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なんでオレが魔王に!?  作者: 月陽灯影
4/6

おこしくだちゃってくれまちて

 

「マーリ。ところで新しい魔王様についてどれ程情報が得られましたか?」


 イレーナとマーリが魔王城に向かう最中イレーナがマーリに尋ねた


「すみません。それがほとんど情報は得られませんでした」

「得られなかった? それはどういう事ですか?」

「誰に聞いてもよくわからないと答えたのです」

「わからない? それはおかしいですね。なにやら周囲の者達が噂話をしているような気がするのですけど?」


 イレーナの言う通り周囲の魔族は新しい魔王の噂話をしていて、さらにどの女性の集団も魔王に対しての恋バナをしているのだった


「おそらく前の魔王。エレノーラ様の影響かと…前の魔王は現魔王の姉君(あねぎみ)でいらっしゃいます」

「グーレスムの覇王……」

「世間一般。人族からは最悪の魔王と認知されています」

「それがなぜ?」

「魔族の間では違ったのでしょう」

「たしか40年ほど前、実の父親である前々魔王を殺害。その後、シルイド、ムラネイト、フェルミスを攻め攻略。魔族の統一国をつくり、それに飽きたらず数万人の魔族を虐殺したはずですけど?」

「そうです。我が国の調べではそうなっています。しかし魔族達にとっては名君だとさえ言われております」

「それにわかりません。お父様の話では幼少のころ、まだ魔王となる前のエレノーラ様にお会いしたそうですけど、とてもお優しい方だったと…それに当時まだ魔族と人族が激しく争っている最中、我が国と秘密裏に外交をして下さっていたはず」

「ですが、魔王となられてからはブルヴォロ公国とナルサ共和国とは戦争をしました」

「そ、それはブルヴォロ公国に関してはこちらから攻めましたし、ナルサ共和国に関しては少数民族の救助という大義名分があるじゃないですか」

「もしかしたら魔王になる前、40年前に何かあって心変わりされたのでは?」

「そう……かもしれませんね」


 そこで2人の会話が終わったが丁度魔王城の城門前にたどり着き、いよいよ魔王との面会をすることとなった


「姫様、しばしお待ちを」


 マーリはそのまま門番のところに行きはなし始めた。その間イレーナは1人物思いに耽った


(最悪の魔王…クーレスムの覇者…エレノーラ=ヴォイディル。貴女の身に一体何がおきたのです? そしてその弟…ジークリフ=ヴォイディル。先程彼の肖像画を見ましたがなんと禍々しい…おそらく理想が混じってはいるとは思いますけど、もしあの通りの人物でしたら…)


 そこまで考えたところで身震いして自らの体を抱き締めてうつむくイレーナ


(やはり甘い考えだったのですね…もしかしたら神様も私の身を案じてあの御方と引き合わせてくれたのではないんでしょうか?)


 そこまで考えたところで急に体が暑くなりドキドキと心臓がしはじめた。しかしいまから自分がすることを思うとそれらは一気になくなり、代わりに心臓がわしづかみされ、押し潰されたような痛みを感じたのだった


(もう一目でいい。あの御方とお会いしたかった)


「姫様、参りましょう」


 いつの間にか側にいたマーリに声をかけられゆっくり身を起こすイレーナ。しかしその表情はすでに決意に満ちていた


「えぇ、行きましょう」


 そして衛兵に玉座の間まで案内されたイレーナとマーリ


 マーリは普通に膝をつき頭を下げていたがイレーナはかなり頭を下げ周りからは顔がよく見えないようにしていた


 イレーナは自分の可愛さ、美貌に自信があり、実際周囲からどんな目で見られているかも自覚していた。なのでより効果的に相手に良い印象を与えるかを知っていた


 このように頭を下げなんとなくでも直前まで素顔を見せないようにして、いきなり笑顔を見せると大概の者は悪い印象を得ない事を心得ていたのだった


 そして……


 魔王と対面した




 ―――――――――――――――




 魔王国。魔王執務室



 じーーーーーーーー


 やる気がでねーーーーーー!!!!!


 オレはあの女性の名前を聞くのを忘れ、なんだか2度と会えないような気がして落胆して落ち込んでいた


 それでもとなんとか仕事をこなそうとしたのだがお見合いのプロフィール写真を見るたびに、あの子はもっと瞳がキレイだったな~とか、髪長かったな~とか考えが出てきて、その度に名前を聞かなかった自分を殴りたくなった


