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イケメン王子は、寝起きが悪い

「うっ」


頭が痛い。身体が重いというか、なんかでかい



…でかい?


バッと起き上がる


見知らぬ部屋、やたらゴージャスなベッド

いやでも、なんか見覚えある様な気もする


布団めっちゃフカフカだし、なにこれ絹?

肌触り良すぎ。よし、二度寝するか



(…スヤァ)



「王子、王子」

せっかく微睡みの中にいたと言うのに

ユサユサと誰かが揺さぶってくる


「なに?王子だか、八王子だか知らんが

寝かせてくれ。中央線は遅延致します。」


日曜日の父ちゃんみたいな事を

寝ぼけながら、言うと


「王子!」

冗談が通じないタイプなのか

キレめのトーンでマジに起こしてきた


てか、王子?

南北線も東北線も縁がないんだが

丸ノ内線しか勝たん



「酷い寝癖ですよ、ほら鏡でご覧になってください」


半ば無理やり手鏡を持たされ、

しぶしぶ身体を起こす


鏡を見ると


ーーそこには、イケメンでした



「はいはい、夢ね。おやすみ」


我ながら、なんちゅー夢やと思いながら

モゾモゾと布団に潜る


あぁー、シルク最っ高

これ現実にも欲しい。

語彙力なくてすまんなって感じぃー!さげぇー!あげぇー!

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