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魔界に慣れるために

召喚されてから一週間が経つ・・・これといって何もしていないのが現状だった。

一週間の間大体の生活リズムが出来上がっていく中、オロバスに誘われてオロバスの率いる軍隊の練習に参加するようになった。 オロバスは様々な武器や武術に精通しており、中でも剣に関してはこの城の中では並ぶものがいない程だった。


「今日はこのくらいでいいか。中々いい動きをするようになってきたなケント殿。」


「ありがとう。きっと教える人がいいからだよ。でも俺なんかの相手をしてもつまらないだろう?ここ六日間でなんとか動けるようになったぐらいだし。」


「そんなことはないぞ。私の動きについてこれるのは城の中でも20人前後だろう。

手合わせを少しでもできるだけで私の腕も鈍らないで済む。それにケント殿との訓練を見てあいつらもいい影響を受けているようだ。礼を言うぞ。」


「礼だなんてそんな・・・むしろ俺のほうが助かっているし今後とも頼むよ。」


とまぁオロバスには、毎日稽古をつけてもらっていた。

しかし、魔界についての知識がまったくない状態でいるのもまずいので

、図書館に行こうと思いモルディアに連れて行ってもらったのだった。


「ここです。それでは私はケント様の邪魔にならないようここで失礼します。

お時間になりましたら迎えに上がるのでそれまでごゆっくりどうぞ。」


「ありがとう。モルディアそれじゃまた後で。」


今いる場所は城の中の11階層だ。一階層すべてが一つの図書館になっているのだからすさまじいものだ。扉はかなり重厚な感じで、少し圧迫感を覚えるほどのもので二人の門番に通してもらい入ってみると大きな本棚が均一に並んでいるのに驚いた。

当たり前といえば当たり前の光景なのだが、話に聞いていた4千人の司書は多すぎるとも思えないほどの書物の量であった。

忙しなく働く4千人の司書のうち幾人かがこちらに気づいたようですぐに声をかけてくれた。


「こんにちわ。今日は何か調べ物をされに来たのですか?」

「あぁ~ここにお客様だなんて何時ぶりでしょう」

「ようこそおいでくださいました・・・・?もしかしてケントさんですか?」

「わぁ!有名人がこんなところに足を運んでくださるなんて夢みたい。握手してもらっていいですか?」

「え、ずるい。わたしもいいですか?」

「わたしも、わたしも」


といつのまにか騒ぎになってしまったようだ。1000人規模の握手を求める行列が出来る中一つの雷鳴のごとき声が響き渡った。


「館内ではお静かに!!」

そして先程まで騒いでいた彼女たちは押し黙る。

そして行列が驚く勢いで二手に分かれていく。モーセというのを知っているだろうか。奴隷状態であったヘブライ人を連れ出すために海を割ったというその伝説が今目の前で起きているかのような光景だった。

それは地面を滑るようにして目の前まで迫ってきた。


「あなたたち何をしてるの?仕事があるでしょ。すぐにとりかかりなさい!」


その一言で彼女たちはすぐに持ち場に戻っていったのだった。


「ごめんなさいね。ここにお客さんが来るのは本当に珍しいから皆興味を持ってしまったみたい。それにあの有名なケントさんが来館したものだから皆我を忘れて押し寄せてしまって・・・・・あの子達悪い子じゃないから嫌いにならないであげてね。」


「いえ、騒ぎを起こしてしまったみたいですみません。もしかしてあなたは司書長ですか?」


「そうよ。私はこの図書館で司書長をやっているオルドヴァイ=グシオン=モカと言います。それで今日は何を調べに来たのかしら?」


「俺は花園 研人だ。 今日は魔界における基本的常識と魔法体系についてなんだけど・・・・




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