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The concept of the master side

作者: 紫木

私は朝が早い。

たしかに私はそう口にした。


でも老人扱いされるのは心外ね。

この人はいつもそう、何かと人を小馬鹿にしたような口調で知ったような口を聞く。

底の浅い女だとでも思われているのかしら?


いいえ、この人の態度や仕草を見る限り、どう考えてもそんな事は有り得ないわ。

そうね、本当に傾奇者って言葉がお似合いじゃないかしら。

言葉の節々に棘を含ませながらも、最後にはいつだって自己完結してしまう。

どれだけ深刻な話題を口にしながらも、最後にはいつだって自分の答えを口にする。


私の意見に耳を貸しているようで、自分の意見は絶対に曲げない。

私の意見を否定もしないくせに、表立って肯定もしてくれない。


この人の『本当』は一体どこにあるのかしら?


いつだって私はそう思いながらも、それを口にする事が出来ない。

だって、そんな事を口にしたら興醒めじゃない。


せっかくの限られた時間なんですもの。

できる限り最高のおもてなしをするのが私の勤め。

まあ、私が楽しでいるかそうでないかと聞かれれば、間違いなく楽しんでいるんじゃないかしら。


所詮はひと時の憩いの場。

それでも、このひと時は憩いの場。


私にだって楽しむ権利くらいはあっても良いと思うの。

だからほら、さっさとおかわりを注文しなさいな。

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― 新着の感想 ―
[良い点] マスターのみ! 豪華だー(ある意味で)。 こういう事考えていたのかーと思う反面、予想してましたーみたいな部分もあったり。お得な感じで楽しませて頂きました。 [一言] 最後はいつものマスター…
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