Life 40 Christmas is also an everyday life. クリスマスが休みだと盛り上がる?
僕たち3人は、娘と二人で暮らしていた頃、イベント事をほとんどしていなかったことを反省し、今年はクリスマスを盛大に祝うことにしました。
クリスマスの準備
クリスマス・イブが日曜日であることを知り、彼女(奥様)は「休みだとワクワクする」と喜びます。今年は3人でプレゼント交換をすることに。娘はバイト先からローストチキンとケーキ、彼女はシャンパン、僕はオードブルを用意し、ささやかなクリスマスパーティーを開きます。
プレゼント交換
プレゼント交換では、僕は「2人にずっと美しくいてほしい」という願いを込めて美顔器を贈ります。娘は彼女にブランケットを、彼女は僕の趣味を考慮してマフラーを選んで娘にプレゼントします。
クリスマスケーキと昔話
食後にはクリスマスケーキを分け合いますが、アラフォーになった僕は「生クリームがきつい」と弱音を吐きます。彼女は、実家ではクリスマスに特別なことはしなかったが、子供の頃に「翌年の手帳」をプレゼントされたという思い出を語ります。
聖夜の夜
話が一段落すると、娘は「聖夜なんだから、この後も楽しいこと、決定です」と、恋人らしい夜を期待する発言をします。僕も彼女も、そんな娘の言葉に気合を入れて応じるのでした。
このクリスマスを通じて、僕たちは、家族として、そして恋人としても、互いに贈り物をし合い、喜びを分かち合うことの幸せを改めて実感するのです。
そう言えば、三人どころか、娘と二人で同居してたときも、一般的なイベントはほぼ無視な感じで生きていたと気づいた。
まあ、娘と二人の時は、あんまり恋人らしいことをしちゃいけないという考え方があったので、彼女に誘われて花火を見に行くとかはしたけど、大きなイベントはまったくやらなかった。
せめて彼女の誕生日にケーキを買ってくるぐらいのことはしてたけど、それが年1回。若い女性にイベントごとがほぼなかったことを、今となっては反省している。
「え、そう言われると、そうだったかもしれない。けど、なんかイベントってあったっけ?」
「ああ、そう言えば、イベントごとにコンビニの期間限定品とかを並べてる時に、そう言えばって思ってた?」
「まあね。でも、別に二人で暮らしてる時って、毎日が記念日みたいなもんだったから、あんまりイベント事に興味なかったんだよね。」
「そういうもんなのか。いや、その辺は反省しなきゃいけないなと思ってさ。ハロウィンとか、クリスマスとか、そういうイベントも3人になったんだから、騒いでもいいんじゃない。」
「言われてみれば、何やった?って聞かれたけどさ。ほら、クリスマスとかってケーキ買わされたりして、二人でホールを開けたりしたじゃない。ああいう感じがイベントだったのかな。」
「...いいイベントじゃないよね。少なくとも父親とするにしても、恋人とするにしても、最悪なクリスマスだったな。それを3回もやってたんだよなあ。」
「オトーサンは誕生日だけ覚えててくれれば、それで十分なんだよ。ほら、おねえちゃんと一緒で、祝うのも結構盛大になるでしょ?」
「まあ、そういうなら、と言っても、今年は誕生日やっちゃったしね。試しに、クリスマスっぽいことやってみる?コンビニでそれっぽいもの買ってきてさ。」
娘が気にしてないならそれでもいいんだけど、やっぱり罪悪感はあるよね。一番パーティしたい時期にバイトに明け暮れてたというのも合わせて、反省している。
というわけで、12月24日。クリスマスイブというやつだ。一般的に、日本ではクリスマス当日より、こっちのほうが盛り上がる。今年はどうなんだろうか。
「と言っても、ちょっと前までは近い日が祝日だったけど、今は単なる平日よね。...あ、今年は日曜日なんだ。」
カレンダーをめくって、少し興奮してる奥様。彼女も、そんなにクリスマスとは縁がない生活をしていたようで、
