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34.動機と情報

 殺人鬼はグンジ達自警団に任せ、俺とメルシュはグンジの家へと戻る。グンジの家ではアンとサクラがスープを作ってくれていた。具材は玉ねぎだけだったが、美味しい。

 少ししてグンジも帰ってくる。殺人鬼から話は聞けたようだ。

 殺人鬼は元料理屋の店主。しかし、味覚障害となり、料理が作れなくなったらしい。その味覚障害の原因となったのはこの町の料理屋達。彼らに多くストレスを与えられたとのことだ。その復讐として彼らを襲い、舌を切り取ったのだと言う。

 理由は分かった。だが、納得をしてはいけない。人を殺していい理由は無いからだ。俺が言えた義理じゃ無いが、そう思う。


「そう言えばジン、お前これからどうする気なんだ?」

「どうって言われてもな、取り敢えず仲間集めをと思ってたけどグンジが最後の一人だったし、正直何しようかこれから考える所だ。」

「そうか…。なら、情報屋を当たってはどうだ?今お前達に必要なのは相手の正体を知ることだ。そうじゃないとただ逃げ続けることになるぞ。」


 情報屋か。グンジの言うことにも納得ができる。


「そうだな、情報屋を探すことにするよ。」


 グンジは頷く。


「よし、それじゃ取り敢えずこの町に居るクレナという情報屋を訪ねるといい。この町の外れに住んでる。」


 グンジにメモを書いてもらう。ここからそう遠くないな。

 翌日、俺達はメモを頼りに情報屋の所を訪ねた。着いたそこは見た所、何の変哲も無いただの道具屋に見える。メモにはこう書いてあった。道具屋の店主に「明る過ぎるからカーテンを閉めてくれ。」と伝えることと。どうやら合言葉が必要らしい。

 道具屋に足を踏み入れる。中には若い女の店主が一人カウンター越しに立っていた。


「いらっしゃい。」

「すまない。明る過ぎるからカーテンを閉めてくれ。」

「ああ、そっちのお客さんね。こちらへどうぞ。」


 女店主はカウンターの奥にある部屋へと俺達を案内した。道具屋の店内とは違ったそこは、薄暗く厚い壁に囲まれた部屋であった。声が漏れないようにしてあるのだろうが、息苦しさを感じる。


「それで、何が知りたいの?」


 女店主は尋ねる。


「今、この国で起きてる王女誘拐事件は知ってるか?」

「勿論。あなた達が何者かもね。」


 さすがは情報屋ということか。


「それじゃあ、俺達を狙う黒幕については何か知らないか?」

「黒幕か。ごめん、詳しいところは分からないな。もっとアースノーに近い所の情報屋に当たるのが良いかな。」


 そうか…。バルバレルではアースノーから離れ過ぎてて情報はあまり回ってこないのか。


「私の知り合いに凄腕の情報屋がいるからそこを紹介するよ。」

「そいつは今何処に居るんだ?」

「ミルドだよ。」

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