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極東戦記  作者: ATD-X
3.帰ってきた日常編
45/66

第三十八話「中期防衛力整備計画(2015年)で導入する兵器の一覧」

今回のゲストはいません。


今日で東日本大震災発生から一年。

色々と問題だらけですがずいぶんと復興してきましたね。このまま順調に復興作業が進むといいです。

ただ、どさくさにまぎれて所有者のいない土地を自分のものにするやからが出てきていましたが・・・・。


http://ameblo.jp/japangard/entry-10858416082.html


犠牲者のご冥福を祈ります。

九月十七日

午後三時四十二分

東京内閣官房執務室

<霧本雄一郎内閣官房長官>


今日も今日とて書類と戦う。東日本大震災における復興や排他的経済水域内の資源開発。東海地震の対策や経済的な問題や外交関係の書類。現在はシベリア事変関係の書類が多くなっている。犠牲者遺族の補償に奪還した北方領土もとい千島列島への行政関係。そして自衛軍や海上保安庁の損失した兵器の補充。千島列島周辺の資源開発。それらの情報のメディアへの発表。

その他諸々エトセトラエトセトラ。



吉月「霧本さん。ここに置いときますね。」


霧本「あいよ~。」



ただでさえ多い書類がシベリア事変のおかげでかなり多くなっている。

北方領土や千島列島を取れたのはいいがこういう書類関係のやつが増えるのはいささか厄介だな。

まぁ、ロシア政府の中の人も反乱の鎮圧やシベリア事変の後始末で忙しいのでまだましだと思うが・・・・。



霧本「次の書類はこれか・・・。」



次の書類は今期の中期防衛力整備計画。兵器の補充や自衛軍の動向。艦船の建造とかが書かれている。

そういや海上保安庁を海上保安隊に改変して国境警備任務に当たらせるんだよな。

各自衛軍の新装備の内容も含まれている。

なお、今年はシベリア事変で破壊された基地や装備の修復費用も含まれている。


霧本「内容はどんなもんかな・・・?」






~読解中につき暫くお待ちください。~







とりあえず、主要なものだけを言っておく。


総合


海上保安隊の設立に必要な措置

これは海上保安庁を国交省から防衛省に移管して海上保安隊に改変。海上警備任務に当たらせるものだ。

他にもC4Iを護衛艦と互換性のあるものに交換して有事の際や海外派遣のときに恩恵を受けれるようにするなどの費用もこの中にある。


新型巡視船の建造

これは、建造が予定されているものを中止して、あらたに四種類の巡視船を建造し配備する。

シベリア事変では海戦で多くの巡視船艇がミサイルや魚雷などに撃沈されたために従来の武装に新たに対空誘導弾に対潜魚雷を装備させた巡視船艇を配備する。予算は国交省からも出る予定。



航空自衛軍

F-4EJ改二個飛行隊更新分のタイフーン納入。及びJ型への改修。

これは前々から決定されていたから問題ない。導入するトランシェ3も外務省の努力のおかげで2016年内の配備には間に合う。テストパイロットの反応も上場だ。ただ、過去にF-1戦闘機導入時のアードアエンジンのごたごたで煮え湯を飲まされたIHIの技術者、背広組に制服組が不快感を示している。それに、日本の技術で改造したらその改造された部分の情報や技術がBAEにわたりそこから新たな戦闘機や兵器が開発され第三国――――――韓国や中国も含む――――――に輸出される恐れがあると関係者が不満を漏らしていた。

改修範囲は短距離対空ミサイルにAAM-5を搭載し、対艦誘導弾には海自からハープーンの転用。そしてASM-1を運用できるよう改修。後はレーダーの強化を行う予定。ASM-3やAAM-4は搭載しないようだ。まぁ、技術の流出を避けたいからこうなるわけだが。



三個飛行隊新設。

百里の第七航空団、新田原の第五航空団、小笠原の硫黄島基地にそれぞれ一個飛行隊配備する。確かに最近は中国とかの航空兵力が増えている。特に小笠原や伊豆諸島に圧力をかけられると厄介だからこの方針は良い。しかしあまり戦闘機を増やしすぎると基地の収納限界を迎えたり管制能力を超えて管制出来なかったり維持費がかなり高くなったり整備が追いつかないなどの問題が発生する。本当は小笠原にもう一個飛行隊を配備するべきなんだが、どこに配備するかが問題になる。硫黄島基地はアメリカ軍や海上自衛軍が利用するから一個飛行隊が限度。他の島は自然遺産に登録されていたり地形的に無理だったりという理由で基地の建設は難しい。伊豆諸島は空港の滑走路が狭いし新しく作るにも地形や面積の問題で不可能。まぁ、このくらいが妥当だろう。



