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ふたり。  作者: キイチ
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目が覚めてから夜眠りにつくまでの大まかな行動ははっきりと覚えてる。


昨日も一昨日もその前も。


いつだってあたしの毎日は変わらなくて、


「充、意識飛んでますけど」

「ゆず。おはよ」


志堂寺充[しどうじ みつる]、17歳。別に偏差値の高い高校に通ってるわけでもなければ最低ランクの高校に通ってるわけでもない。

当たり障りのない高校に籍を置いて、ただなんとなく毎日を過ごしている。


これで部活にでも入っていようものなら少しは生活に波風もあったろうけど、生憎スポーツは得意とは程遠いレベルで。


だから放課後はまっすぐ家に帰って部屋で一眠りするくらい。



毎日、何の変わりもない日常で。



「だから先生に憧れでも持ちなって、」

「やだ。人込みって苦手だし、それに」


ああいう人は苦手。


そう言いかけて口を開くのをやめた。友達の桐島柚子[きりしま ゆずこ]は間違いなく進藤先生信者だから。


充はどちらかというと進藤先生より片桐先生の方がまだいい。


片桐篤[かたぎり あつし]、生物の教師。黒髪眼鏡で年齢は進藤先生と同じ歳だけどなんというか華やかさが違う。


地味に地味に。


それが彼のモットーなのでは、と思うくらいに。

外見もなんだか頼りないし、きっと生徒からの信頼もあまりないと思う。


そんな先生をいいと思ったのはある一瞬だった。

普段近づかない生物準備室に用事を頼まれて入ったとき。



窓際でタバコを口にくわえているのを見たときだった。


なんだか普段の先生とはまるで別人のような。

情けない片桐先生ではなくひとりの男で。



それは誰にも言っていないけれど。少し片桐に興味が沸いた瞬間だった。

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