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極東戦記  作者: ATD-X
2.北方紛争編
29/66

第二十六話「準備」+α&β

今回は豪華三本立て。でも、ゲストは前回と変わらず、吉月明さんです。


吉月「豪華なのは置いといて。何故、三本立て?。」


本来なら、陸自の揚陸準備だけだったんだけどネタ不足で、三本立てになりました。


吉月「内容は揚陸物資積み上げに第十八話で撃墜された木戸空曹長と野本一等空曹のその後に、空自サイドの雑談か。」


それでは、第二十六話「準備」+α&β。どうぞ。

八月十二日

午後五時〇分

陸上自衛軍

<町田耕哉三等陸曹>


稚内奪還作戦終了後、俺達は一旦旭川駐屯地に戻り休息をとり、室蘭港に向かった。

何でも北方領土上陸に使われる予定の部隊が稚内奪還作戦で使われて結構損害が出たために再編中らしい。一部の自称平和主義者が騒ぎそうだが上からの命令だし従うしかない。

まぁ、悲願の北方領土奪還だからしない理由もない。

さて、俺達は現在三両のリアカーで物資の積み込みの手伝いを朝から行っている。




町田「あと少しで終わりそうだな」


山崎「その後どうしようか?。」


弓川「そりゃあ、適当に仕事探すしかないでしょう。」


西本「会話だけ見ると何だか職を失った人みたいだな。」


田中「いや、見えないだろ。」



と、たわいも無い会話をしながら、物資を積載したリアカーを運搬している。

後もう少しと言うところで背後に気配を感じる。振り返れば補給科のやつと目が合ってしまった。



「お前さん、これを機甲科の連中に持っていってくれ。

ちょっと、向こうでミスが起きてな。すぐにに向かわなきゃいかん。と言うことで頼んだぞ。」


と一方的にまくし立てられ、ドラム缶をつんだ台車を任された。



町田「え?、ちょ、ちょっと!?。・・・・あやややや。」


田中「で、どうするんだ?。」


町田「仕方ない。ちょっと届けてくる。リアカー任せたぞ、西本。」


西本「了解。」


山崎「じゃあ、荷物降ろしたところで待ってるからな。」



補給科の人から燃料の入ったドラム缶を載せた台車を指定された場所に届けに行く。



西本「ところで、あややややって何だ?。」


田中「さぁ?。」


山崎「お前ら、喋ってないで行くぞ。」




途中で方向を逆送するも何とか機甲科の場所へ到着する。74式戦車や90式戦車。最新の10式戦車が鎮座している。これで61式戦車がいれば国産戦車勢ぞろいだな。

とりあえず、与えられた仕事をこなすためにそばにいた機甲科隊員に声をかける



町田「すいませーん。このドラム缶はどこに?。」


「そいつは向こうに置いといてくれ。」



厳つい機甲科隊員が場所を示す。それにしても良いガタイだな。

普通科に入ったほうがいいんじゃないか?。

そんな視線に気づいたのか、笑いながらこういってくる。



「どちらかといえば機械を操るのが好きでね。まあ、最初は「普通化に入ったほうがいいよ」、なんて地連の親父にしつこく言われたがな。」


「車長。ちょっと来てください」


「あいよ!。じゃあ、縁があったらまた会おう。」



あれ、あの人一等陸曹・・・・・・失礼な事はしていないよな・・・・・?。

とりあえず、今機にしても解決しないので荷物を運んだ場所へ向かう。

途中、迷い込んだ猫を保護し、外へ逃がす。ここって漁港でもあるからな。

魚の匂いに釣られてきたのだろう。



田中「お帰り。」


町田「ただいま。」


山崎「遅かったな町田。土屋隊長がLAMと軽MATを積み込めだとよ。」


町田「了解。みんな、行くぞ。」



その後もあちこちの積載作業に借り出され、今日は終了した。











同日

午後八時〇分

航空自衛軍

オホーツク海

<木戸一等空尉>


不幸だ・・・・。

心の中で何度目か分からないが呟く。


撃墜された俺達は一日漂流した後、シベリアの捕虜となっている。

航空救難団のU-125Aがきたはいいが、その後シベリア軍の潜水艦が浮上し対空ミサイルを発射。

U-125Aは何とか逃げたものの俺達は捕まり現在倉庫に縛られて閉じ込められている。

最初はすぐに港に送り届けられると思ったが、哨戒任務をしているせいで中々出してもらえない。

因みに哨戒任務をしていると分かるのはシベリア兵がそう言っていたからだ。



野本「暇ですね、一尉。」


木戸「そうだな。そして、寒い。」



暇である。

トランプでもあれば暇を潰せるが、残念なことに捕虜になった時武器と一緒に持ってかれた。

と言うことでこうしてしゃべっているわけだ。

しかし、しゃべっているだけでは暇だ。それに、一日しゃべり続ければ誰だって飽きる。

