第四話「陸自」
一月二十一日
午前八時
陸上自衛軍首都防衛集団大宮駐屯地
埼玉県にあるこの駐屯地に訓練を行う部隊、第三小隊。
その部隊に俺こと町田耕哉三等陸曹は訓練用アスレチックで汗を流していた。
???「山崎!。きさまその程度の柵で転ぶのか!!。」
「す、すいません!。」
こいつの名前は山崎大地。階級は陸士長。自衛官候補生時代からの俺の相棒だ。ちなみに今叫んだのは土屋竜介三等陸尉。俺が所属する小隊の隊長だ。
土屋「第3班!。総員腕立て50回!!。」
「「「了解!。」」」
第三班とは俺が所属している班である。(因みに憲法改正時に自衛軍の編成はかなり変わったので
班員の人数は五、六人が基本だ。)
山崎の失敗により俺を含めた班員が腕立て伏せをはじめる。
山崎「すまねぇ。みんな。」
町田「気にするな。班員の失敗は皆の責任でもある。」
班員A「あぁ、そうだぞ。」
班員B「ドンマイ。」
班員C「うっかりミスは誰にでもある。」
班員D「次に失敗しなきゃいいだろ。」
山崎「・・・・・ありがとう。」
良い仲間を持ったな。俺。
「「「お礼より何か後で何かくれ」」」
山崎「ちょwwwお前ら!。」
町田「安心しろ。俺の○○本を皆に贈呈しよう。」
「「「YHEAAA!。太っ腹ー!。」」」
土屋「何休んでる!。さっさと続けろ。後町田!。その本について話がしたい!。訓練が終わったら来い!。」
「「「了解!」」」
町田「隊長!、それは勘弁してください。」
~5分後~
土屋「48、49。あれ、あの本何ページまで呼んだっけ?。そこ!、休むな。
続けろ!。1ページ、2ページ、3ページ・・・」
「「「ひぃ~。鬼が居る!。」」」
ちなみにこんな感じの腕立て伏せを現実で陸自はやっているとか。byATD-X
~さらに5分後~
土屋「48ページ、49ページ、50ページ。よし終了だ。」
「「「終わった~。」」」
なんて長い腕立て伏せだったんだ。おかげで腕が痛い。
土屋「第3班、何やってる!。アスレチックをもう一度一周して来い。
もし途中で止まったりしたら・・・・お前らの部屋を家宅捜索する。」
な、なんてことを言う隊長だ。俺たちの部屋にはたくさんの○○があるんだぞ!。
そんなことをされたら色々と大変なことになってしまうではないか。
町田「総員、死ぬ気でやるぞ!」
「「「了解!」」」
町田「はしれぇ~!。」
「「「うおぉぉぉぉ!!」」」
この日、アスレチック訓練で史上最短記録が生まれた。この記録は以後20年間破られなかったそうな。
~アスレチック訓練終了~
町田「あ~、つかれた。」
その後何とかアスレチック訓練を最短記録でクリアするという快挙を成し遂げ、現在小休止に入っている。
山崎「水だ~。」
班員AB「「う~。」」
班員CD「「あ~。」」
町田「お前らゾンビっぽいぞ。」
そういえば班員の紹介を忘れていたな。
まず班員Aが小銃手の田中大助一等陸士。班員Bが選抜射手(狙撃兵と歩兵の中間に値し、中距離の敵を狙撃する射手)兼機関銃手の弓川幸太郎一等陸士。班員Cが無線手の南優斗一等陸士。班員Dが対戦車手の西山健太一等陸士だ。
ちなみに俺と山崎は小銃手である。
町田「しかし、副班長がミスるとは、班員に示しがつかんぞ。」
山崎「あ~(汗)。」
南「あ、そういえば今朝のニュース見ましたか?。」
西山「ニュース?。」
南が今朝のニュースの話をした。確か今朝のニュースは官房長官が若いとかどうとか。
南「ほら、官房長官が結構若いといってた。」
西山「あぁ、そんなニュースやってたな。」
弓川「土屋隊長より若くなかったか?。」
田中「知らん。」
山崎「なぁ町田、質問が有るけどいいか?。」
町田「何だ?。」
山崎が質問してきた。
山崎「官房長官って何だ?。」
町田「・・・・・そこからか。」
そんなことを言った俺だが、俺も実はよく分からん。
西山「俺もよく分からん。」
田中「右に同じ。」
弓川「同じく。」
町田「という訳で、南。説明よろしく。」
南「えぇ~。・・・・・分かりましたよそんな目で睨まないでください。」
失礼な。睨んでいないぞガンを飛ばしただけだ。
南「官房長官て言うのは簡単に言うと、内閣の各機関の調整役と報道官ですよ。」
「「「へぇ~。」」」
南「ちょっと班長。あんたまさか「それ以上言うとコロス。」・・・分かりましたよ。」
よし、口封じ成功。
土屋「小休止終了!。全員集合!。」
町田「ほんじゃ行きますかな。」
「「「応!。」」」
町田(確か次は射撃だったっけ?。)
そんなことを思いながら集合場所へ向かった。
~おまけ~
午後十二時
土屋「おい、町田。」
昼食時に土屋隊長が小隊に所属するすべての班長を連れて声をかけてきた。
町田「はい、なんですか?。」
土屋「お前の○○について話がある。」
う、そういえばそんな事言ってた様な。
土屋「お前の○○の一部を譲ってほしい。」
町田(えぇ~。そっち!?)「隊長、確か奥さんとお子さんいらっしゃいませんでしたか?。」
土屋「違うな。○○は人類の至高なのさ・・・・・。」
町田「・・・・・分かりました。今晩に送ります。」
土屋「話が早くて助かる♪。それじゃ。」
こんなんでうちの小隊は大丈夫であろうか。
第1班~第6班班長「「「え、俺たちセリフなしで終わり!?。」」」
次回は海上自衛軍を描きたいと思います。それでは。