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極東戦記  作者: ATD-X
3.帰ってきた日常編
47/66

第三十八話「赤い旗の名の元に・・・・」

更新遅れて申し訳ございません。ATD-Xと初登場の乾武です。


「初登場早々アレだが突っ込ませてもらう。サブタイトルが共産主義っぽいんだが。それとぶん殴らせろ。」


前者は本編を見れば分かります。後者はお断りです。

あぁ、後前回の更新で言い忘れていたのが一つ。


「何だ?」


OH-1の設定を大幅に変更しました。具体的にはOH-1Bの記述を削除して、OH-1に攻撃ヘリコプターの能力を加えた事です。後、数も現実と同じように偏向しました。


「そうか。とりあえず、さっさと本編を始めろ。」


命令口調なのがアレですが・・・・本編どうぞ。

航空自衛軍

九月十七日

午前十時二分

アメリカ合衆国アラスカ州上空

<鷲田雄大三等空尉>



尾咲『あ~毎度の事ながら緊張するわね。』


「俺はあんまり緊張しませんが?。」



もう何度目かも分からない計器チェックをしながら尾咲の無線に答える。

あまり緊張しないと言った通り、やっぱり緊張する。初めてレッドフラグ――――――数カ国の国々が行う大規模な空戦演習に参加したんだ。緊張しないほうがおかしい。

今回は赤と青に別れて十六対十六の模擬空戦だ。四機編成の飛行隊が赤青それぞれ四つずつに別れ、戦う。普段行っているいきなり至近距離から始まるやつではなくて、電子支援も考慮し、一定の距離からはなれて開始する実戦に即した模擬戦だ。この模擬戦に参加しているのは日本、アメリカ。他の国は別の空域で演習をしているか、地上で演習の様子を見てるかのどちらかだ。




