5話 ステータスオープン!?
その夜は悠斗が仕留めた一角うさぎの薄いスープを振る舞われた。
きっと、この村では精一杯のおもてなしなのだろう。
ガリガリでボロボロの村人たちにかわるがわる挨拶された。
とりあえずわかったことは、この村はとても貧しいということ。
村が疲弊している理由は、この世界が魔王との戦いで勇者が勝ったものの、建物や農地がぼろぼろになり人々は飢えや疫病に苦しんでいたからということだ。
悠斗はそんな中で見ず知らずの自分を暖かく迎えてくれた村に恩返しをしたいと思った。
村の人達はびっくりするぐらい優しい。
そしてなぜか地味顔の俺はみんなには美形に見えている。
ステンレスなんてもんはこの世界にはない。
少しでもこの村が豊かになるように何ができるんだろう。
村の空き家は家と言ってもいいのかと思うほどボロボロだった。
ミファが気を利かせてわらの寝床をこしらえてくれた。
「ミファさん、何から何までありがとうございます。ミファさんが見つけてくれなかったら今頃魔物の餌になっていました」
「この通り、何にもない村だからな、明日から早速働いてもらうぞ」
照れ隠しなのだろうか、ぶっきらぼうに言われた。
「はいっ!がんばります!」
その夜、わらの寝床で横たわるとどっと疲れが出た。
(本当に異世界に来たんだなぁ。もしかしたらできるかも?)
ステータスオープン!
寝そべったまま腕を上に突き出した。
種族:人間
年齢17歳
レベル1
HP23
MP2
職業:鍛冶職人
特別スキル:合金 鉱石サーチ
で、でたーっ!!
「俺は鍛冶職人なのか。スキル合金てなんだろう。ステンレスがつくれるのかな?MP2って、魔法は絶望だな」
不安と期待がごちゃまぜになったまま悠斗は眠りについた。
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27日(連載二日目)にブックマークや評価があることを知りました。
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