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トップを目指せ

 Fクラスの教室内で、東雲先生はこう言った。


「犬豪に向けて実績を積んでもらいたいところだが――今年も闘技大会の時期が来たぞ!」


 そう言えば明日香さんも言ってたけど、闘技大会ってなんだ?


「来たぜこの時期」「燃えてきた!」と、Fクラスの連中はやる気に満ち溢れている。


「では早速対人戦といこうと思うが、初めての奴もいるだろうから闘技大会について説明する――ドッグズ最大の催し物の一つである闘技大会、正式名称は【ドッグランウェイ】」


 ドッグランウェイだと……つまりそれって犬が花道を走るってこと? いっぱいのわんちゃんが舞台上を駆け回るってこと? 滅茶苦茶楽しみなんだけど! いや待て、闘技大会ってことは舞台に上がるのは本物の犬ではなくおれたちか。


「ドッグランウェイは毎年のこと団体戦と個人戦が用意されている。団体戦の場合はS、A、B、C、D、E、Fのクラス対抗戦と考えてもらっていい。やることは単純に対人戦だ。まあ、Sクラスが毎年のこと優勝している、しかしFクラスにだってチャンスはある」


 クラス対抗戦か……しかも団体戦って、他のクラスと人数合うのか? 鬼殺しの試練でFクラスは半分いなくなって二十人くらいだぞ。そんなんで団体戦って戦いになるのかよ。


「日野陽助、訊きたいことは分かるぞ。団体戦にならないんじゃないかってだろ?」


 わぁお! さすがエスパー東雲。おれが訊きたいことを理解していますね。


「確かにFクラスは他のクラスに比べて人数が少ない。だからと言って他のクラスから応援に来てもらうこともしない。つまり、Fクラスにはハンデを背負ってもらう」


 ええぇー能力的にFクラスって最低なんでしょ? どうしてハンデ背負わなくちゃならないの? アドバンテージくれよ。


「わたしたちの本来の敵は鬼だ、その鬼はひとりの人間相手に一対一をすると思うか? 思わないね。つまり、いついかなる場合でも逆境を乗り越える力を身に付けなっくてはならない、しかし……数の暴力には勝てないかもしれない――だからこそ、一人で二人分の力を示せ!」


 マジかよ……手数相手に単発火力でゴリ押す気かよ。


「二人分の力じゃなくてもいい、百人分の力を示してもいい」


 東雲先生って脳筋なのか。まあ、この人の場合作戦立てて攻めるよりか火力押しだよな。


「今回のドッグランウェイを観戦したお偉いさん方から、そのうち任務を言い渡されるようになる――つまり、犬豪への近道になるというわけだ」


 なるほど、集団の中でどれだけ自分を目立たさせるかか。


「個人戦も団体戦と同じく戦ってもらうが、個人戦の場合Fクラス同士が戦う事になるかもしれない。裏切りの多い昨今、仲間も敵だと思い戦え」


 それっておれと比渡が戦う事になるかもしれないってこと? いやよいやよ! ご主人様に嚙みつく犬なんて犬じゃないわよ!


「今回、個人戦でトップ3に入った者には今後有名な事務所からスカウトが来る。つまり、犬豪に近づくし犬聖に飛び級できるチャンスが与えられる」


 そうか、高校二年から本格的に鬼と戦うチャンスが巡ってくるわけか。でも有名な事務所って八木とか霧江とかの御家の事務所だろ? 嫌だなぁ、っておれがトップ3に入れるわけないか。嫌われているし無理無理。


「各自、修練に励め。以上だ」


 と、東雲先生はタバコに火をつけてから、


「あ、それと、特にわたしが応援しているのはFクラスだ。天下のSクラスを倒す君たちの姿が見てみたい。その中でも日野陽助、君は犬草だ、犬闘の争いに犬草が混じるのは初めてになる。だから、トップを目指してみろ!」


 ははっ、トップか。学習能力は人並み以下、運動神経も平均以下、おまけにボッチ、そのおれがトップを目指すか。


「日野だけじゃない、Fクラスは今回の主役になるかもしれないからな。がんばれよ、次代の犬ども」


 下克上……やってやろうじゃねぇか。


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