛いんだ。」

「こう見えて、シャイなところがあるんだよな。この子なりに、君に近づきたい証拠だよ。」

息子が娘のほうを見て、

「おかし!まだ?」

「お菓子はまだだよ。買いに行ってるの。」

「おかし!かう!」

「はいはい、買う買う。もうちょいだから頑張れ。」

「がんばる。」

「しっかり目を見て話してあげれば、子供はちゃんと話を聞いてくれる。君にも慣れてくれるよ。」


コンビニ。

コンビニの中に入ってしまえば、もう勝手に動き回る。それを追うだけで、息子は欲しい物をポンポンと入れていく。

「んじゃ、ちょっと任せるよ。カゴ持って、追うだけで勝手に買うもの入れるから。」

「うん、頑張ってみるよ。」

「あ、あと自分で買うものもカゴに入れなよ。あとでまとめて買ってあげる。」

「ありがとう。あ、ちょっと先に行き過ぎ。」

さてと、ちょっと休憩が取れるかな。缶コーヒーでも買って、ちょっと外で飲んで待つかな。

「おにい。あれほしい。」

「何、高いところにほしいのがあるの?」

「あれ、あれ。」

なんのことはない。彼の好きなじゃがりこが棚の上にあっただけだった。自分で掴んで、カゴに入れるのが、彼のルールらしい。

「ほれ、取れた?」

「うん。」

「んじゃ、おねえちゃんのカゴに入れてきな。」

相変わらず、自分の好きなものだけを買うんだな。まあ、子供はそれでいい。


「んで、誰がこんなに買うって?」

なんかデザートがたくさん入ってるぞ。まあ、プリンは多分彼のやつなんだろうけど、それにしても...全部で8個?ああ、そういうことか。

「一応、全員分入れておいた。色々種類があっていいでしょ?」

「そう。うん、そうだね。」

「おにい、かう」

「うん、買って帰ろうか。」

お会計を済ませて、とりあえず袋の中から、息子にじゃがりこを渡す。

「おにい、あーがと!」

「良かったね。」

頭を撫でてあげる。やっぱり、癖なんだよなこれ。

「オトーサン、ありがとね。」

「まあ、君なりに気を使ったんだね。僕が言うのを忘れてたってのもあるけど、僕の両親の分はいいから。」

「なんか、そういうの寂しいじゃん。」

「さみしい?」

「大丈夫、寂しくないよ。おねえちゃんもいるだろ?」

「うん、やばいね。」

「そうだね。おねえちゃんと手を繋ごうか。」

二本指ではなく、ちゃんと手を握って繋いでくれた。息子が打ち解けた?のかな。

「ヤバいね。君、なんでこんなに可愛いの?」

「ははは、やばいね!」

「どうでもいい言葉は良く覚えるんだよな。まったく。」

娘にしたら、近しい年齢の人ぐらいが生活の中心。まあ、僕ら両親代わりと、バイト先のおばさんとは、年齢がかなり離れているけど。

でも、自分より幼い子供と触れ合う機会は、おそらくなかったはず。ひょっとしたら、大学のカリキュラムにあるかも知れないけど、この反応を見る限りだと、初めてって感じだ。

「オトーサン、やっぱり、子供いたらいいよね。」

「僕もそう思ってる。けどね、やっぱり、ある程度大きくなったから、面白いんだよ。ここまで育てるのが、僕には自信ないよ。」

「寂しいこというなあ。その分、私が頑張れば、いい気もするんだけどね。」

「さみしい?」

「ううん、寂しくないよ。言っただけ。」

「ま、だけど、幸いこの子が僕らにはいる。言ってなかったけど、東京の自宅もそれほど離れてない。君が望めば、この子の面倒は、いつでも見ることは出来る。」

「今は、そういうことにしておく。でも、まだ諦めないからね。」

「うん。分かった。また三人で考えよう。」

急に息子が走り始める。手を繋いでる娘もそれを追いかける。

「置いてくよ?」

「うん、ついていくから安心して。」

娘と二人で暮らしてたときを思い出す。あの時に早まっていれば、確かに息子ぐらいの年齢の子供がいたんだよな。でも、僕は出来なかっただろうな。


明日は乗る電車を合わせて、行くことにした。

いずれにしろ、今日は僕らは小山にあるビジネスホテルで泊まることになる。

「それじゃ、明日。小山から電車に乗るから。乗る場所だけ連絡して。」

「分かった。アンタ、無理なら野木に戻ってきなよ。なんか、体調崩しがちなんだから。」

多分、実家にいると体調を崩すんだよなあ。まあ、こればっかりは仕方ないところだが。

「それじゃ、おやすみなさい。お義母さん。」

「おやすみなさい。おかーさん。」

「おやすみなさい。これのこと、頼むわね。」


「これだって。オトーサン邪険に扱われ過ぎでしょ。」

「親にとって、いつまでも子供は子供なんだってさ。僕には、君が子供に見えないというのにね。」

「おねえちゃんもそう思う?」

「まあ、そりゃ私が産んでるわけでもないし、最初から子供って思ったこともなかったからね。」

「いいんだよ。これが僕らの家庭。別に人様に指差されるようなことはしてないだろ?」

「表向きにはね。内心、この関係は普通におかしいって思われるよね。」

「そこは私も思うことかな。でも、私達が成り立つためには、もう三人とも必要になってしまってるし、共犯でしょ。」

「共犯か。それぐらいがいいね。」



今日はこの辺で、続きはまた明日。

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