71
ガチャは悪い文明だよ
《コンスイ視点》
人の異常性というのは客観的に見なければ分かりにくい
そして異常性と言うのを表しているならこの勇者たちより源三郎の孫の響子殿がわかりやすいだろうな
「…どう思う?」
隣に立つ源三郎に話しかける
「…確かに陽陰術は学んでおったがそれでもこれは異常じゃな」
やはり陽陰術を学んでおったか…しかし、それゆえに異常性が垣間見えるというもの
「魔法と陽陰術、この二つは似ているようで全く違う、なのになぜあっさり魔力操作を覚えたのだ…?」
疑問が口から思わずこぼれた
「…あの方か…?」
源三郎には思い当たる節があるらしい
「誰なのじゃ?」
と聞くが返事がない
「はあ…」
と源三郎を見ると険しい顔になっていた
「だが、そうなら納得できる…あの方にも気に入られてたしな。それに元々素質はあった…それを開花させたのか…?」
なにかをブツブツと言い続けている
「大丈夫か?」
と声をかけると目を瞑り深呼吸し始めた
「大丈夫じゃ、考え事が増えただけじゃよ…」
「本当かの…」
心配になって源三郎を見上げると
「なに!心配するな!わしは大丈夫じゃよ」
と言って乱暴に頭を撫でられた
「…(フリフリ)」
「ハハハ!可愛いのうお主は!」
ふむむむ、こやつは撫でるのが相変わらずうまいのじゃ
《ネル視点》
…なぜ響子さんはあっさりと魔法を扱えるのでしょうか?
響子さんを見ているとそんな疑問が真っ先に浮かんだ
彼女の言う通りならあの鎖も体の一部ということになる
それに、幾ら天賦の才を持っていたとしても今までなかったものをすぐに使いこなせるだろうか?
それともコンスイさんの説明を聞いだからだろうか
だけど…
「道具を使っても魔力の放出は簡単じゃないはず…」
魔力の放出は自身の体内の魔力を感じ取れなければまずできないはず
だが、響子さんの行動を見た限りまるで魔力を知っていたそうな感じなのだ
『えっ?魔力?うちの方にはそんなものだいぶ前からなかったし、私も使えないよ』
まだ響子さんが異空間から出てない頃に魔力操作に長けていたが慣れているのかと聞いた時の回答だ
彼女自身ない、と言っているにも関わらずおそらく認知し、操作している
目を閉じて考える
(もし、源三郎さんの言っていたあの方というのが関わっているなら、そのあの方というのはどれほど高位の存在なのだろうか…?)
目を開けて鎖の先から魔力を放出させている響子さんを見ながらそう考えた
やっぱりガチャはいい文明だな




