謎の美少女アリアを国に送る前に夕子が元の世界へ!?
晴一達は彼女を連れて次の街、ブラドフォードにやってきた。ここにもあいつがいるかもしれない
ので警戒しながら宿に入った。
「とりあえず大丈夫か。じゃぁ聞かせてもらうか。あんたは何者であいつはなんなのか」
「ハイ。まず助けていただいてありがとうございます。私は、とある国の関係者なのですが
その国が何者かに狙われてそれで逃げてきたんです」
「何者かってあいつじゃないの?」
「はい。あいつは命令されているだけだと言っていましたからもしかしたらもっと恐ろしいのが
後ろにいるのかも知れません」
「晴一」
「ああ。こんなイベントもなかった。新たにアップデートされたのなら別だが」
「そうだね。それであなたは?」
「私はアリア。お願いです。私をその国に連れてってもらえないでしょうか。逃げてきたけど
国がどうなったのかが心配で」
「晴一君、連れて行ってあげようよ」
「のどかちゃん」
「これだけ心配するのは自分の国が好きだからでしょ。好きな居場所がなくなるのは」
「わかってる。どの道その国にもいくだろうからな。オーパーツ探しのついでに寄って
やるよ」
「オーパーツを探してるんですか?もしかして盗賊」
「そこまでじゃない。俺達にも深い事情があるんでね。互いに信頼できるようになったら話そう」
「わかりました。私は戦闘はできませんが回復ならできるのでサポートさせてください」
「確かに見た目通りの賢者系だろうからな。今の俺達のパーティーに回復系がいないから
助かる。じゃぁ今日はもう寝るか。皆部屋に戻っていいぞ」
そう言われて夕子はオリビアを連れて、のどかはアリアと一緒の部屋にいる事にした。そののどかと
アリアは一緒にお風呂に入った。
「あの、本当にありがとう」
「気にしなくていいよ。困ったらお互い様だしね。私も晴一君達に助けてもらったし」
「そうなんですか。あの方、少し怖い感じはしたけど、良い人みたいでよかった」
「うん。心配はないからね。それで、アリアさんの国って」
「私の国は平和でした。観光もあったり、自国を愛してくれる者が多くいて、私も楽しく
暮らしていました。でも、いきなりあいつがやってきて、街を燃やして、城も。平和が
続いたせいか兵士達では太刀打ちできず、逃げるのがやっとでした」
「ひどい。普通に暮らしてだけなのにそれを奪うなんて。無事だといいね」
「はい」
アリアとのどかは同じベッドで寝る事にした。その方がアリアが安心するからとのどかが
誘った。
同時刻。晴一と夕子はアリアの事について話した。
「あの国って、ここの事かな?」
「おそらくな。でも、ここはただ通過するぐらいで特にイベントはなかった」
「やっぱりここは同じ世界じゃないんだね」
「そうだな。でも元はほぼ同じだからな。攻略はできるさ。そうしないと俺達は」
「そうだね。私達はこの先の行く末を」
「ママ」
「!?ごめんオリビアちゃん。起こしちゃった?」
「ママ、抱っこ」
「いいよ。こっちにおいで」
「もう本当に母親だな」
「私まだ学生だよ。でも、この世界でなら全然良いのかも」
「そうだな。そろそろ俺達は前の世界を忘れないと」
「前の世界。もう半年近く、時間がここと同じなら私はもう」
「夕子ちゃん。戻ってみるか?」
「戻るって前の世界に?でもどうやって」
「できるかわからないが、俺が戻った時はこいつが発動した。完全にはできないがそれでも
戻れるなら使ってみる価値はあると思う」
「・・・・・・」
夕子は沈黙した。本当はすぐに戻りたいが、そこで晴一の様に悲しい事になっていたらと
思うと少し怖くて躊躇っていた。
「無理には言わないよ。使えるかもわからないしな。使いたかったら言ってくれ。使ってる
時はおそらく体が無防備になるからな」
「うん。わかった。今日はもう寝よう」
そうして夕子はオーパーツを使わなかった。翌日、まずはアリアに装備を買い、のどかのと一緒に
レベリングをする。四人で戦う時の連携や、役割を確認するために数日の間はここで
訓練をする事にした。
そんなある夜。夕子は晴一が寝ているのを確認すると、荷物から何かを取った。それはオーパーツ
だった。夕子は迷っていた。アリアの事もあるので今使うのは違うとわかっていながらも
やはり家族の事は気になっていた。
もし使えば体が無防備になると言われたので夕子はお風呂場で試す事にした。
「持ってきたはいいけど、どう使えばいいんだろ。晴一はいきなり光出したって
言ってたしな。まぁ使えなかったら諦めるけど」
色々調べるが光が発動する気配がない。なので諦めて出ようとした時だった。それは
突然光出した。
「!?もしかしてこれが?」
光は強くなっていき、そして夕子は気を失った。
しばらくすると夕子は目を覚ました。しかもそこは空だった。
「な、なんなのこれ!?そ、そう言えば晴一が幽霊みたいに浮いてるって言ってたわね。それにしても
本当に戻れた。ここは私がいた世界だ」
夕子は少し感動した。誰にも見えないのもわかっているが、それでも元の世界に
帰ってこれたのが嬉しかった。夕子はスムーズに動ける様になってから向かった。
向かったのは家ではなく学校だった。