せめてトランプが出来れば・・・・・。ま、グダグダ言っても仕方ない。



木戸「とりあえず寝るわ。おやすみ~。」


野本「え、寝るってこの状況「Zzzzz」寝るの早っ。」



戦闘の疲労やら何やらで眠い。とりあえず状況を野本に丸投げする。

野本の声がだんだ・・ん・・・き・・・・こ・・・・・え・・・・・・Zzzzz。




<野本一等空尉>



まさかこの状況で眠るとは・・・・・。しかし話し相手がいないのはなんとも寂しい。

何とか暇を潰せそうなものを探す。。



ガチャリ



うん?。誰か入ってきたのか?。



「オイ、メシダ。」



熊のようなシベリア兵が食べ物を持って入ってきた。

暖かい食べ物を期待していたが、どうやらあまり暖かくなさそうだ。

寝入ったばかりの木戸曹長を起こすために体をゆする。



野本「おい、起きろ。」


木戸「Zzzzzz・・・・・・フン!。」


ゴスッ


野本「オブァ!」



鳩尾を強く寝ぼけた木戸に殴られ、意識を刈り取られる。

最後に見たのは呆然としているシベリア兵。

後は頼んだ・・・・・。









同日

同時刻

<鷲田雄大三等空尉>


晩飯のハンバーグを食いながら、テレビを見る。テレビの内容は日本とシベリアの戦争について取り上げている。日本とシベリアの戦争の政府呼称は北方事変と呼んでいる。



空守「あいつ等大丈夫か?。」


鷲田「何だ?。北海道に恋人でも。実は俺、結婚するんですってやつか。」


空守「ちげぇ、それは死亡フラグだし、恋人もいねぇよ。

海自と陸自に知り合いがいてな。海自の奴はまきなみに乗艦していて陸自のほうは大宮駐屯地に所属しているが、今は北海道で任務についているんだ。」


鷲田「ちょっと待て、まきなみって言ったら最初に被弾した艦じゃな。」


空守「ああ。今連絡が取れなくて心配している。全く、心配事があるのに最近中国から飛んでくる軍用機が多くて困る。」



ため息を吐きながらざるそばをすする。って、つゆつけるの忘れてるよ。相当心配しているな。

顔、しかめてるし。



尾咲「あら?、いったいどうしたの?。そばにつゆつけないで。」


空守「いえ、そばにつゆをつけ忘れただけです。」


鷲田「何でも北海道に陸自と海自の知り合いがいるらしいですよ。」


尾咲「あぁ、なるほど。でも、心配しててもこっからじゃ何も出来無いわよ?。」


空守「ま、それもそうですね。」



一気にそばをすすり完食する。どこと無く吹っ切れているように見える。



鷲田「だが、中国軍機の接近が増えてきたのは面倒だな。」


尾咲「いっそのこと翼をぶつけてみる?。」


空守「やめてください。無茶苦茶危ないです。」


尾咲「冗談よ。そんなこと怖くて出来ないわよ。」



ふむ、翼をぶつける・・・・・・・気をつければ行けるかも。



鷲田「それいいな。」


尾/空「「え゛。」」


鷲田「今度やってみよう。」


空/尾「「やめろ/やめなさい。」」


「問題ない。大型機だけにすれば効果は絶大だ。尾咲二尉、感謝します。」



そういって、残り少ないハンバーグを食べ終わらせ、食堂を出る。

皿を返し終わるのも忘れずに。さて、この方法が通じるかどうか高田准尉に聞いてみよう。

そして、食堂を去り高田准尉を探した。







<空守高士三等空尉>



うわ、水を得た魚のように食堂飛び出して行ったな。



空守「まぁ、でも。まさか翼をぶつけるわけ無いよな。」



そんな危ないことをすれば始末書書かされるかもしれないし、それに機付長に怒られる。



尾咲「いや、絶対やるわ。あの瞳はやる時の瞳よ。」


空守「分かるんですか?。」


尾咲「ええ。何年あいつの姉貴分やったと思っているのよ。」



幼馴染はそんなことまで分かるのか。いや、尾咲二曹が鷲田に好意を寄せているからか?。

まぁ、そんなことを気にしてもしょうがないので尾咲二曹と別れ、部屋に戻り入浴準備をした。

次の日、鷲田が高田准尉に説教をされていたが・・・・・・機体の様子と話している内容から見て多分マジでやらかそうとしたな。

ま、あんなことは普通しないからな。俺は多分。・・・いや、絶対しないだろう。





因みにこの予想は数年後、見事に外れることとなる。

吉月「それにしても、+α&βって。もっとマシなタイトルは無かったのかい?。」


俺の脳ではこれが精一杯です。それにおまけが二本立てだからこれでも問題ないでしょう。


吉月「う~ん。」


それでは、今日はここまで。次回もご期待ください。










吉月「この小説に期待している人って居るの?。」


・・・・・・居るでしょう、多分。


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