外伝2話 エルンストのその後
外伝2話 エルンストのその後
某はエルンスト今年で84歳になる老骨じゃ。(大戦後1年の時84歳)
大陸全土を巻き込んだ大戦は終わりを迎え1年の月日が経った。。
被害をまのがれたロギオンの地は人であふれてかえっていた。
だが失ったものが多すぎる。 アーサー・ルフィア夫妻は戦死して、ティアは3か月後に後を追い自殺したのじゃ。
孫のティア・義孫のアーサー・ルフィアとわしより70近くも若いのに先に逝くのは孫不幸ものじゃ。
じゃが、彼らが守ったものを残していくのが某の最後の奉公じゃと思っておる。
せめて某が生きている間はエルテアやゲオルグ、フェリシアを守るのが最後の務めじゃろう。
エルテア、ゲオルグ、フェリシアが3歳、4歳になるにつれて某の体もほとんど動かなくなり
布団の上にいる時間も増えてきた、ひ孫たちを教育していくのもそろそろ限界じゃと思い眠りについた夜のことだった。
布団の中にいたはずの某はいつの間にか大樹の下にいたのじゃ。
そこには孫たちの姿があったのじゃ。
エルンスト「ついに某にも迎えが来たのじゃな」
アーサー「それは違うぞエルンスト」
エルンスト「ここは召された後の世界ではないのか?」
ルフィア「ここは天界でも冥界でもないわよ」
エルンスト「そなたら死んではいないのか? なぜ息子たちの元に戻ってこないのじゃ!」
ティア「おじいちゃん。 私たちは戻ってはいけないの」
と大戦の裏であった聖女ミモザのことや狂いし精霊のこと世界樹のことを3人はエルンストに説明した。
アーサー「おそらく俺たちと同じように20歳くらいから息子たちも老化が止まるはずだ。
いつまでも若い状態でいるのは不自然だから死んだことにして行方をくらましたんだ」
エルンスト「おお。 なんという事じゃ」
アーサー「こんな形で悪いと思ったけどエルンストには俺たちが生きていることを教えてあげたかったんだ」
ユグドラ「世界樹の素材を使えば延命はできますけど」
エルンスト「天寿で死ぬのは天命じゃ、 婿殿が登用したものも育ちつつあるのじゃからこのおいぼれは
天寿まで生きれれば十分じゃ。 乱世を生きた武人じゃから布団の上で死ねるとも思ってもおらなかったしな」
アーサー「そうか、おそらくあと1・2年だ。 これでお別れだな」
ティア「おじいちゃん元気で……」
とエルンストは意識を失い 目が覚めたらロギオンの寝室だった。
それから1年半後エルンストは天に召されたのだった。
続いて外伝2話目です。
後日談や中間エピソードを中心に載せていくのでほとんど1話完結となります。