「なんか休みって知ると、ちょっとワクワクするかな。クリスマスイブって、もちろん美味しい料理を食べて、プレゼント交換をして、大好きな人と愛し合うって感じなのかな。」
「最後のはそういう雰囲気だったらやるとしても、一般ご家庭のクリスマスイブってのは良くわからないけどね。」
「奥さんになっちゃったけど、プレゼント交換してくれる?」
なんか目がキラキラしてるんですけど。この人はなんかちょいちょい少女っぽいロマンチストな部分が出てくるんだよな。
「もちろん。でも、あの娘も含めて3人。どうせなら同じ袋に入れて、交換するってのはいいんじゃない。」
「え、それって、場合によっては全員が自分のプレゼントをもらうってことになるんだよ?それはいいの?」
「そういうことも見越してプレゼント選びすればいいんじゃない。難しいよ。自分が欲しくて、二人が欲しそうなもの。」
「あら、あなたは簡単よ。あなたがプレゼントでいいだけだもの。夜に元気に戯れてくれれば、もう十分よ。」
「それってプレゼントって言う?まあ、みんなでそういうことをやろうよってこと。」
「そうね。ちょっとシャンパンでも開けて、騒ぎましょうか。いやあ、この歳でクリスマスパーティとか、どうすればいいだろうw」
「普通の週末でいいと思いますよ。夕方から、夜だけちょっと盛り上がればいいよね。」
当日。
娘がローストチキンとクリスマスケーキをバイト先から買ってきた。もちろん、食費から出してる。
シャンパンは正直良くわからないので、奥様に任せた。嗜む程度とはいえ、お酒を飲むのが癒やしの彼女だから、悪くないものが出てくるだろう。もっとも、シャンパンを飲めるかどうか、僕はわからないんだが。
僕は僕で、スーパーでオードブル的なものを買ってきた。この時期らしくローストビーフが入ってたりして、ちょっと豪華。その割に値段が倍なのがちょっとなあ。
「とりあえず取り分けるか。」
と言っても、大皿に盛り付けるだけにしておいた。僕も最近は二人に引っ張られてるせいか、料理を盛り付けるぐらいで十分美味しそうに見えるだろ的な発想。
「ただいま。シャンパン、買ってきたよ。」
ウッキウキでシャンパンを何本か買ってきた。すでに試飲してるな。ちょっと酔ってるテンションだ。
「なんか良く分からなかったけど、あなたが飲めるように甘いやつね。」
「あ、おねえちゃん、私も飲める歳だから、飲んでいいよね?」
「もちろん。あなたも甘いほうがいいでしょ?」
「あんまりお酒飲まないから分からないんだよね。そういうのってどうやって分かるの?」
「色々飲んでいけばいいのよ。苦いのも、キレがあるのも、自分の感性で分かってくるよ。当然嫌いなお酒もあると思うしね。」
「「「メリークリスマース」」」
なにはともあれ乾杯。日本人は乾杯で始めるのが好きだなあと思いつつ。
「しかし、今日は食べるものも多いわね。ケーキはともかく、ローストチキン大きすぎない?」
「コンビニだとこのサイズらしいよ。あ、3人分あるから、とりあえず一人1本ね。」
「1本って...他にオードブルなんか買ってきちゃって、いくらなんでも3人でこんなに食べると思ってるかな?」
「う~ん、これより小さいオードブルってなかったんだよね。まあ、時期的なものだから、食べて、動けばいいんじゃない。」
「あなたはいいわよね。とりあえず食べるって感じだもんね。」
「あなたもそうでしょ。なんでも残さず食べるって教育はなかなか抜けないよね。冗談。残したらまた明日食べればいいよ。」
「ほら、色々言ってないで、食べようよ。なんで食べ物になるとこうなっちゃうかな、二人とも。」
「君は若いから本当に動けば取り戻せるんだよ。中年はなかなか量を減らすとかで、調整しないとあとが辛い。」
まあ、無理に食べることもなく、娘はお腹いっぱい、僕らは腹八分目ぐらいに抑えることにした。
「それじゃ、クリスマスプレゼントでも交換...と思ったんだけど、僕は二人で使って欲しいものを用意したんだよね。」
「え~、おねえちゃんの趣味にあったようなもの?」
「君たちが似てる箇所があるじゃない。」