基地警備隊の装備強化及び増強。

これは有事の際に航空基地やレーダーサイトが攻撃を受けても撃退できるか陸自が来るまでに持ちこたえたり脱出したり、基地の能力が全て破壊されても早期に復旧できるようにさせる。

まぁ、問題ないな。装備のほうは従来の装備の増強が主だ。目立った変化は後述の機動戦闘車や迫撃砲搭載車の導入だな



脱出したパイロットの武装の短機関銃4.6mm短機関銃MP7の導入。

これは、政権交代前に導入することが決定されていたが政権交代のごたごたで結局配備されずじまいにあったのを導入する予定だ。


F-2の改修及び増強。

これは以前から行っているF-2全機の改修を今期に終わらせるのと、ロッキードと会談してF-2を再び再生産する。再生産する量はシベリア事変や東北地方太平洋沖地震で失った機体の補充分に小笠原、新田原に配備する二個飛行隊。それと、輸出型も生産する。生産する型はロッキードのF-2Super Kaiのプランに技本が色々と手直しをしたC型だ。輸出型は改修前のA型とB型の電子機器を取り除いたものを製作する。


MRJ改造型AWACS及び給油機の導入。無人偵察機の導入。新型電子戦機導入。

MRJを改造してAWACSや空中給油機にする計画。後述のP-1改造型とセットで滞空防空隊を構成する為と拡大する海外派遣などに対応するためだ。

無人偵察機は三菱がF-15Jの偵察機転用に失敗した後、技本が製作していたTACOMを転用し、最低限度の改造で戦闘機をはじめとする固定翼機に搭載できるよう改造や研究を行いシベリア事変直後に完成。

新型電子戦機は前線で戦う戦闘機に随伴してサポートするエスコートジャマーの導入だ。装備は完成していたんだが、政権交代や自衛隊の改変のおかげで調達が出来なかった。ベースはタイフーンJ導入で余剰になるF-15Jを改造して使用。



次世代戦闘機の研究費。

これは文字通りF-2やF-15の後継となるの次世代機の研究開発費だ。



クラスター爆弾の導入、自衛官の増員。

前者は着実に増す諸外国の脅威のために導入。不発弾対策のために不活性化昨日や自爆機能を搭載させる。

諸外国の批判がやばそうな機もするがそこは何とかするしかない。後者は単純に上述の三個飛行隊増加に合わせたものだ。



陸上自衛軍

新拳銃のS&W 10mm拳銃M&Pの導入。特殊拳銃の10mm拳銃 SIG P229の導入。

新拳銃のほうは従来の9mm拳銃じゃ威力が不足するということで2012年度に導入することが2011年に決定され、細々と導入。特殊拳銃は二千六年度から導入している。


大口径拳銃の10.9mm 強装拳銃マグナムデザートイーグルの導入。

こいつは2011年度にも試験的に少数が調達されたが、シベリア事変に投入され、閉所での戦闘で活躍したことから調達を再開することが決定された。なお機関拳銃に改造する計画もあるが、それは現在保留されている。


新短機関銃4.6mm短機関銃 MP7の導入。特殊小銃のH&K XM8およびMSG90の導入。

MP7は今まで使っていたM3グリースガンの後継銃となる短機関銃で、機甲科隊員の護身用と特殊作戦群に配備する予定。MSG90はセミオートの狙撃銃で陸上自衛軍が採用しているボルトアクションのM24狙撃銃とは違い市街戦に優れている。XM8は選抜射手の装備品として採用する。選抜射手と言うのは狙撃兵と歩兵の中間にあたる存在で本来はアメリカが使用している言葉だが、日本では500m以上の敵をすばやく且つ確実に仕留めることの出来る兵士をさす。


