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51.新鮮と違和感

 ここは?目を開けるとまた知らないベッドの上に居た。あちこちに置いてある可愛らしい小物から女の子の部屋だと分かる。

 今度はどんな人に助けられたんだろう?お礼を言わなきゃな。

 起き上がると、いつもと違い体に痛みが無かった。凄いなこれも薬の効果か。手にグッと力を入れてみても何ら違和感が無い。これなら直ぐにでも動ける。

 ゴソゴソした音に気が付いたか部屋の入口のドアが開いた。


「おっ起きてるじゃん。どうだい、具合は?」

「し、シスカ!何でお前が!?」


 咄嗟に腰に手を伸ばしたが、何も無い。そしてシスカが止めとけという具合に手のひらで制止した。


「何でって、私がジンを助けたからこうなってるんじゃないか。お礼の一言くらいあっても良いんじゃないの?」

「あ、ああ、ありがとう。助かったよ。」


「よしっ。」とシスカは笑った。

 何が何だか分からない。でも、シスカってこんな反応もするんだな。狂気の二つ名がよく似合うその仕事ぶりばかりを見てきたからだろう、こんな普通の女の子の様な一面は違和感しかない。


「ジン、お腹空いてるだろ?何か作るから待ってて。」


 シスカは手をヒラヒラと振り、ドアの向こうへと消えていった。

 取り敢えずは何も無い様だ。ベッドから降り、ドアの向こうへと出てみる。落ち着いた雰囲気のリビングルーム、少し奥にはキッチンがあり、シスカが野菜を切っていた。

 リビングにあるソファに腰掛け、料理を作るシスカをじっと眺める。まだ夢を見てるんじゃないかと頬をつねるが、夢じゃ無い。


「お待ちどおさま。」


 料理がテーブルに置かれた。美味しそうなナポリタンだが、手に取ったフォークが止まる。毒、入って無いよな。

 目の前で頬杖をついてこちらを見るシスカ。毒なんか入れてる感じじゃ無いな。一口頬張る。ん!旨い!

 俺の食べる様子を見て笑うシスカ。その顔に恥ずかしくなる。何だこれ、こんなシスカ相手だと調子狂うじゃないか。


「ご馳走様。」

「お粗末様でした。」

「それで、何が狙いなんだシスカ?」

「何って、決まってるでしょ?私はジンとまた戦いたいのさ。その為に早く良くなって欲しいのさ。」


 漸くしっくりくる返答だ。シスカらしい。


「助けてくれたのは嬉しいが、また戦うのは勘弁してくれないか?」

「嫌だよ。」


 即答か。本当にバトルジャンキーだ。


「分かった。戦ってもいい。但し、条件がある。」

「何?」

「俺が勝ったら、仲間になってくれ、シスカ。」

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