「私とこの娘で違うって、年齢ぐらいしかないと思うんだけど。」
「まあ、そう言うなって。今回は美顔器を用意しました。」
「化粧品いらずのおねえちゃんに美顔器とか用意したら、私と肌の劣化が大差無くなっちゃう。」
「美顔器ってどうやって使うのかな。私こういうのって買ったことないから、全然わからないかな。」
「ま、その辺は僕も分からないので、自分達で色々使ってみてよ。二人がずっと変わらない感じでいてくれると嬉しいかな。」
「なんか、あなたって無駄にこういう美容機器とかを買うわよね。ナノイオンドライヤーとか、どうしてそういうのを持ってるのか良くわからないのよね。」
「その恩恵に預かってるでしょ。あなたの美しい髪の毛を乾かしているのは、そのドライヤーと僕の腕なんだけどな。」
「いつも大変助かってます。ずっとやって欲しいかな。あなたのほうが、翌朝爆発せずに済むのよね。」
「羨ましいな。私は毎日爆発してるような気がするんですけど。」
「君は寝相があんまり良くないしね。僕のお腹に頭乗せてることあるし。低反発枕じゃないんだよ僕のお腹は。」
「交換するって言ってたからどうかなと思ってたんだけど、おねえちゃんに、ブランケット。」
「嬉しい。まさかあなたからプレゼントを貰える日が来るとは思ってなかった。地味にブランケットも消耗品なのよ。」
「ブランケットって会社で使うの?」
「そうそう。なかなか買い替えるタイミングがなかったから、おねえちゃんはすごく嬉しいぞ。ありがとう。」
久々に娘をなでなでする彼女。同じ顔でこれをやられるとなんといっていいかわからない感情が生まれてくる。もちろん、誰にも見せたくない。
「私はどうしようかな。あなたにはまたそのうちプレゼントをあげるとして、この娘にマフラーをプレゼント。」
「もらっていいの?オトーサン用じゃないの?」
「この人は、マフラーがあまり好きじゃないらしいのよ。一応そういうことも想定して、ユニセックスなカラーを選んでおいたの。」
「どれどれ、あ、ライトグレーのマフラー。これならオトーサンでも身に付けられる感じだよね。」
「いやさ、なんかマフラーってさ、昔のイメージでどうも首を締められる道具ってトラウマがあってさ。それにライトグレーなら、君は十分コーディネート出来るだろ。」
「なんか面白い話だけど、それはゆっくり後で聞くね。それより、おねえちゃん、どうもありがとう。」
「こちらこそ、まさかプレゼントもらえると思ってなかったから、それが本当に嬉しかった。三人で暮らしてると、こういう幸せも感じられるんだなあって。」
で、最後に僕らが挑戦しなければいけないものがある。僕と娘は4回目のクリスマスケーキである。
とはいえ、今年は一人あたりホールの1/3。去年よりは幾分楽だと思ったりしている。
「うまく乗せかえるだけで一苦労なんだよね。意外と重かったりするし。」
包丁とフォークをうまく使い分けながら、一人分の大皿に取り分ける。大皿というのがポイントだ。
「これ、私だと3日ぐらいかけて食べる量だと思うんだけど。」
「うん、去年私は2日で完食した。おねえちゃんも1日あたり1/9だと思えば簡単だよ。」
「ケーキって言うものはそういう食べ方をするものじゃないと思うんだけど、今日食べる分だけ切って、冷蔵庫に入れておこうかな。」
「ちゃんと分かるようにしておいてね。あ、ラップはしておかないとダメだよ。潰れないように優しく被せてね。」
「ん~~~、生クリーム。これは中年にはきついな。明日は多分胃もたれするよ。」
「なんかオトーサンって、妙なところがお年寄りだよね。特に食べ物に制限多くない?」
「多いというか、若い頃に比べて食べられるものが少なくなってきてるんだよ。例えばフライドチキンよりローストチキンのが美味しく感じたりとかね。」
「なんか二人で買い物してお惣菜買ってくると、妙に落ち着いたものが多くて。嫌いじゃないけどさ。」
「あなたはお昼ごはんに、お友達とガッツリ二郎でも食べてればいいのよ。それぐらい楽勝でしょ。」
