私のエッセイ~第二十七弾:昭和ウルトラマン考 (※)追加情報あります。
こんばんは!ご機嫌いかがですか・・・?
今宵は、「昭和ウルトラマン」に関する、いつも同様、長めのエッセイです。
日本の誇る、特撮ヒーロー、ウルトラマン。平成になっても、コスモス、ダイナなど新しいシリーズが登場し、さらに令和になっても子供たちの心をつかみ続ける偉大な宇宙人たち。
そんなウルトラマンシリーズの中でも、とりわけ「昭和時代のウルトラマン」は、今なお評価が高く、根強いファンが多いです。
・・・私も、そんなひとり。
子供の頃は、ウルトラマンと怪獣や星人たちの派手な戦闘シーンに夢中になったものですが、大人になってからあらためて観なおしてみると、子供の頃には分からなかった、さまざまなことに気づく瞬間があります。
それは、「環境問題への警鐘(公害など)」・「友情の大切さ」・「家族愛の大きさ」・「弱者へのいたわりの心」・「夢をみることの大切さ」といった、作品からの強いメッセージです。
一話あたり、たったの三十分ほどの映像の中に、実に多くの隠れたメッセージがちりばめられています。視聴するたびに、新たな発見があります。
このエッセイでは、私が作品を見て感じたこと、ふと気づいた「何か」といったものを、思いつくまま書き綴っていこうと思います。
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これは、ウルトラマンに限ったことではないんですが・・・こういった実写の特撮というものの要素のひとつに、「ロケ地」があります。
撮影された当時の風景が、映像として作品の中にそのまま記録されています。
実は、私は1970年の生まれなので、昭和のウルトラマンシリーズは、全部、小学生になってから再放送で観ました。
特に初代ウルトラマンとウルトラセブンは、リアルタイムでは1966年と1967年放送なので、生まれる前の私がリアルタイムの放送を観られるわけはありません。
だから、作品中に記録されている団地、街並み、工場などを再放送で観て、妙な感動を覚えましたねぇ。
ロケ地撮影から50年以上経過していますから、もう取り壊されて存在しない建物も多いでしょうし、今でも少ない「電話ボックス」なんぞは当然そこには今は存在しないでしょう。
・・・街並みだけじゃありません。
当時の小学生の下校風景、街行く若者などの服装、ヘアスタイル、走る車のデザイン・・・こういった当時の文化が、ごく自然な形で、そのまま記録されています。
こういった「失われた過去の風景」は、YouTubeなどでも観られますが、自分で意識して検索して視聴するのと、ごく自然に作品の中に登場したものを観てノスタルジーを感じるというのとでは、ちょっと感覚が違ってくるのではないかと思うのです。
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こういった「失われた過去の風景」の中でも、私にとっての極めつけ・・・それは、昔、栃木県の那須にあった「那須ロイヤルセンター」の屋内遊戯施設ファンタラマ!!
私ですね・・・実は、ここへ幼少期に連れて行ってもらいましてね。そのときの衝撃と感動が、大人になっても忘れることができませんでした。
年齢的には、4歳か5歳頃だったと思いますが・・・今でも、その建屋の様子、人々の動き・・・そういったものまではっきりと覚えています。
実はですね、この「ファンタラマ」・・・ウルトラマンタロウの【第15話】青い狐火の少女、にロケ地として出てきます!
タロウの撮影が1973年でしたから・・・私が両親に連れられて行く、約1~2年前だったということになりますね。
だから、とっても感動しちゃいました。
実は、この「ファンタラマ」・・・YouTubeに、その貴重な映像が残されていました。
『【貴重!】那須ロイヤルセンターのファンタラマの搭乗動画』
→ UP主様は、「メカおじさん」様。
・・・私が説明するより、映像をご覧頂いたほうが間違いないと思います。
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もうひとつ、気づいたことがあります。
同じく、「ウルトラマンタロウ」の劇中に登場する子役の、白鳥健一君役の「斎藤信也」さんについて。
この方ですね・・・もともと、「帰ってきたウルトラマン」の【第41話】バルタン星人Jr.の復讐、に子役として登場したのが最初だったんですが・・・その時はまだ、タロウ出演時よりも幼くてですね・・・とても高い声だったんですヨ。もちろん、体も、ずっと小さくてね。
タロウに出演してからも、同じくらいの声の高さだったんですが・・・ストーリーがひとつひとつ進むにつれましてね・・・徐々にではありますが、「変声期」を迎えましてね、中盤にさしかかるあたりでは、もうすっかり「大人の声」になっておりました。
・・・ちょっとハスキーで、魅力的な少年の声になってましたヨ。
もちろん体も、すっかり「小学校高学年男子」って感じの立派な体型に変わっていきましたね。
ですから私は、斎藤信也さんの「成長」とともに、段階的に変化していく「貴重な声変わり」という現象をも、まのあたりにすることとなったのです。
信也さんにつきましては、もうひとつ、面白いエエピソードがあります。
私ね、初めて彼を見たときからね・・・あの「大和田獏 (おおわだばく)」さんに、どこか似てるなぁって思ってました。とっても、ハンサムなところもね。
そしたらですね・・・【第29話】ベムスター復活!タロウ絶体絶命!、という回に、その「大和田獏 (おおわだばく)」さんが、ゲスト出演しているじゃありませんか!・・・当時、まだ23歳の。
・・・まさに、私にとって、「夢の競演」でした。
その二人が会話するシーンももちろんあるんですが・・・やっぱり、よく似てましたわ。私の目に狂いはなかったですね(笑)。
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さらにもうひとつ、気づいたエピソードがあります。
皆さんは、ジュディ・オングさんの大ヒット曲「魅せられて」というのをご存知でしょうか・・・?
