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Japon

 誤字、誤変換などがあったら、注意していただけると助かります。

 時の首相、吉岡一清は歴代の首相の中で過去最高と吟われ、そして過去最低と叩かれた。

 首相が次々と入れ替わり、政治が安定しなかった日本。しかし、彼だけは違った。

 彼はまず、第一次産業を強く支援した。支援するだけでなく自ら農地を持ち、国民の注目を高めた。これにより、国外に出ていかず国内で回る金の量が多くなる。

 次に、彼は都市鉱山と呼ばれるものも推奨した。これは携帯電話などに使われている希少価値の高い金属を指す。加工において素晴らしい技術を持つが、その為の資源を持っていなかった日本にとっては、有益な政略であった。

 それから、文化を大事にしていこうという声を上げたのも、吉岡である。

 彼の言う文化とは、大きく分けて二つあった。一つ目は、日本の伝統の事。伝統工業を支援し、古くからある建物や自然を保全した。それだけでなく、新しく造る公共物にも必ずどこかに和風のテイストを取り入れさせるという、一風変わった指示も出した。

 二つ目は「MANGA」。一度は失策したこれも、ポケットマネーを予算につぎ込むという荒業を使って無理矢理に通した。

 これにより外国からの観光客が増え、その観光客が落としていく金によって、日本は潤い始める。

 国債を返済し余裕が出てきたところで吉岡がやったのは「武力の向上」だった。本来、武力を持ってはならないはずの日本で、吉岡は予算の三分の一を武力の向上へとつぎ込んだ。建前では「自衛の為」という事にして「自衛」というには馬鹿馬鹿しいくらいの軍力を揃えた。

 予算の残り三分の一は武力の事より前述の通りであり、そして最後の三分の一は老人ホームなどの福祉施設に注いだ。

 外国からの批判も、吉岡得意の弁術でのらりくらりとかわし続け――――――


 ――――――日本は世界の国々の頂点に立ってしまった。


 「立った」のではない。本来はアメリカの庇護下にあるはずの日本が、そのアメリカをも経済力・武力共に抜いて「しまった」のだ。これが他の国であったならば、特に問題は無かったと思われる。

 しかし、日本は違う。古来から他の国の文化を手本とし、開国後は「追い付け、追い越せ」の精神でやってきたのが、日本なのだ。

 最先端を行くから、手本とすべき文化が存在しない。

 一番先を走るから、追い付くものがない。

 先例がないから、追い越した後の対応を知らない。

 進路を見失い、国内は混乱に包まれていた。止まろうとしても今さら止まれず、ただ状況の悪化という一点においてだけは、ぐんぐんと進んでいった。誰もがこの国は荒れてしまうと直感した時、吉岡一清はこんな発言をした。


 ――――――「今まで、私達がしてきた事は愚策であった。皆、一からやり直そう」


 吉岡は最悪のタイミングで、極悪の言葉で国民達の努力を否定してしまったのである

 当然、マスコミはこれを報道する。マス・メディアを見た国民達は、やり場の無かった怒りを吉岡の下へと収束させる。始まった吉岡降ろしは、まともな法さえ見失った国民達による軽火器の使用など、今までに類を見ない騒ぎであった。そして、吉岡一清は、一人の女性に暗殺される。こうして、最高と謳われ、最低と叩かれた彼の人生は、終わりの幕を引いたのである。


 ――――――これが、僅か二十五年前の出来事である。

 ――――――日本国は荒れたまま、かつての平和は見えず、ただ転がり落ち続けている。

やっと出せたよ……!

はやく本編を書きたいです。


もし、実在の政治家と名前が被ったらどうしようって、ドキドキしてます。

……大丈夫ですよね?

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