表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

大正九拾九年

ねこ

作者: 星椋歩

仲好しきやうだい いつでも一緒

(あに)さん御先に ゆくのだつて

そんなのうそだ あたしもゆける


さあさ良い子だ こつちにおいで

兄さんお別れ 皆で見送り

けふのうちに おそらにゆくのです


うそだうそだ いつでも一緒

兄さん云つた さう云つた


おそらにゆくと かあさま云つた

其れもうそだ 兄さんあなのなか

あたしはきいた なんどもきいた

おねがい兄さん おそらにあげて

なんどもなんども たのんだけれど

兄さんやつぱり あなのなか

うそだうそだ みなうそだ


あたしもゆくの したにゆく

たれもわらつて しらんぷり

うそだうそだと みな云ふけれど

兄さんいつた したへいつた

うへはいやだ したがいい


あたしもおふとん 兄さんとおなじ

ねんねこねこよ ねんねして

あたしもしたへ うへからしたへ

ここに居つてと かあさまないた

ここはいやだ したがいい

うそだうそだと かあさまないた

ねんねこねこよ もうねむい

女の子はその後、前作「帝都浮遊鐡道営団」でちらっと登場。

大正九拾九年シリーズ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 童歌風味で良いと思います。 かなづかいが歴史的と違う箇所があったので報告。 きやう→「今日」ならば「けふ」 云う→云ふ うえ→うへ おねがい→おねがひ 格段旧かなづかいを志向していなか…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