小瀬夜「こちらコング。俺なんてもう慣れちまって緊張なんかしないぜ?。こういうのは気楽に望むのが一番だ。」


高田『だが、気楽になりすぎてうっかり撃墜判定食らってんのはどこのどいつだ?。』


小瀬夜『う~ん・・・・・もう一人の俺?。』


高田『精神鑑定して来い。』


小瀬夜『そりゃ無いぜエカシム。』



カフー2の小瀬夜こせやいさむ一等空尉が気楽な返事をして、それに隊長が鋭く突っ込む。

ちなみにエカシムは隊長のTACネーム。由来は名前の功治を分解して口を排除したらこれになったから。

コングの由来は某宇宙人によって開国された江戸の町を舞台にした漫画に登場する特殊部隊の局長かららしい。

まぁ、今の漫才である程度の緊張はほぐれた。確か山崎が「実戦で大切なのは適度な緊張と十分な武器と日ごろからの訓練が必要って教官が言ってた」とか言ってたな。

なるほど。改めてこの言葉の意味をかみ締める。



『ガメラより演習参加各機。そろそろ演習が始まる。これより君達の通信は遮断される。』


高田『了解。じゃあイーグル、テイル。がんばれよ。』



AWACSのガメラから無線を最後に隊長の声が聞こえなくなった。今回の模擬戦では、隊長たちは敵側に回ることになっている。

そういうわけで、現在の編成は俺と尾咲。そして、在日米空軍の飛行隊が僚機になっている。

機種は全てF-15だ。

部隊のコールサインはBブルーCチャーリー。俺はその四番機だ。



『BC2からBC3とBC4。隊長たちとの通信後で悪いけど、あんたたち実戦経験がほとんど無いんだから無理そうだったらすぐに援護要請しなさいよ。』 



そういってくるのは今回の僚機であり隊長機のBC1ことレイピア。もちろんTACネームだ。本名はエバンジェリン・バートレット。階級は二等空尉相当の中尉だ。



鷲田「実戦が無いというのは間違いです。毎日スクランブル任務であがってますし、発砲も経験しています。」


バートレット『スクランブルだけって・・・たいしたこと無いじゃない。』


鷲田「んなわけあるか。」



おっと。うっかり、地が出てしまった。



バートレット『・・・・全く、上の階級への口がなってないわね。日本の教育体制はどうなってんのかしら?。』


鷲田「すいません。」


『・・・・レイピア。スクランブルも実戦の一つだ。おろそかにするのはよくない。』



そう俺を擁護するのはレイピアの同僚のドアン・ボルジャー中尉。TACネームランサーだ。

中々無口なやつで自己紹介と今の無線以外は喋らなかった。



尾咲『それにスクランブルは防空任務にとって大事な事だからね。』


バートレット『あーあいはい分かりましたスクランブルも防空も大事なことです!。ごめんなさい。』



やけくそ気味に謝ってくるレイピア。まぁ、それほど気にしては居ないが・・・・。



ボルジャー『・・・・すまん。こいつは防空を軽視しすぎているだけで根はいいやつだ。』



・・・・レイピアさんや。いい仲間を持ったな。あまり喋らないと言う嫌いがあるが、冷静で仲間思いだ。これでパイロットとしての腕が上々なら尊敬するな。



ガメラ『ガメラより演習参加各機。おしゃべりはそこまでだ。これより演習を開始する。』


『『『了解。』』』



AWACSからの指示を受けて、気を引き締める。

さぁ、どう言う指示が出る?。



バートレット『私とBC2のBCA、BC3とBC4のBCBに別れてエレメントを組み別々の方向から敵へ奇襲。敵機が視認距離に入ったらフライトで行動するわよ。』


『『『了解。』』』



さて、ここで聞きなれない言葉――――――エレメントとフライトについて説明しよう。

エレメントは第二次世界大戦前に作られたロッテと言う戦術の自衛軍、アメリカ軍の呼び名で一機が敵を攻撃しもう一機が敵の隙を着いて攻撃すると言う二機編隊で使われる戦法。フライトも第二次大戦前のドイツ軍が生み出したシュバルムという戦法だ。フライトは自衛軍、アメリカ軍での呼び名でエレメントの四機バージョンだ。

レイピアの指示で二機編隊を組み俺達とレイピアたちは別々の方向から敵へ向かう。

だが、敵役もただ動かないと言うわけではない。少なくとも罠を張っているはずだ。




ガメラ『BCBから十時の方向に四機の敵機。ミサイル発射を探知。ブレイクブレイク!。』



なんてこったい。

BCAに発見の無線を送ろうとするも通じない。妨害ジャミングか・・・・。AWACSとの無線も雑音混じりになって聞こえない。

敵が一箇所に固まってこっちにミサイルを計八発撃ってきた。

散開し回避行動をとる。チャフをばら撒きながら高度を犠牲にスピードを上げる。

レーダーの使えない状況。そして、鳴り響く警告音。かなり怖い。



鷲田「くそっ。電子機材が使えないとここまでつらいとは」



そう毒づきながら持てる技術を総動員して回避運動をする。

暫く無茶苦茶な軌道を描いていると警告音が止んだ。



ガメラ『BC3。エンジン部に被弾。出力30%ダウン。BC4、左水平尾翼に被弾。』



くそ、被弾したか。これでピッチの効きが悪くなる。

尾咲もエンジン部に被弾して出力を70%に落としたせいか少々機動がおぼつかない。

だが、まだ、撃墜判定を食らったわけではない。



ガメラ『ジャミング排除完了を確認。ぶちかましてやれ。』


鷲田「了解。BC4、FOX1FOX1。」



お返しにAAM-4を選択し二発発射する。実際には発射されていないが、レーダー上では発射されたことを示すようにAAM-4が敵機に向かっている。



尾咲『BC3、FOX1FOX1。』



尾咲もこちらの番だとばかりにミサイルを発射。レーダーには四つのミサイルが敵に向かっている様子を映し出している。



ガメラ『ミサイル命中!。』



ガメラからの声に内心ガッツポーズをしたくなるが堪える。合計四発撃ったのにレーダーはまだ敵が落ちていないことをあらわしている。さすがベテランパイロット。ミサイルの回避もお手の物と言うわけか・・・。



バートレット『BCB。聞こえる?。』


鷲田「こちらBC4。やっと無線が通じたか。」


バートレット『遅れてごめん。被弾してるようだけど問題は・・・・無いみたいね。今から合図をしたら一斉に中距離ミサイル前部撃って相手が回避運動している間に突っ込むわよ。』


「「了解。」」



再びAAM-4を放つ。BCA達の放ったAMRAMであろうミサイルが敵に向かっているのがレーダーに映る。

それにしてもやっと妨害が止んだか。電子戦機GJと言うべきか仕事が遅いと言うべきか・・・・。

雑念を振り払い敵機に集中。どうやら視認距離に入ったようだ。アフターバーナーをふかし一撃離脱で機銃を叩き込む。



鷲田「BC4、FOX3。」



本来なら機銃の発射音が聞こえるだろうがこれは演習であるから聞こえない。レーダーで確認するも敵機に異常は見られない。失敗したか・・・・。



バートレット『今度は私が。BC1、FOX2。』



今度はレイピアが攻撃。すれ違いざまにミサイルを発射。四機のうちF-15を撃墜する。

しかし、残りはひらりとかわした。



バートレット『よっしゃ。敵機撃墜。』


ボルジャー『レイピア!。危ない!。』



いきなり敵機がレイピアに接近。それを庇おうとしてランサーが撃墜判定を食らった。しかもその余波を食らってレイピアも被弾。無線からはエンジン出力40%までに低下の報告が聞こえる。