 そして思った。あの子以上にかわいい子は存在しないと……


「は~~~マジどうしよ……」

「仕事をして下さい」


 唐突に声をかけられ飛び起き声がした方を見るとセードが呆れた感じで見てきていた


「お、おぉ、セード。お疲れ」

「お疲れ様です。それより全然片付いてないじゃないですか」

「いや~、あははは……」

「全く……」


 セードが戻ってきたところで改めて書類の処理を始めたのだがセードは部屋から出る気配がなかった。どうやら直接監視をするようで、ギラついたような目で見てきていた


 今はセードが怖かったので取り敢えず仕事をこなした……


 どれぐらい片付けたかふとあることに気がついた


「な、な~セード…」

「何ですか? 陛下?」

「さっきの子なんだけど……名前とか聞いてる?」

「いえ」

「は~~~マジかーーー」


 セードがあの女性の連れを探しに行っていたのでもしかしたら名前を聞いていたかも知れないと期待していたのだが、見事無駄に終わった。完全にやる気を失い机に突っ伏した


「陛下」

「あ~~ダメ。マジやる気がでない」

「……先程の女性ですけど…」

「何かあるのか!?」


 セードの意味深な言葉に身を乗り出して訪ねると考え込むセード。そして


「やめておきましょう」

「だーーーーなんじゃそりゃぁぁぁ!!!」

「いえ、保証のない期待などさせても無駄かと」

「無駄かどうかはオレが判断する。とにかくはなせ!!」

「ふむ……それなら……」


 コンコン


 セードがはなし始めたと思ったら扉を叩く音がした


「どうしたんです?」


 ガチャ


「はっ、アーフェルミ王国から国王の書状を持った使者がいらっしゃいました」


 どうやら来客があったよだがそんなものはどうでもよかった。今はあの子に関する情報を少しでも知りたい気持ちで一杯だった


「わかりました。では使者を玉座の間にお通ししといて下さい。陛下。よろしいですね?」

「よろしくな~~い。今はそんなことどうでもいい!!」

()()()()()()()

「……あ、はい」


 セード、めっちゃにらんできたよ……


 セードが怖くて今は従うしかないかと、取り敢えずはアーフェルミ王国からの使者と面会して、そのあと改めてセードに問いただそうとしたのだが


「どうやら当たっていたようでしたね」

「???」


 セードは1人納得した様子だった


 魔王城。玉座の間はオレの執務室からすぐに行ける。と言っても正面からはいる訳でなく、執務室のすぐそばには玉座の間にある玉座の袖口に通じる扉があるのだ


 これにより来客を先に入れ、難なくオレが玉座に座れる作りへとなっていたのだった。玉座の間に入るとすでに来客は頭を下げて待ち構えていた


 あっちは護衛だな……で、こっちが使者だけど……


 来客は2人いた。1人は少し後ろで控えている感じの女騎士で頭を下げていたが美人だとわかった。そして玉座の正面。かなり頭を下げ顔がよく見えなかったが、なんとなく服装に見覚えがあった


「あ~オレが魔王のジークリフ=ヴォイディルです」

「魔王陛下。お会いできて光栄です。(わたくし)はアーフェルミ王国、第3王女イレーナ=レヴィ=アーフェルミです。本日は国王からの書状をお持ちしました」

「ご苦労だった。表を上げて良いぞ」

「ありがたき幸せです」


 だーー!!めんどくせーー!!なんだよこの固っくるしい挨拶!? でもセードのヤツがにらみを効かしてるし……


 オレはこの挨拶が嫌いだった。なんだか相手を見下しているようで嫌になったが一応は仕来たり、礼儀だから仕方がないのだ。前までならこの使者のように言われる立場だったので気にしなかったのだが、いざ自分が言う立場になると嫌になった


 そして不覚にもあのバカ姉がなぜいつもあんなラフな挨拶をしていたか納得してしまった


 そりゃ~あぁもなるか……


 そんな風に思いながらも頭を上げたイレーナの顔を見た瞬間お互いに固まった


「「えっ!!!!!」」


 何であの子が!!!!

(どうしてあのお方が!!!!)


 ただ見つめるしかなかった。まるで時が止まったような感覚さえあり目が離せなかった。それはイレーナも同じでまばたきすらしていなかった。沈黙だけがその場を支配していた


「ゴホンっ!!」


 セードが咳払いをした。それによってオレとイレーナは我に還った


「あっ…だい…いや…イ、イレーナさん、ちが、さま……よ、よく、おこ、おこしくだちゃってくれまちて」

「へい、まおうちゃまにおかれまちて、ご機嫌うらわしゅうぞんじあげましゅ」


 お互いにテンパりまくって意味のわからないことをしゃべった。とにかく冷静になろうと深呼吸をしたのだが、イレーナも同じように深呼吸をしていた。なんとか落ち着いたと思ったが心臓だけがバクバク音をたてていた


「そ、それで、アーフェルミ国王の書状は?」

「あ、はい!! こちらになります!!」


 イレーナはそそくさと書状を取り出し、差し出した。そしてそれを受け取ろうとセードが近づいた


「はっ!?」


 すると途端に表情が曇り始めたイレーナ。それどころかセードが手を伸ばすと書状を少し下げた


「どうかなさいましたか?」

「いえ…………お受け取り下さい」


 覚悟を決めたのかセードに書状を渡すイレーナ。だがその手は微かに震えていた


「ふむ。確かにアーフェルミ王国の押印ですね」


 セードが確認するとそのままオレに手渡してきた。そして書状を受け取りイレーナの方を見るとイレーナは絶望したような表情をしていた


 なんだ? これに何かあるのか?


