希望の物語第17章「行こうダダリン村へ」
小説専用のXもあるので良かったら興味のある方は是非見ていってください。ありがとうございます。よろしくお願いします。今日はXの方で主人公のイラストをのせようと思っています。今日は曇りなのに暑いですね、皆さんも体調管理に気をつけてくださいね。
次の日の朝――。
ウォンカ集落には、やわらかな朝日が差し込んでいました。
アオはゆっくりと目を覚まします。
窓の外からは鳥のさえずりが聞こえ、精霊達の嬉しそうな笑い声、昨日までの事が嘘のように穏やかな空気が流れていました。
ふと、アオは昨日の出来事を思い出し、アオは試しに口を開いた。
「あー……」
普通に声が出る……良かった〜」
胸を撫で下ろした。
着替えを済ませ、旅支度を整えると、荷物を持って二階の部屋から階段で一階へ降ります。
宿屋では、ホンが朝の開店準備をしていました。
「アオ、ウォンカ集落を出ていくのかい? 寂しくなるねぇ」
少し笑いながらも、その表情には名残惜しさが滲んでいます。
「旅をして、そしていつか……いや、なんでもない」
アオは言いかけた言葉を飲み込み、ホンは静かに目を細めました。
ホンヨが奥から顔を出します。
「アオ、またいつでも来てね! 待ってるから!」
「うん、ホンヨ、ミムは?」
「ミムはまだ寝てると思う、部屋から出てこないもん」
するとその時――
バンッ!
宿屋の両扉が勢いよく開きました。
「アオー!!」
息を切らせながら、鍛冶屋のケンヤが駆け込んできます。
「修理していた剣ができたぞ! ほれ!」
「……!」
アオは受け取った剣を見て、目を見開きました。
以前の剣とはまるで別物でした。
刃には美しい菖蒲色の輝きが宿り、中心にはメデューサの魔石が埋め込まれています。
アオは感動してこう言った。
「すごい……まるで別物みたいだ」
ケンヤはニヤッと笑い、こう言う。
「メデューサの魔石をはめ込んだんだ。
魔力を付与して戦えるようになってる。前より切れ味もいいし、かなり扱いやすいはずだ、
急いで仕上げたんだ、アオ気をつけてな」
「うん、ありがとう……ケンヤ」
アオはそう言って、剣を鞘に収めると、マジックバックの荷物の中をごそごそと探しだしました。
アオ「あ、そうだホンヨ、後で二人で使ってよ」
小さな容器を差し出します。
「ハンドクリーム、どうぞ」
ホンヨはぱっと表情を明るくした。
「わぁっ!アオ、ありがとう!」
少し飛び跳ねながら嬉しそうにしています。
「これは助かるねぇ。最近、手荒れが酷くてさ」
ホンは感謝しながら言うのであった。
「ふふっ」
アオは笑い、穏やかな時間が流れてゆきます。
そしてアオは、ゆっくりと扉の方を見ました。
「……集落のみんなに挨拶してくるよ」
宿屋を出たアオは、まず集落のおさであるカンの家へ向かった。
コンコン――。
扉をノックすると、しばらくしてカンが姿を現します。
「出立ですかな?」
「カンさん、何から何まで、本当にありがとうございました」
深く頭を下げるアオ。
カンは穏やかに微笑みながら言った。
「気をつけて行きなさい」
「はい!」
挨拶を済ませると、アオは荷馬車の元へ向かいます。
黒い馬が静かに鼻を鳴らす。
荷物を積み込み、アオが馬にまたがると、集落の人々が集まってきます。
集落の人達「アオー! さよならー!!」
集落いっぱいに声が響きました。
その時――
ガッターン!!
?「ちょっと待ってー!!」
寝癖をつけたまま、ミムが扉を慌てて開けながら、飛んできました。
「寝坊しちゃったぁ……!」
肩で息をしながら、アオへ向かって大きく手を振りながら言うのであった。
「アオ、ありがとー!!」
アオは優しく笑います。
「うん、またね、みんな」
そして前を向き、大きく息を吸って言います。
「――行こう! ダダリン村へ!」
黒い馬「ヒヒィィーン!!」
馬の鳴き声と共に、荷馬車はゆっくりと動き出します。
ウォンカ集落を背に、新たな旅路へ――。
道中。
アオは馬に乗り、揺られながら荷馬車をひかせています。
少し考え込んで。
「いつまでも名前がないのもなぁ……」
「黒曜なんてどうだ?」
アオはふっと笑って馬に話しかけました。
黒い馬は耳をぴくりと動かし。
黒曜「ブルルルルッ」
どこか嬉しそうに鼻を鳴らします。
「ふふっ、気に入ったかな?」
アオは手綱を優しく撫でながら言いました。
「今日から黒曜だ。よろしく!」
青空の下、アオと黒曜はダダリン村へ向かって進んでいきました――。
希望の物語豆知識5
黒曜の好きな食べ物は、草とハーブらしい。特に香りの強い薬草がお気に入り。
鍛冶屋のケンヤには「伝説の鍛冶師ではないか?」という噂が昔からあるとかないとか。
「まぁ、アオは俺の主だからな!
品物を見る目がいいんだぜ! 物の価値ってやつをちゃんと分かってる!」
ちなみにアオは、剣や持ち物のメンテナンスを頻繁に欠かさず行っているようだ。