「なんかひどい言われよう。さすがにああいうのは無理無理。せいぜいとんかつぐらいだよ。」
「ねえ、あなたってとんかつとか好き好んで食べる?私はもう無理なんだけど。」
「1ヶ月に1回ぐらいは食べてもいいかなって思うことはあるけどね。大体、僕はほぼお昼ごはんはパン1個ぐらいで十分だからさ。」
「案外燃費がいいのね。案外体型に似合わないというか。」
「僕も身長がある程度あるからこの程度で済んでるけど、まあ、それぐらいは考えて生きてるんだよ。」
「「「ごちそうさまでした」」」
「いや~、もう当分こんなにご飯を食べるのはいいや。またしばらく質素な食事だな。」
「オトーサンとおねえちゃんはまだケーキ残ってるんだよ。ケーキが一番辛いよ。」
「怖いこと言うわね。まあ、確かにケーキもクリームベースじゃないものなら案外食べられるかな。」
「二人で喫茶店に入る時、必ずチーズケーキ頼んでるけど、ああいうの?」
「そうそう、チーズケーキ。あれならホールで多分いけちゃうかな。」
「おねえちゃんの胃の構造が良くわからない。チーズケーキだけ消化出来る酵素でもあるのかな。」
「冗談よ。それぐらい好きってこと。あまり買って食べないから、つい、ね。」
片付けもそこそこに、定例会の時間。まあ、明日は平日なんだけどね。
「クリスマスってこういうことやるんだ。あなたの家はやったりしてたの?」
「ウチはケーキがアイスケーキだったりしたかな。あとローストチキン出てきたりとかはしたかな。」
「おねえちゃん、ウチはなんかそういうの全然なかったよね。」
「家の方針なのかしらね。ウチはクリスマスも平常運転って感じで、なんにも特別なことはなかったかな。」
「あ、でも、プレゼント...実用的なものしかもらってないけど、一応あったよね。」
「子供に、翌年の手帳なんてクリスマスプレゼントにあげる親なんて普通じゃないわよ。」
「あなたの家は、なんか結構そういう厳しいところがあるんだなぁって聞く度に思う。けど、新幹線通勤だったり、とにかく家事をしなかったりとか、子供に負担をかけたくなかったのかもね。」
「箱入り娘っていうのがあるけど、それに近いのかな。だから、想定外のことには驚く一方だったのかも。」
「僕の件も含めてですか。」
「今もカッコいいけど、あの頃のオトーサンって、同い年の割に、無邪気な部分と恐ろしく冷静な部分が同居してる感じだった。まあ、色々助けてもらったけどさ。」
「そうね。この人が琴線に触れたのも、まったく未知の人間ってところが大きかったかもね。他の同級生より、精神年齢の幅が広かったのは、私も思うところ。」
「で、聖夜なんですって。おねえちゃん。」
「あはは、そう来るのね。こういうときは何か絡めないとしちゃいけないと思ってる?」
「なんというか、オトーサンがこれだからねぇ。もっと攻めてくれないと、私達は満足しないんだよ。」
「大丈夫かなあ。食い過ぎのあとの運動ですけど、問題ないの?」
「私は大丈夫。おねえちゃんは?」
「う~ん、まあ、頑張る。プレゼントの件もあるしね。」
「というわけで、今日はこのあとも楽しいこと、決定です。オトーサン、異論はないよね。」
「分かりましたよ。僕も男の端くれだから、とりあえず一生懸命に攻めるよ。」
「お、なんかいつになく気合が入ってるね。そういうところが大好きだぞ。」
「あんまり無理しないでね、私は成り行きでいいから。」
「いや、あなたのほうが、プレゼントなんじゃないの?なら、僕も頑張ってプレゼント受け取らないと。」
「...まったく、なんでこう、明るいエッチみたいな雰囲気で始まるのかしらね。この家は。」
とはいえ、翌日は三人とも会社なりバイトなりがあったので、そうそう遅い時間まで頑張ることもなかった。
毎度思うんだけど、やっぱり二人ともなんか慣れてる気がするんだよなあ。奥様はともかく、娘はどこで勉強しているのかがわからない。
まあ、こっそり色々なグッズを買って試してるらしいから、色々分かってきてるのかもね。父親なんだけどなあ、僕。
今日はこの辺で。