散弾銃べネリM4と89式小銃や特殊作戦群のM4カービンのアタッチメントとしてM26MASSの導入。

これは2010年度から調達されているもので市街地や屋内において鍵の破壊や近距離で遭遇した時の使用される。


将来装輪戦闘車両及び軽量戦闘車両システムの研究及び導入費。

これは87式自走高射機関砲、96式自走120mm迫撃砲、 82式指揮通信車、弾薬給弾車両等の後継車両と、新たに導入する水陸両用車両のベースとなる。所謂装甲戦闘車両のファミリー化と言ったところだ。

来年当たりには配備されているだろう。

軽量戦闘車両システムは米軍のMCSにあたるもので、少人数・軽装備の部隊で運用し味方部隊とのネットワークで敵の位置を捕捉。建物越しに砲撃したり火力支援を行ったりする。第十二旅団や第一空挺団、第二空挺団、西部普通化連隊、などの足の軽い部隊に配備予定。

だが、まだまだ実用化にはいたっていない。


多用途ヘリコプターYUH-2導入。

文字通りだな。多用途ヘリコプターはOH-1とUH-1をベースに2011年から開発をしていたものでUH-1の後継機である。だが、航続距離が一桁多かったりそれでいて巡航速度が四捨五入して300Kmだったり運動性能が高く完全武装した一個分隊と一斑を輸送可能。それでいてコストがUH-1の1.6倍程度。

とても本当のこととは思えんな。部隊配備は2017年度から予定。


OH-1全機の戦闘偵察ヘリコプター化。

これは全てのOH-1を戦闘偵察ヘリコプターに改造する計画だ。これにより偵察ヘリコプターと対戦車ヘリコプターが一つの機種として統一されることになる。導入を希望する国があれば輸出することも視野に入れてある。


球形小型偵察機の導入。

前に技本が作った球形飛行体を色々と手直しして作ったもの。具体的には場所を問わず全領域を偵察可能。特殊カメラにより夜間や雨の中でも活動可能となっている。

7.62mmNATO弾を防げる程度の防弾能力を持ち武装に9mm拳銃や10mm拳銃M&Pを装着する。



機動戦闘車及び近接戦闘車の導入。

前者が歩兵の火力支援。後者は87式偵察警戒車と89式装甲戦闘車の後継として導入される。


西部普通化連隊の規模拡大。

文字通りの意味だ。西部普通化連隊は有事の際に敵の後方地点にひそかに潜入して様々な妨害工作や情報工作を主任務にしている。もちろん占領された島嶼の奪還も行う離島対処即動部隊の役割も持つ。年々増加する諸外国の脅威のために一個師団規模に拡大。ついでに前述の機動戦闘車等を配備し、本格的な。


