悪の大幹部
ここで問題、22歳無職は体が浮き上がるほどのビンタを食らいました。
ギャグ補正などはありません。
どうなるでしょうか?
ぐしゃ。ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ。
ゴロンと着地、ビンタされた頬を両手で押さえて三回転。
「ぐおおおおおおお・・・」
いてええええええええええ!
あまりの痛みに一輝は体を捻り、呻き声も上げられない。
「ふむ、何だね君は?服装からすると地球人のようだが」
悶絶しながらかけられた声の方に目をやると無表情の男をかたどった金仮面、黒タイツの戦闘員達で辞令授与なんぞをやっていた黒マント。
「誰か説明できるかね?」
呆気に取られているのだろう、多分――表情のわからない戦闘員達は突如辞令授与式に落ちてきた一輝に何の反応も示さない。
「はい~」
唯一反応できたのは全ての元凶、故マイケル・ジャクソンを彷彿とさせるようなムーンウォークで列を中央突破、キレのいい回転をしてピタリとJOJO立ち。
何だそれは、というツッコミは一輝の口から出ない、痛くて。
当の元凶は変なポーズのまま金仮面と会話を続けていた。
「君かね、147番」
「はっ、関東圏で人材のスカウトをやっておりました」
「とするとこの芋虫みたいに転げ回ってる男が人材とやらかね」
「だ・・・誰が芋虫だ・・・」
ようやく言葉が出た、一輝の方は息も絶え絶えだというのに金仮面は文字通り他人事のような声で問いかける。
「痛いのかね?」
「み、見りゃわかるだろ・・・ぐおおおおおお」
やれやれ、しょうがあるまい、と言った様子でそいつは仮面を取った。
「・・・・・・え?」
痛みも忘れたように一輝の呆けた声。
仮面の下には巨大な目が一つ。
だけ。
「なに、私の顔を見たまえ、今楽にしてあげよう」
マジだった。
秘密結社。仮面ライダーと改造人間と怪人が脳内でかーごめかごめと回っている。
ま、待て、という声は一輝の口から出なかった。
その前に意識を飛ばされたからである。