 オレは疑問に思いながらも書状の封印を解き中に書かれた内容を確認した。はじめはいたって普通。時候から始まり丁寧にオレの機嫌を伺う事がかかれ本文。本文には今秘密裏になされている同盟を正式に行い友好を深めたいといったものだった。しかし問題は後文にあった


 《なお、友好の証してして我が娘、第3王女イレーナ=レヴィ=アーフェルミを貴殿の側に(はべ)らせたいと思っている》


 ……なんだと!?


 具体的ではない。しかしそこに書かれた意味は理解できる。簡単に言えば人質。悪く言えば身売り。そう、友好の証としているのだからオレに何をされても国へ帰る事も、逃げ出す事すら出来ないのだ。そう、()()()()()()


「くそが……」


 唸るように出た言葉。オレは心底頭にきた。いくら何でもこれはないだろうと……そしてイレーナが絶望した表情をオレは理解した。イレーナはこんなこと望んでないと…いやで仕方がないのだと


 が


 オレの溢れ出た怒りのオーラを見たイレーナはますます絶望した表情になった


 やはり嫌か……だが安心しろ。オレは君に何もしない!!


「セード。少しいいか?」

「はっ、陛下、なんでしょう?」


 セードの返事を聞くとオレは立ち上がると出来るだけ優しい表情をするとイレーナ方を見た


「イレーナさん。すまないが少し席を外しますからしばしお待ち下さい」

「あっ………はい」


 そのままセードを連れて玉座の間を後にした




「ふんっ!!!!!」


 オレは廊下に出ると壁を殴った


「陛下。落ち着いて下さい」

「落ち着けるかーーー!!!」

「一体何があったんです?」

「これを見ろ!!!」

「失礼。拝見します」


 オレは腕をくみ、足踏みをしながらセードが読み終わるのを待った


「なるほど…」

「ふざけてるだろ!!」

「いえ、よくある話です。それに第3王女となればある意味その目的のために存在するようなものです」

「セード!! テメー!!!」


 オレはセードの言葉に胸ぐらを掴み殴りかかろうとしたのだがセードはキッとこちらを見ると


「ですが!! 私も気分がいいものではないですよ」

「当たり前だ!!」


 セードを掴むのをやめると少し距離をとったがいまだ怒りは治まってなどいなかった


「しかしどうします」

「どうもこうも、彼女にはそのまま帰ってもらう」


 これが最善の手。オレはそう確信していたし、実際他に選択肢などなくこれ以外ないと思っていた。しかし


「陛下。それはやめた方がよいですよ」

「なん、だと!?」


 セードの言葉に耳を疑いオレはセードを睨み付けた


「もし、イレーナ様がそのままお帰りなれば、こちらに友好の意識なし、と捉えかねません。そうなれば最悪戦争です」


 たしかにセードが言ったことは正論だとは思った。しかしそれではオレはどうやっても納得出来なかった。オレが心配した事。それは


「じゃ~何か? 彼女にはこのままいつオレが手を出すか怯えながら日々を送ってもらうってか?」

「陛下…」

「口ではなんとでも言える。オレは君に何もしないよ。だがその保証がどこにある!! 彼女がオレの言葉を信用出来ると思っているのか!? そんなものは出来るはずがないだろ!!」

「………」


 そのまましばらく何かを考えるセード。そして何かに思い立ったようだった


「陛下。しばしお待ちになってくれませんか? 確かめたい事があります」

「んっ? あぁ、わかった」


 オレの返事を聞くとセードは一礼をして玉座の間へと戻った



 ―――――――――――――――



 一方。ジークリフが後にした玉座の間では……


 マーリはイレーナの様子を伺っていた


「姫様。大丈夫ですか」

「マーリ……」

「やはり…」

「いえ…違うのです」

「しかし……」


 するとよく聞こえないが誰かが叫んでいる声が聞こえた


『%◎☆&♯〒§』『♯%*&@♯』『〒##&♭%』


 それを聞いた瞬間イレーナは懺悔でもしているような悲しい表情なった


(やはりそうなんですねジークリフ様。私はなんて事を…自分の保身のためにしたことなのにあの御方は怒って下さった。あんなお優しい方の気分を害するなんて私はなんてヒドイ女なのでしょう)


 イレーナにはわかっていた。ジークリフが後文に書かれていた内容を受け入れるはずがなく、それどころかそれに対して怒りを表すと。だからイレーナは書状を渡す際ためらったのだ


