潔くカッコよく生きていこう
「医者を呼んできます」
クルっと扉の方に向かい
執事服を靡かせながらスタスタ歩いていく
「さすが、王子ともなれば【病院が来い】を
いとも簡単に実現できるのか、出前ピザはチーズ15倍できる?」
先程のアヘ顔ダブルピースで確信を得て、
開き直った私は、早くも王子特権を使おうとしてる。
順応早すぎんかって?
しゃーない。親の教育が良いので、どんな事があろうと逞しく生きようと決めてるから。
「ホントにさっきから、何を言ってるんですか?
まだ寝ぼけてるんですか?いや、もうそんな次元じゃないですね」
といっても、ホントに医者呼ばれてアレコレ調べられても面倒なので
「ハハッ、冗談だ」
最強イケメンスマイルを駆使して、
ちゃんと推しの振りをすることにした
「もう、その笑顔が気持ち悪いです。
アナタいつからそんなひょうきんな人になったんですか?」
「釣れないな。昔は、お前の前でよく笑ってただろう」
「…まったく」
「俺の名は、アルトリウス・ペンドラゴン。
通称、アーサー。まだ王子だが、これから王様になることは、確定しており。また、騎士としての才も凄まじく完璧超人イケメンである。」
「なんですか、その説明口調」
「女性にモテモテだが、俺様でイケメンすぎるが故に近寄りがたさもあり。部下を除いた友達は少ない」
「あ、続けるんですね」
「金も権力もあり、なにより顔が良いのを良いことに冷徹なる暴君っぷりで周りや優秀な執事をいつも困らせている」
「自覚がおありのようで」
「そして、目の前の蒼いイケメンは」
「…蒼いイケメン」
「天然たらしで、女性人気が高く。よく、その気も無いのに、相手をその気にさせては
身の程も弁えない特にモブメイド達から狙われがちである。」
「私やメイド達に酷い言いようですね」
「名前は、アンブロジアス・マーリン。通称マーリン。俺は彼と幼少期からの付き合い(という設定)なので、昔からよくしてもらい、執事という立場で今も世話してもらっているが、本当はこんな秘書兼執事なんてさせては行けない程の大魔導師で夢魔とのハーフのためとてつもない魔力を持っており、彼のおかげで国は均衡を保てている」
「恐縮です」