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自殺願望

作者: サオ

私は、今から自殺をしようと

思う。


何故て?


生きるのに、もう、疲れました。

私は、本当に、ついてない男で

もう、人生を終わらせようかなと

思ったからです。


今、丁度いい高さのビルを

見つけたんで

ここから、飛び降り自殺を

します。


でも、階段が多過ぎない?

何で、エレベーター壊れてるの?

本当についてない。


やっと、屋上の扉が見えた。


自殺するのも一苦労だな

扉を開けると

フェンスの柵の向こうに

女子高生が立っている。


「ん?」


なんてこったい、先客がいたとは

しょうがない

ここは

彼女に譲ろう。


あれ、女子高生と目が

あった。

どうやら、私の存在に気づかれた

ようだ。


「私を止めに来たのね、

そんなこと

しても無駄よ!」


イヤイヤ、止める気は

ございません。


「私を止めに来たんでしょ?

無駄だからね、理由も

絶対に言わない」


オイオイ、まだこっちは

一言も喋ってないよ

理由も、聞いてないし


「でも、どうしてもと言う

なら、理由を言ってあげる。」


うわー、めんどくせ〜女の子に

引っかかちまったな

本当に、ついてない

しょうがないから、聞いてやるか。


「どうして、自殺しようと

思ったの?」


「しょうがないな〜

じゃ、教えて

あげる。」


うわーなんか、腹が立つんだけど

こいつ、死ぬきないだろう。


でも、しょうがない

どうせ、死ぬんだ

少しぐらいは、聞いてあげるか。


「あのね、あたし、凄く好きな人が

いたんだけど、振られちゃたの


あの、男は、絶対に許さない

見せつけの為に

死のうと思ったの。」


うわ〜何、その、しょうもない理由は

なんかムカついてきた。


付き合うのも、馬鹿らしい

取り敢えず、ここから去ろう。


「わかりました、それは

大変でしたね、お邪魔しました。


自分に気にせず、飛び降りてく

ださい。」


よし、ここから去ろう。


「ちょと、待った!!今、可愛い

女子高生が、飛び降り自殺を

しようしてるのに

普通は、止めるだろ、ハゲ!!」


オイオイオイ、俺は

まだハゲてないぞ。


何なんだ、いったい止めて欲しい

のか?


「わかった、じゃ自殺なんて

辞めろ」


「ヤダ!!」


意味がわからね〜


付き合いきれないわ

あ!! そうだ!! 別に

飛び降りちゃえばいいんだ。


取り敢えずフェンスを

乗り越えよう。


「馬鹿、ハゲ、デブこっち

来るな、飛び降りるぞ」


別に構いません

飛び降りて下さい。


それに、デブもございません。


よし、フェンスを越えた。

何にを睨んでだよ

女子高生は


下を見ると、結構高いな



女子高生が

こっちを見て

眼つきが、変わったな


どうやら

気づいたみたいだなぁ


「もしかして、おじさん

自殺しに来たの?」


「あ〜そのとうり

ご名答

おじさんも

仲間だ、ここで、自殺しようと

思ってな」


「え、何で?駄目だよ、

死んじゃ」


オイオイ、立場が、逆転しちまったよ


「何で自殺しようと思ったの?」


今度は、逆に理由を、聞かれちまった。

まぁいいか、どうせ死ぬんだし


「おじさんな、会社が倒産して

家族に逃げられ、あとガンで

余命一年と宣告されたんだ。


凄いだろ、これとない程の

自殺の理由の三点セット」


「.....うん」


流石に、これは、引くよな

自分でも、驚くぐらいの

不幸の連続


最後ぐらいは

自分が自殺して

女子高生が、思いとどまれば

少しでも自分の生きている

価値が、あるかもしれないな。


「君は、まだ若い

これから

色んな事が、いっぱいあるけど

死ぬじゃない

おじさんみたいになっちゃ

いけないよ


じゃあな」


よし、セリフも決まったし

飛び降りか


倒れこむように飛び降りよう

とした時


女子高生が

自分の手を握って来た。


「危ないぞ!!

死にたいのか!」


女子高生の目から涙が出ていた。

顔はくしゃくしゃに歪んで

泣いている。


「だめ、だよ、おじざん

だめ、じんじゃだめだよ.....」


そんな、声にもならい声で

言うなよ


自分も目から涙が出るじゃ

ないか

辞めろよ


何で俺まで

涙だなんか流してるんだよ。


俺は

死にたいんじゃ

なかったのか?


俺に

生きる価値が、あるのか?


その答えは、分からないが


でも

女子高生のギュウと

力強く握ってくれる手が

暖かく


死にたいと呪縛から

開放された感じがした。


「御免、おじさん死なないよ

ありがとう、止めてくれて

もう少し、頑張ってみるよ

ガンだけに」



「何それ、笑えない」



そう

言いながらも、女子高生は

微笑んでくれた。




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