バートレット『ランサー!?。』


鷲田「ばか!。後ろについてるぞ!。」



レイピアが取り乱しているうちにレイピアの後ろに敵機がついた。

これは不味い!。

銃撃して気をそらすことに成功するもどういう機動をしたのか、いつのまにか俺の後ろについていた。

しかも二機。



「ちっ。BC3。後ろの敵機、処理できますか?。」


急旋回。急降下。急上昇。その他マニューバを繰り返し攻撃をよける。

今言えることはこのまま回避し続ければまず形勢逆転はムリで、尾崎かレイピアからの援護を受けられなかったら撃墜される。そして日ごろの耐G訓練を怠っていたら死ねるほどのGがかかっていると言うことだけだ。



尾咲『もちろん!。ちょっとじっとしてね。』



尾咲を信じ複雑な機動を止め、最低限の回避運動をしながら飛ぶ。幸いミサイルを撃ったら破片が後ろの二機の吸気口に吸い込まれる程度の距離なのでミサイルで一瞬・・・と言うことはない。



尾咲『BC3、FOX3!』


ガメラ『RC3.左主翼に被弾!。左主翼喪失。』



どうやら後ろにぴったりとついていた敵機は尾崎の攻撃により離れたようだ。しかも一機が戦闘不能になっているとはうれしい。残りの二機の内一機が離脱していてもう一機が・・・・・どこにいる?。

そして突然警告音が鳴り響いた。



鷲田「しまった!。」



その警告音はミサイル接近警報に変わる。回避運動するもチャフ、フレア共に残弾なし。

そして無常にもガメラから撃墜判定を食らう。



ガメラ『BCチーム全機撃墜。勝者RCチーム。』












~アイルソン空軍基地~



高田「お前らの敗因は注意力散漫且つ窮地を脱した時に気を抜いたことだ。戦場で気を抜いたら最後。撃墜される。今後はそこを気をつけろよ。」



模擬戦を終えて基地に帰還し高田准尉から模擬戦の評価を聞いて最後にこう締めくくられた。

他にもミサイルの撃つタイミングやら冷静に戦況を見極めろとか言われたが・・・・



小瀬夜「ま、今度はその点に気をつけて飛ぶ事だな。」


高田「それじゃ、飯にするか。」


「「了解。」」



評価が終わり食堂へ向かう

レイピアたちの方に目を向けると・・・・。



「レイピア。仲間が撃墜判定されても取り乱すなって言ったよな?。」


バートレット「はい。」


「お前のその考えは戦友を侮辱している。軍人たるもの仲間がやられても、戦友の分まで何が何でも任務を達成すると言う気概がなければな。」


バートレット「はい。」


「後、お前防空任務を軽視しすぎだ。航空自衛軍のやり取りをランサーから聞いたぞ。」


バートレット「・・・・・・」



なにやらくどくどと説教を受けながらランサーを睨みつけている。あ、今アイアンクロー決められた。

模擬戦の敗因がレイピアのミスだから仕方ないな。

・・・・・今度何か奢るべきか?。




鷲田「尾咲二尉。この基地の食堂ってどんなレシピが出るんでしょうか?。」


尾咲「さぁ?。私もこの基地は初めてだからね。けど量は多いわね。」


高田「俺たちは前にこの基地に来たことあるぞ。なぁ、コング。」


小瀬夜「ああ。オススメメニュー紹介するぜ。」



アイルソン基地のメニューをあれこれ教えてもらいながら食堂へ向かう。

適当にオススメだった日本とあんまり変わりなかった。ただ、想像より量が多かった。

これは太りそうだな。

「ところで遅れた理由は何だ?」



1.パトルの軍事博物館(経営シュミレーションRPG)とXops(FPS)に嵌まってた。

前者はブラックジョークと兵器とコミカルとコレクション好きの人と長い説明があっても楽しめる人にはオススメですが本気の右翼、左翼、宗教関係者にはオススメできません。



以上。



「途中からゲームの宣伝みたいじゃねぇか!。一変面貸せや。」


ま、待ちたまえ!。次回は民間サイド。ついでに次回の空自サイドのエピソードは赤旗関係だ。覚えておきたまえ


「準備は出来たな。さぁ、逝こうか。」


メイデーメイデー。緊急事態発生。顔を殴られそうだ。援護をようs




――――――ブチッ――――――

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