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極東戦記  作者: ATD-X
3.帰ってきた日常編
46/66

第三十七話「艦魂。角からの誘い。」

最近一週間投稿が守られていないことに嘆くATD-Xです。


高田「ゲストに来た高田功治だ。元気が無いな。」


そりゃ、そうでしょう。バイトの面接に連続して落ちるわ小説のネタが上手く出ないわと散々なことになってますもん。


高田「どんまい。ところで今回から海自サイドに艦魂が出るらしいが・・・」


そうです。まぁ、以前発表したここの登場人物が転生する話の伏線です。他にも色々と理由が。それでは本編どうぞ。

海上自衛軍大湊基地係留所まきなみ

九月十九日

九時


<清水涼太三等海曹>



清水「やっと戻ってこれたぜ。」



そう呟きながらながらまきなみにつながっているタラップを渡る。

艦上には俺らの知り合いが出迎えてくれている。天白が笑顔で毒づいてくる



天白「まだ入院しててもよかったわよ?。」


清水「あいにくとこのまま入院していると色々となまるんでね。」



やっぱり任官してからはここで寝ることが多くなって今じゃここは俺の家みたいなものになっている。

もっともそれは世界中の海軍軍人に言えることだと思うけど。

なんにしても



清水「ただいま。まきなみ。」



どこかでお帰りと聞こえた気がした。












乗艦して暫くするとまきなみは出航。入院で体がなまっていたのか久しぶりの訓練でミスを連発。新しく入ってきた上官にどやされながら失っていた感覚を取り戻す。訓練終了後クタクタになりながら当てられた部屋に入り荷物整理を開始。整理と言っても持ってきた荷物をベッドやロッカーのどこに配置するかだが・・・・。まぁ、こういう感じでいいかと配置を終了させ、現在入浴室に向かってる。



清水「アァ~疲れた。」


巻波「どやされっぱなしだったしね。」


清水「大半はおめぇが原因だろう。」



悪い悪いと謝ってくる巻波をじと目で見ながら巻波の様子を思い出す。訓練中にボォッとどこかを見ていたりきょろきょろと何かを探すように視線をめぐらせ上官に怒られ巻き添えで俺も怒られる。普段のこいつじゃ絶対しないようなミスを何度も起こしていた。

実はこいつわざとやったんじゃないのかと・・・。

そして入浴室へ向かう角の前で立ち止まる。



巻波「乗艦してから妙な感じがするんだよね。」


清水「妙?」



足を止めて何か考え込む巻波に返す俺。いったい何が妙なんだろう。

やはり入院で体が鈍ったのが原因か?。



巻波「いや、入院云々じゃなくて子供が見えたり声が聞こえたり・・・」


清水「医務室行くか?。精神疾患があるようだって。」


巻波「いや、精神は問題ない。多分幽霊かあるいは・・・・」



おいおい幽霊とか冗談じゃないぞ。64式小銃で勝てねぇだろ?。いや、逆に海自うちは旧式の火器―――――M3や儀仗用のM1ライフルとか、第二次世界大戦時代の武器が保管されているから付喪神的な何かで倒せるのかもしれない。



巻波「バカなこと考えてそうだけどスルーするよ?。

・・・・もしかすると艦魂かもしれないって思っているんだ。」


清水「艦魂?。」


巻波「船に宿る霊魂だよ。水難事故で死んだ女性の姿をしてると言われ船からは離れられない。そして、船が役割を終えるとき艦魂もまた消滅する。」



何その怪談話。仮にそいつを巻波が視認しているとしていったい何が起きるんだ?。・・・・・・あれ、連れてかれる?。

いや、船に宿っているからそれは無いな。・・・・・多分。

知り合いに巫女さんや神主がいるから帰港したら相談しよう。



巻波「言っておくけど悪い存在ではないからね。」


清水「ふ~ん。ところでそいつってどんな外見よ。」



こういう系統の話にはお約束の質問を聞いてみる。美少女だったらいいな。

美女でもOK。・・・・まぁ、俺に好意を持つかは別だが。



巻波「あっ」


清水「どした?。」


巻波「いま、そこの角にいた。」



・・・・・なんだと?。巻波が曲がり角に向かう。




巻波「ちょっと見てくる。」


清水「オイ待て!。」



角に向かって走り出す巻波を追いかけ角を曲がる。

そこには光り輝く少女の腕を掴む巻波の姿があった。

とっさに巻波の腕をつかむ。

すると光に包まれまぶしさに目を瞑る。一瞬の浮遊感の後に目を開ければ見たことの無い部屋にいた。



???「あの~・・・。」



さて、これはどういう状況だと考えていると、不意に少女に声をかけられた。



清水「なんだ?。」


???「あなたたち私が見えるんですか?。」


巻波「そうだけど?。やっぱり君って艦魂なのかな?。」



巻波の問いにうなづく少女――――――もとい艦魂。さっきは光り輝いていて分からなかったが、容姿はかわいい部類に入り海自の三等海尉の階級章をつけた作業服に身を包んだ十五、六歳ごろの少女といったところか。髪はストレートなショートヘア。胸は年不相応で天白より大きいが巨乳と言うレベルではない。

しかし、年下に負けるとは・・・・・今度何かおごろう。やっぱり霊的な存在だからか足のほうは透けている。

髪と瞳の色?。黒に決まってんだろう。



まきなみ「はい。この護衛艦。まきなみの艦魂のまきなみです。」


巻波「まさか、ほんとに実在していたとは・・・」



巻波が感嘆の声を上げる。それにしても字で書くならひらがなと漢字に分けられるけど音で聞くだけだと何が何だか分からなくなるな。とりあえず巻波は人間、まきなみは艦魂と区別する。

