プロローグ 除霊ツアー開始
俺は世界の絶景を撮影するカメラマン某崎篝火、ただし絶景といえど危険な現場を回っている。
俺の暮らす「鬼門市」、ここには数多の心霊スポットだの怪奇現象事故多発スポットだの事故物件だのが半端じゃなく多い。
俺自身は神社の家系だが、中学まではホラー映画や心霊番組・お化け屋敷は大の苦手だった、しかし高校に入った辺りから冷めた感じになり、俺がいた町では陰陽道を極めた退魔師の活躍で人々の安全は守られていた。
ここ「鬼門市」は関東某県にあり、大学進学と同時に暮らし始めた。俺自身は大学時代、幸いにして安全な物件と安全な路線で生活した。しかし、それだけでもほかの住人からしたらとんでもなくハッピーに違いない。
そう、ほかの住人は皆一様に語る、「もうこの町から引っ越したい。」と、しかしそれは決して叶わない、神社生まれだからなのか心霊系超能力のある俺は知っている、「一度住み始めたら二度と引っ越せない、言い直そう、引っ越そうとすれば不可解な原因で引っ越しをキャンセルせざるを得なくなる、俺自身2度失敗した。1度目は無意識に線路に飛び込んだし、2度目は友人の家で飲み明かして気がついたら沸騰した鍋に顔を突っ込もうとしていた。」、とにかくいずれにせよやばい町には違いない。