猫のみーちゃんへの手紙
この前。
猫の「みーちゃん」が死んじゃった。
みーちゃんと遊んだ思い出。みーちゃんの声。みーちゃんの瞳。みーちゃんの肉球。みーちゃんのやわらかい毛。みーちゃんのしっぽ。みーちゃんの耳。みーちゃんのぬくもり・・・
クラスみんなが紙に夢や手紙を書いて、風船に糸を結んで空へ飛ばす。
そんな授業があった。
ぼくはみーちゃんに手紙を書いた。
そんなことしたって返事がくるはずもないのに。
風船は大空へ飛んでいった。
しばらくして手紙の返事が何通か学校に届いた。
隣町ののおじさん。山を越えたところの男の子とおばさん。県を跨いだおばあさん。
その中に、みーちゃんからの返事があった。
ぼくとみーちゃんしか知らないことが書いてある。
みーちゃんだ。
涙があふれた。
この世とあの世。来世へ旅立つ49日が来る前で、返事がまにあったらしい。
教室の窓から空の雲が、みーちゃんの姿に見えた。