まきなみがなにやら考えるしぐさをした後に声を上げた。



巻波「とりあえずお茶をお出ししますね。ハル、お茶をお出しして。」


??「はぁ~い。」



まきなみが声を出すとひょっこりと水兵服を着た年齢が一桁くらいしかなさそうな女の子が宙に現れ、コップとペットボトルのお茶を持ってきてコップにお茶を入れた。



巻波「その子は?。」


まきなみ「この子は内火艇の艇魂ていこんのハル。付き人みたいなものです。」


ハル「こんにちは~。」



艇魂のハルはアホ毛をぴくぴくと動かして笑顔で挨拶する。ん?アホ毛を動かして・・・・・・・まぁ、いいや。髪型は背中の真ん中辺りまで伸ばしたストレートヘア。そしてやっぱり足が透けている。

まきなみと並ぶと姉妹に見えてほほえましいな。



??「ハル~。ペットボトルのお茶じゃ駄目だよ~。」



今度はドアから薬缶を持った少女が入ってきた。容姿はハルと瓜二つだが、アホ毛がない。

やっぱこいつも艇魂か。やっぱりまきなみの付き人だろうな。



マユ「始めまして。まきなみの付き人である艇魂のマユです。すいませんペットボトルのお茶をお出ししてしまって。」


巻波「気にしてないからいいよ。」



巻波がそう言ってマユの頭を撫でる。マユは気持ちよさそうだ。その様子を見てまきなみはほほえましそうに。ハルはうらやましそうに見ている。容姿は瓜二つでも性格は正反対か。



まきなみ「さて、早速ですがいくつかの質問と説明に移させてもらいます。」


清水「ああ。」


まきなみ「あなた方は現在は私たちが見えていますけど、以前は見えていなかったんですよね?。」


巻波「うん。そうだけど。」



確かに配属されてから先の海戦で入院するまで一度もこいつらを見たことが無い。

何故、急に見えた?。



まきなみ「対艦ミサイルが直撃した時に負傷しましたよね?。私の推測ではそのときの怪我が原因で見えるようになったと思っていますが・・・・。」


巻波「やっぱりそこに行き着く・・きますよね。個人差とかはあるんですか?。」


まきなみ「敬語じゃなくてもいいですよ。艦魂や艇魂の階級は役割や年月によって自動的に決まりますから。

質問の答えですけど確かに個人差はありますよ。お姉ちゃん・・・・たかなみ二尉の乗員の中に艦魂の音声だけですが存在を認知できていましたし、逆にひゅうがの乗員には姿だけしか認識できない人が居ましたし・・・・。」



なるほど。つまり人によって認知できる範囲が違うということか。ひょっとすると巻波は元々素養があったが、頭を打ちつけた拍子でそれが発現したんだ。



清水「巻波。お前この三人の体が全部見えるか?。俺は下半身にいくほど透けているように見えるんだが。」


巻波「普通の人間と変わらないけど。」



なるほど。これが個人差か。なんとなく実感して次の質問に移る。



清水「艦の状態と君の状態はリンクしているのか?。」


まきなみ「はい。艦魂の精神は艦の士気に影響し、艦の状態は艦魂の体に影響します。」



なるほど。つまり艦魂が元気だったりご機嫌であればあるほど艦全体の士気は上がり、逆の場合は士気が下がる。艦が損傷を受けると艦魂の体は損傷した部位に相当する部分に怪我をするのか。



巻波「他の質問はまた今度にしない?。そろそろ風呂に入らないと就寝時間に間に合わなくなるんだけど・・・・。」



巻波が部屋にかかっている時計を見ながら言う。そういえば、入浴に向かう途中だったんだよな。俺達。



まきなみ「分かりました。転移で送ります。ハル。マユ。片付けよろしく。」



まきなみは立ち上がって俺と巻波の手を掴んだ。そして眩い光を放った。

まぶしさに目を瞑ると一瞬の浮遊感と共に地面に着地。目を開けると浴場の前にいた。



まきなみ「それでは失礼します。用があったら予備会議室まで来てください。」



そういってまきなみは消えていった。狐につままれたような感じで浴場に入る。

腹時計でおよそ二分ほど。俺たちは幻想の存在と会話していたが、いまいち実感がわかない。

触れた感触や出されたお茶の感覚が本物と変わってなかったからだろうな。



清水「何だか狐にだまされた感じがする。」


巻波「海に狐が出るわけ無いじゃん。まぁ、気持ちはわからなくは無いけど。」


清水「とりあえず風呂入るか。」



そういって俺たちは着ている衣服を脱いで風呂に入ったのであった。

さて、小説も投稿し終わったし、そろそろバイト面接の準備をしなくては。

高田

「まぁ、がんばれ。ところで春休みはいつから始まっているんだ?。」


一昨日からです。


高田「そうか。飛魂とか車魂とかは登場するのか?。個人的には登場してもらいたいが。」


そこらへんはまだ未定です。しばらくは幻想の存在はまきなみ、ハル、マユだけになりますが、他の艦魂も登場させる予定です。飛魂や車魂は登場させてもいいかなって思ったら書きます。


高田「次回は俺達の番か。在日アメリカ軍との合同演習だ。期待してくれ。」


あ、台詞取られた・・・。

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