 後悔しかないイレーナ。するとセードだけが戻ってきてイレーナの側に近づくと小声で、耳打ちでもしているように話しかけた


「イレーナ様。少々お尋ねしたい事があります」

「なん、で…しょうか…」

「書状に書かれた内容。あれはあなた自ら進言したものではないでしょうか?」

「っ!?!? なぜそれを!?」


 イレーナは心臓が止まるほど驚いた。それもそのはずで自ら身売りするような事を見破られたのだから。身分が低い者ならともかく仮にも王族ある自分が自ら言い出した事など誰が想像出来ただろう


「やはり。実は私は以前ゾルド国王にお会いしたことがあるのですよ」

「お父様と…」

「その時の印象からこのようなことをなさる御方ではないと思いましたので」

「そう、でしたか……やはり私は浅はかですね……」


 イレーナは自分の考えの甘さに落胆し、同時に身内に身売りを言い渡さないと思われていた父親に対し、自分がなんと心を痛める事をさせてしまったのだろうと思った


「そこで相談です」

「相談?」

「単刀直入に聞きます。あなたはここに残りたいですか?」

「えっと……」


 セードの言っている意味が理解出来なかったイレーナ。もともと何をされてもいいように覚悟を決めてきていたのでその提案の意味を理解出来なかった


「どうも陛下はあなたの態度を勘違いしていまして、あなたの身を案じあなたを国へ帰そうとお考えです」

「ジークリフ様が…」


 イレーナはジークリフの口ではなく行動で示そうとした優しさに心を打たれた


「もしあなたがここに残りたいと言うのであれば陛下には私が上手く伝えときます。もちろんそうなれば及ばずながらイレーナ様。()()()()()()

「えっ!? あっ!? いや、私は…」


 するとイレーナは今までの落ち込んでいたのがウソのように顔を真っ赤にするとうつむき何もしゃべらなくなった


「どうやらそれが答えのようですね。ではイレーナ様。()()()()()()()


 そしてそれだけ言うとセードはまた玉座の間を出てっていった


(そんな…私がジークリフ様と……)





 その後、改めて玉座の間にジークリフが戻って話が続けられたがイレーナは話し半分といった感じで上の空だった。しかしどこか嬉しそうな表情をしていた


 また護衛のマーリは本来書状届けたら1人で国に帰る予定だったが、イレーナ1人では色々心細いだろと説得して、イレーナと一緒に魔王国に残る事が決まった




 魔王国。客間。《元セードの自室》


 セードに案内されイレーナ、マーリはしばらく自分達が過ごす部屋へと向かった


「イレーナ様。こちらのお部屋をお使いください」

「ありがとうございます。それにしてもずいぶん広いお部屋ですね」

「一応。2人部屋ですから」

「あっ、私とマーリの2人部屋だったんですね」

「それについてはあるものを見ていただいてから判断してください」

「んっ? どういう事ですか?」

「マーリ様。しばらくお待ち下さい」


 セードはマーリを部屋の入り口に待機させると奥にあるクローゼットにイレーナを案内した


「わぁ~、すごいですね」


 クローゼットはそれなりの大きさでイレーナはなんだか嬉しそうにしていたけどセードは意味深に微笑んでいた


「ささ、イレーナ様。こちらです」


 セードはイレーナをクローゼットのある場所へ案内して、そのままなにやらいじり始めると、カチャと隠し扉が開いた


「んっ? これは?」

「やり方は覚えましたね。あの奥にある扉なんですけど」


 セードは隠し扉のさらに奥にあるもうひとつの扉を指差しながら


「陛下の寝室に繋がっています」

「えーーーーーー!!!!!!」


 イレーナは驚愕して驚き、軽くパニックになって慌てふためいていた


「どうですか?」

「いや、あの!!」

「マーリ様。別のお部屋の方が良いですか?」

「そ、それは……」


 イレーナは悩んだ。相当悩んだ。今だかつてこれほど悩んだことなどないとわかるほど悩みに悩んで結論を出した


「別……で…………お……ね……がい………しま………す」


 顔を真っ赤にして頭から湯気を出しか細い声で答えたイレーナ


「賢明な判断です。それとマーリ様にはこの事を黙っておきましょう。後は……陛下には知らせておきましょう」

「まっ!!! ダメです!!!!!」

「おや? ではあなたから行かれるんですね」

「そ…それは……」

「フフフ。わかりました。この事はあなたから陛下にお伝えください」

「うぅ~、セルロイド様。楽しんでません?」

「さてさて…」


 その後……イレーナは一睡も出来なかった


(も、もしかしてジークリフ様この事を知っているのかしら? ならいらっしゃるのかしら? いえいえ、もしかして待ってらっしゃる? あぁ~私はどうすれば!!)



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