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自己紹介

よろしくお願いいたします

そして、水曜日の放課後

「今日、写真部の見学に来るんでしょ?」

と前田君は話しかけてきた。

「そう!」

「場所わかる?」

「わかんない!」

「じゃあ、来て」

「はーい。」

私は前田君の後に続いて教室を出て、階段をのぼった。しばらく校内を歩いて、そこは私が入学してから一度も来たことがない場所だった。

「ここ。」

「お邪魔します。」

と言って、部室へと入った。部室はもともと倉庫だったらしい。それが今年から写真部の部室となったのだと前田君から聞いた。なかには三人の女の子がいた。写真部って、男の子はいないのかな?とあたしは思った。

「全員そろったみたいだね。」

全員?4人しかいないんだ。しかも、前田君ハーレム状態じゃん!

「今日は写真部を見学したいっていう子が来ているからよろしく。」と前田君。

あたしはそのあとに続いて、自己紹介をした。名前とか趣味とかありふれた自己紹介だ。

「なぜ、見学を?」

と眼鏡をかけたの女の子が聞いてきた。その女の子の見た目はショートカットで整った顔立ちをしている。

「えーと。何となくかな。写真部ってどんなことをしているんだろうと思って。」

「入部するつもりはないの?」

「ないかな。」

「なるほどね。だったらよかった。今日はよろしく。」

眼鏡の女の子は笑顔で答えてくれた。

だったらよかったってどういうことだ?とあたしは思った。もしかしたら、前田君のことが好きでこれ以上部員に女の子が増えるのは嫌だと内心思っているのではないかと考えたからだ。まあ、前田君はイケメンで魅力的な男性だ。モテて当然だろうと思う。

「私も自己紹介していなかったね。」と眼鏡をかけた女の子。

「私の名前は・・・。」

眼鏡をかけた彼女は黙り込んでしまった。どうしたのだろうか?自分の名前がないのだろうか?そんなことはないだろう。とあたしは思った。

「あだ名でもいいよ。」

あたしの体感で彼女は30秒以上黙っていたので、そう言ってみた。

「あだ名?」

「そうそう。なんか言われたことない?」

「はなちゃんかな。」

「はなちゃん?」

だったら、名前はハナとか花子とかなんじゃね?と思ったが、まあ、呼ぶことができるならなんだっていいか。

「あなたは?名前はなんて言うの?」

と眼鏡をかけた女の子の隣にいたロングヘアーの子に聞いてみた。彼女も整った顔立ちをしている。見た目では学級委員とかやっていそうな感じである。しっかりしてそうだ。すると、

「80うぇkwp@dあskdけwdえdんgjrk」

とロングヘアーの彼女が言った。

ん?全然言葉がわからないんですけど。

「えっとー」

といいながら、あたしは前田君の顔を見た。

「うん。彼女は宇宙人だからね。地球の言葉は話せないんだ。」

「あーそーなんだ。」

って、そんなことあるかい。とあたしは思った。前田君もなかなか面白い冗談を言うな。せっかくなので、もう一人の女の子にも名前を聞いてみた。ちなみに彼女も整った顔立ちをしている。ポニーテールである。

「제 이름은 이하윤입니다」

とポニーテールの彼女が言った。

「え?韓国人なの?」

なんとなく、韓国語なのでは?とあたしは思ったので尋ねてみた。

「違います。からかっただけです。すみません!」

と本当にホントーにガチで誤ってきたので、だったらはじめっからそんな冗談言うなよとあたしは思った。けれど、本当にみんな顔だけはかわいいほうだからこのなかに前田君の好きな人がいるのかもしれないとあたしは思った。


ありがとうございました。

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