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カレンの日記  作者: ROM太郎
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4月9日、土曜日。昨日の続き。

 学校の無い土日は日記をどうするか悩む。書かなくてもいいような気がする。私だって普通に生きているし、書くことが全くないわけではないが、大したことは書けないだろう。土日に関しては、何かがあった日だけ書く。ということにしようかな。そういう意味で言えば、今日は特に何もなかった。昼前に起きて階段を降りると、お父さんがリビングにある大きなスピーカーから、アナログレコードのカーペンターズを流している。お父さんのエンジニアとしてのルーツがここにあるんだ。とか言って週一くらいで必ず聴こえてくる。私に聴かせているようでもある。

 たぶん、私にハマって欲しいんだと思う。別に嫌いではないけど、特に好きでもない。嫌いなぐらいなら好きになる見込みもあるが、無関心では見込みがないといって良いだろう。

 しかし、全てを包み込むようなカレン=カーペンターの歌声を聴きながら階段に足を降ろすのは、不快なことではなかった。朝食を食べてソファでぐでんとする。ふと考える。高校のみんなは可愛かったな。みんな、自分にお金を使っているんだ。エステ、は分からないけど、いい美容院に行って綺麗にしてもらっているんだなぁと思った。明日、行ってみようかな。うちだってお金が無いわけではないだろうし、お父さんにお願いすればきっと連れて行ってくれるだろう。

 鏡の前に立ち、自分の姿をじっと眺める。なんだか嫌みったらしい顔をしたぼさっとした赤髪のぷっくりとした小娘がそこにいた。こいつが同じクラスにいて、仲良くなれる自信は無い。教室にも友達を作るためには、もっと綺麗にならなくちゃ。

 家族三人で昼食を食べる。痩せるために運動を日課にしたいと言うと、お母さんに「部活に入ったら?」と言われた。確かに。でも運動は元から好きではない。痩せるために、というのだと続かないような気もする。お父さんは「家にジム作ろうか」なんてことを言い出した。私の一声でそんな大金を使わせるのも気が引けるので、お父さんの通ってるスポーツジムに、二人で行くのが嫌だったので、お母さんも連れて三人で通うことになった。目標であるお母さんが近くにいれば、モチベーションになるのではという考えもあった。


 本題、昨日の粗末なタイトルの理由の一つである、驚いたことの話。改めて、

 二つ目。あれ?……忘れた。丸一日で忘れちゃうくらいだから、きっと大したことでは無かったんだろう。なんだったんだろう。ちょっと待って、ベッドに横になって考えてみる。まだ寝ないから。寝ないから。

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