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天色のなみだ  作者: 夏目はるの
67/70

第67話

俺が最後に行きたい場所。

ずっと行けなかった場所に、俺は再び足を踏み入れる。


サク、と心地良い音がして、俺の足跡が残る。

辺りは少し暗くなってきていて、でも、

水面はキラキラと輝いていた。


やっぱり、海は綺麗だ。


砂の上に腰掛けて、奈月と見た海を1人眺める。

辺りに人の姿は無く、波の音だけが響いていた。



…俺には疑問が2つあった。


1つ目は、雨野さんの珈琲店が見つからないという事。

あの日、何かに導かれるようにたどり着いた珈琲店。道順は全く覚えていなくて。


しかし歩いていける距離であった事は確かだ。

しかし、近所にあんな珈琲店は見当たらないし、知っている人も見当たらない。

もちろん、篠山荘の事だって知っている人は誰1人いなかった。



2つ目の疑問は、奈月が亡くなった日の事だ。


彼女から最初に電話があったのは午前0時過ぎ。

俺が奈月に電話をかけ直したのが午前3時。


奈月の父親によれば、

彼女は0時ごろに家を飛び出して言ったらしい。


家を出てすぐに奈月は俺に電話をくれた。

それから俺が目覚めてかけなおすまでの3時間。

彼女はどこにいたんだろう。


どこかお店に入って時間でも潰していたのだろうか。

それともずっとここで海を眺めていたのだろうか。


その答えなんて見つからない。

そうは分かっていても、何故かとても気がかりだった。


そんな事をボーっ、と考えながら海を眺めていたら、辺りは更に暗くなって。


「・・・?」


その時、不意に砂浜の奥に小さな明かりが灯っていることに気がついた。


なんだろう、と気になってその明かりの方へと歩く。


しばらく歩けば、見えてきたのは小さな宝飾店で。


…こんな所にお店があったんだ。

今まで全然気がつかなかった。


なんとなく気になってドアに手をかけた。

中に入ればショーケースの中には沢山の指輪やネックレスが飾られていて。

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