正規ルート後日談(アホリアSS)
※こちらは、私(柴野いずみ)が書いた第十話の方の後日談となります。
アホリアSS様に書いていただきました。アホリアSS様、ありがとうございます。
あの戦いから時がたち、学園には平和が訪れていた。
超能力を持つ生徒には特別授業が設けられ、一般市民と関わる場合の注意事項、社会での能力の活用方法なども学んでいた。
そんなある日の昼休み。
突然、空から大きな笑い声が響きわたった。
「ワーッハッハッハッハッハーーーーー!!」
教室では、匠と心音が顔を見合わせた。
「なんだ? 今の笑い声」
「外から聞こえてみたいだよ。匠」
「なにかヤバそうな感じがする。ちょっと見てくるっ」
「あたしも行くよっ」
匠と心音は校舎からグラウンドに出た。
相川智浩と嶋ゆめも彼らにつづいて出てきた。
さらに竹ぼうきを持った用務員もいた。
「あれ? 学園長。今日は背広じゃないんですね。なんで前の格好になっているんですか」
「気にするでない。君たちもさっきの笑い声をきいてきたんだね」
「はい。なんか、前の学園長の笑い声に似ているような気がしました。」
匠がそう言った時、元学園長の声が響いた。
「わーはっはっは……。出てきたようだね。学園のサイキック能力者しょくん。天空を見るがいい。お主らには儂の挑戦を受けていただこうか」
彼らが外を見上げると、真昼の空にふだんの数倍の大きさの月が見えた。
「月が……!!」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「……というところで目が覚めたんだ。すごい夢だった」
匠の話を聞いて、心音は冷めた目で答えた。
「匠、疲れてるんだよ。少し休んだほうがいいよ……」