MLRSから発射するクラスター弾の再配備

空自のほうにも書いてあった理由と同じ。面制圧の面ではクラスター爆弾は効果的なので着上陸の際は非常に使い勝手が良いって幕僚長が言ってたな。


自衛官の増勢。及びそれに伴う教育、設備の強化。

ゲリラコマンドの脅威や海外派遣の負担軽減。そして、正規軍がどこに上陸しても確実に防衛と奪還が出来るようにするためだ。




海上自衛軍。

新型DDG二隻の建造。

これはタイに輸出したはたかぜ型護衛艦の後継艦となりうるもの。


輸出した護衛艦の後継艦の建造。

これは東南アジア各国に輸出した艦船の後継艦を作るもの。


地方隊の主力となる哨戒艦の大量建造。

これははやぶさ型ミサイル艇の改良版で対艦ミサイルや艦載砲だけでなく対空ミサイルや短魚雷を装備したものだ。価格も安く地方隊にはもってこいだろう。


艦船増勢のための必要な措置の実施。

最近海外派遣が多くなっているために護衛艦の負担を減らすために盛り込まれている。

増勢数は60隻を予定。因みに哨戒艦艇と潜水艦は除いている。


次期哨戒ヘリコプターの導入。

これはSH-60Kの寿命が近づいているために新しい機体を導入することになっている。

導入する機体はNH-90の海軍型を予定。


新型魚雷の導入。

89式魚雷の後継の導入費用。この件は前の中期防衛力整備計画では開発と記載されていて今期に完成。配備される予定だ。



P-1の改造費。

P-1はシベリア事変の時に現地の指揮官が独断で臨時に編成した対空ミサイル装備の飛行部隊がかなりの成果を挙げたために対空目標や対地目標への攻撃も可能にするらしい。

一種の空中巡洋艦みたいなもんか?。


船団護衛飛行隊の導入。

手っ取り早く言うと海外の危険地帯で民間の船舶などを護衛する飛行隊だ。


新型CIWSの開発費用。

これはタイフーンJなどに搭載されている27mm機関砲の砲弾を使うを艦載CIWSを開発するものだ。


輸送艦、揚陸艦の導入。

これは海外派遣頻度の増大や前述の西部普通科連隊の拡大等に伴い決定したことだ。輸送艦は六隻。

揚陸艦は新たに建造するドック型揚陸艦が一隻と強襲揚陸艦四隻なんだが・・・・

いきなりだが揚陸艦がぶっ飛んでいる。巨砲がつんであった。航空戦艦もビックリなデザイン。

艦砲射撃時の爆炎を富士山型の環境で防いでる。これで艦砲射撃中も航空機の発艦可能にするらしい。



汎用プロペラ艦載機の導入。

突っ込むのはやめてくれ。

一応プロペラ艦載機の理由は中国がソマリアに進出しようとしているという情報をIMIJが掴んだ事に端を発している。現在そのことで中国より先にソマリアへ進出しようと言う計画が進められている。だが、派遣する自衛軍の戦力で戦闘機だけは新しく調達する数を足しても精々が日本を守る程度しかなく海外派遣をしてもたいした派遣を行えないのが現状だ。

そこで新たに短期間で航空機を作ることに決定した。さらに、艦載機にして強襲揚陸艦やDDHに搭載しようと言う意見も出て来た。これは様々な協議を重ねた結果採用された。・・・・個人的にはどうかと思うところはあるが。

ちなみにVTOL機を導入すると言う意見も出たが、甲板の強度不足などが理由で却下された。強襲揚陸艦に載せるにしても、発砲時の衝撃で繊細なジェット機はいざと言う時に飛び立てないとの意見も出た。

それに引き換えプロペラ機は単純且つ頑丈なので発砲時の衝撃に耐えられ、ひゅうが型、ほうしょう型ともに改装せずにすむという利点がある。開発も短期間で終わるので問題ないらしい。。

機体スペックのほうはかなり高くなっている。と言うか最高速度が900Km以上と恐ろしく速い。機体はエンテ式二重反転プロペラを採用。エンジンを出来るだけ上につけることにより着艦時にプロペラが甲板と接触しないようにしている。機首にのほうには電子機器と27mm機関砲を搭載予定。

装備は500ポンド爆弾、JDAM、ヘルファイア対戦車ミサイル、ロケット弾、爆雷、魚雷、自衛用の対空ミサイル、集塵ポッド、電子妨害ポッドを予定。



自衛官の増勢。及びそれに必要な措置

これも言わずもがな。






上記が防衛大綱に書いてあった項目だ。

他にも在日米軍関連の案件、PKOなどの国際協力活動の案件、情報通信やリンクの強化、基地周辺住宅への騒音対策、衛生機能の強化、技本の人員や設備の充実とかも書いてある。 

個人的には一部の兵器のスペックがぶっ飛んでいるのが気になる。技本の能力には色々と突っ込みたくなるな。やっぱ戦後から低予算でやりたいことが出来なかったからその反動がこれなんだろうな。



中期防衛力整備計画の書類を処理して次の書類に移ろうとしたところで吉月が入ってきた。

ソーダを持って。



吉月「霧本さん。差し入れです。」


霧本「サンキュ~」



ラムネのふたを開けて一気にあおる。やはりこの感触は貯まらんな。

気を引き締めて次の書類に取り掛かる。次は太平洋沿岸地域でのメタンハイドレード発見の発表か。

メタンハイドレード関連の記事を見ているとイランやサウジアラビアなどの産油国との関係に気を遣わなければならない事を思い出す。特にイランはアメリカと敵対して三年前はホルムズ海峡を封鎖してまさに一触即発状態になったからな。その際は当時が無大臣だった麻生さんが何とかしたが・・・・・難しいな。

まぁ、その問題はこれとは一切関係ない。さっさとこの書類を片付けよう。

そう思い直して、黙々と書類処理を再開し始めた。


しかし、我ながら兵器のスペックがやばいことになりましたな。


それでは次回にご期待ください。

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