2章 6話 写真。。
2章 6話 写真。。
綾は彼氏の写真データをパソコンに送り、彼氏の情報をメモして帰って行った。
当然、電話番号を交換した。
不安になったらメールでもしてください、と付け加えて、、
らんは話しの流れを正式にパソコンに打ち込み、依頼ファイルなるモノを早速作っていた。
私はらんに聞く。
「どう思う?」
らんはパソコンのキーボードを叩きながら答える。
「ニューナンブねー、、」
ん?
「よく知ってたわね、ネットに出てたわ。確かにニューナンブね。」
「だろ!?少しは尊敬した?」
「あら、私はいつでも尊敬してるわよ。私といい、石井所長といい、綾さんといい、どうしてあなたの周りは美人が寄ってくるのかしら?」
「知らなかったか?らん、俺も実はいい男なんだぞ。」
、、、、、、
、、、、、、
カチャカチャ、、
、、、、、、、
スルーか!
「で、どうするつもりかしら?店長としては。」
「シンプルでいいだろ。彼氏に直接聞いて拳銃の事を聞く。それだけさ。」
らんは、コーヒーを一口飲み、
「私はニューナンブが気になるわ。後は弾が二発って所も。」
「ニューナンブって名前がか?」
「違うわ。ネットを見たら結構古い拳銃よね。今の警察は使用していない。なんでニューナンブなのかしら?中国製の改造拳銃ではなく、、」
「俺も確かに、ニューナンブをお目にかかれるとは思わなかったな。」
「でしょ?そこに何か意味があるような気がして、」
「意味って?」
「何か嫌な事が起こる、、」
「嫌な事?俺は本物のニューナンブをお目にかかれてラッキーだけどな、」
そう言って、私は格好をつけて拳銃を構えた。
ガラス張りの外はたまたま警察官が通り過ぎて行った。。
私はとっさに隠す。。
あぶねー。。
らんは何やってるの、、的な顔で相手にもしない。
私はおもむろに机の上に拳銃を置いて、上着を羽織る。
まあ、明日ターゲットに聞けば分かるさ。
とりあえず彼氏の会社の建物でも見て来るか、
彼氏の会社はここから歩いて15分ぐらいの所にある。
「じゃあ彼氏の会社でも見て来るよ。」
私がそう言うとらんは顎で机の上に置いてある拳銃を指す。
「どうすんのよ。それ」
「ん??あーそっか、、これここに置いておく訳にはいかないよな、持って歩くのは危険だし、家にも持って帰りたくないし、」
「店長が何とかしなさいよ。」
らんはジーーーと冷たい目で私を見る。
私もらんをジーーーと見る。
「分かったわよ!仕方ないわね!」
らんはそう言って、携帯で電話をかけだした。
「あ、谷口さん?お久しぶりです〜。らんです。
ええ、、ええ、、そうなんですよ〜、、それで今は訳あって違う探偵事務所にいるんですけど、、ええ、、それで少しご相談したい事がございまして、、え?今から?それは助かります〜!お待ちしてますね!住所は、、、」
らんは電話を切った。
「何とかしてくれそうな人が今から来るから。」
「拳銃をか?何か、、大丈夫か?」
「でも、ここに置いておく訳にはいかないでしょ。こんなセキュリティーが甘い事務所。」
まあ、そうなんだけど、、
とりあえず今から来るらしいので、ターゲットの情報と写真を見る事にした。
写真、スーツを来た少し細めの男が綾と並んで写っている。
いいな〜、、綾と付き合ってた男か、、
でも、、何かどこかで見た事あるような、、
名前は『高田 雅人』年齢40歳。血液型A型。
職業は大手電機メーカー『KDC』の営業マン。
家は春日井市。趣味はギター。
うーん、どこかで見た気が、、
そうだ!早速綾にメールをしてもう少し写真を送ってもらおう。できれば綾と写っている写真で、、
綾の写真も見たいしな。
〜愛する綾さんへ、、あ、、間違えた、、笑
先程はありがとうございました。高田さんの写真ですがまだありましたら、送って頂けますでしょうか?^ ^〜
よし!つかみはOKだろう。。
「ニヤケながらメール打つ人ってどんな性格か知ってる?」
らんがメールを打っていた私を見ながらこう話し、続けてこう言い放った。
「独占欲が強いムッツリスケベ」
否定できない私がいた。。
綾からすぐに返事が来た。
〜こちらこそありがとうございました。写真送ります。
すごい間違いですね。^ ^〜
メールを読んでいた私を見てらんが言う。
「ニヤケながらメールを読む人ってどんな性格か知ってる?」
「優しい人だろ?」
らんが言う前に私は答えた。
らんは、は?って顔してシカトする。
、、、、、、
、、、、、、
「で、どんな性格なんだよ?」
答えを言わないらんに私が急かす。
、、、、、
カチャカチャ、
、、、、
パソコンを打っているだけだった。
とりあえず綾から届いた高田の写真を見る。
スーツの写真、、、
私は写真をボーと見ながら見た事あるようなないような感じで眺める。
!!!
分かった!!
スーツ姿の写真を見てどこで見たのかはっきり分かった!
あいつだ!!