昭和の古い歌なので、若い方はご存じないでしょうね・・・。
この歌を歌うときのジュディさんはですね・・・白いシーツのような衣装を身にまとっておられるんですヨ。両腕の部分に「触手」みたいな長~い袖をあしらった、独特のドレスでね。
その、シーツのような素材の長い袖を、「クジャク」みたいに両腕を挙げるような独特の動き・・・当時、私たち子供も大人も、み~んなマネしましてね、私なんかは、家の毛布で、それをまねて喜んでたものです(笑)。
で・・・この衣装ですが、実は「元ネタ」とおぼしきものがございます。
それが、ウルtラマンレオの【第16話】真夜中に消えた女、に登場した「アトラー星人」役の「星野ユリ」さんです。
それぞれ画像検索してもらえれば分かると思いますが・・・「ジュディ・オング」さんと「星野ユリ」さん・・・マジでイデタチがそっくり!
「ジュディ・オング 魅せられて」と「アトラー星人 真夜中に消えた女」で画像検索してみてください。
後者は、さらにその画像一覧の中の「第16話 「真夜中に消えた女」 - あしたはきっと特撮日和」という、両腕を挙げたサムネイルをクリックして、中のサイトの写真群を、先のジュディ・オングさんの画像と比較してみてください。
笑っちゃうほど、似てますよ!
ちなみに、ジュディさんの「魅せられて」の発売日が、1979年 2月25日、星野ユリさんが「真夜中に消えた女」に出演されたのが、1974年でしたから・・・もうお分かりですよね。
「魅せられて」の元ネタが、「星野ユリ」さん演じる「アトラー星人」だったというわけですね。
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・・・オトナになってから観る、ウルトラマン。
そういった過去の風景や、作品中に隠された深いテーマ・・・そして、出演者の衣装や成長過程での肉声・・・こういったさまざまな事柄に注目して楽しむのも、アリかなと思う今日この頃です。
では・・・。 m(_ _)m
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(※) 追加情報です。
「昭和ウルトラマン」の中でも、私が一番気に入っていますのが、「ウルトラマンレオ」なんですが・・・実は、全51話の中でも、「トラウマ回」というのがございます。
それが、【第40話】恐怖の円盤生物シリーズ! MAC全滅! 円盤は生物だった!、という回なんです。
この話はですね・・・私自身もトラウマでして、とても触れるのがつらく、いつも胸が張り裂けそうになりますね。
ネタばれっぽくなりますが・・・実は、この回で、これまでの出演者の大半の命が失われてしまうんですヨ。
主人公は、おゝとりゲン役の真夏竜さん(=ウルトラマンレオ)、モロボシ・ダン隊長として出演した森次晃嗣さん、「梅田トオル」役の子役の新井つねひろさん、同じく子役で、「梅田トオル」の妹「梅田カオル」役の富永美子さん=のちの「富永みーな」さん・・・など、そうそうたるメンバーだったんですが・・・
このメンバーのうち、「モロボシ・ダン」をはじめとしたMACの全隊員、そして、「梅田カオル」、ゲンの恋人の「百子」さん、スポーツクラブでの「おゝとりゲン」の後輩である「野村タケシ」までもが、円盤生物「シルバー・ブルーメ」の犠牲になって、亡くなってしまいます。
これから紹介しますのは、宇宙空間で、シルバー・ブルーメに「捕食」され全滅したMACのシーンと、さらに地球上で犠牲になった「梅田カオル」たちの最期の様子をとらえた映像です。
ぜひ、ハンカチのご用意を・・・。
YouTubeで検索してみてください。
1.『SliverBloomeが食べたMACベース』→ UP主様は、「TravisOwenStothardREBIRTH」様。
2.『絶望シーン』→ UP主様は、「南無阿弥陀仏」様。
・・・特に、「絶望シーン」において、1分28秒あたりの「ハンカチで目を覆うおばさん」の姿や、その他犠牲者の家族の「おかあさーん・・・」という泣き声がこだまするシーン・・・いつ観ても涙なしではみられません・・・。では。