第二十五話「孤立」
目指すは週一更新。その第一歩目。
ゲストはめっきり登場していない秘書、吉月明さん。
吉月「で、僕の出番はいつになったら来るんだ?。」
未定。
吉月「出してくれ。と言うか、政治サイドの人国務大臣たちを除いてほとんど出演していないじゃないか!。」
・・・・・技量不足です。すいません。
吉月「だれでもいいから早く出してくれよ。
それじゃ、第二十五話「孤立」どうぞ。」
あ、俺のセリフ。
同日
午後九時三分。
陸上自衛軍
稚内市
<町田耕哉三等陸曹>
山崎「お前何してるんだ?。」
町田「タマを守るのさ!。」
と、言ってみたら周囲からへんなものを見る視線が突き刺さる・・・・。
今の状況を簡単に説明すると敵の占領下のど真ん中でブラックホークのテイルローターが対空ミサイルに当たり墜落。
その乗員を救出しようとしたチヌークが自ら生み出した風圧で飛んできた瓦礫にローターをぶつけ
建物に突っ込む形で墜落。そのことを上層部に報告したら 彼らを援護せよ! との命令を受け
上空から支援して、今に至る。
チヌーク、ブラックホーク、はお互いに精々五メートル~十メートルくらいしか間隔が無いので援護が楽・・・・。
パイロット「対空ミサイル接近!。駄目だ、何かにつかまれぇ!。」
なにぃ!?。
心の中でそう叫びながら壁につかまる。次の瞬間、気体が揺れて回転しながら一気に高度が下がる。
コクピットからは警告音とパイロットの怒号が聞こえ周りからは絶叫と悲鳴が。外に目を向ければ地面がすぐそこ。
そして、がしゃんという音とともに意識を失った。
―――――――――徐々に意識が覚醒する。体の節々が無茶苦茶痛い。痛みを堪えながら周りを見渡そうとしたらいきなり銃を渡された。え?、なんでAK-74?。
山崎「早くこっちに来て手伝e」
いきなり山崎の頭に銃弾が当たり崩れ落ちる。
一瞬何が起きたかわからなかった。が、すぐに把握し外に出る。
・・・・・くそったれ、ぶっ殺してやる。冷たい怒りを抱えながら周囲の状況を確認する。
さて、メタになるがこの小説を見ているやつはブラックホーク・ダウンという映画を知っているだろうか?。
知らない人は是非見てみるといい。MADでも予告動画でもいいから。
今の状況がまさにそれだ。但し映画と違うところがある。
ひとつは映画では友軍がアメリカ海兵隊だが、ここでは陸上自衛軍であること。
二つ目は敵が弱い民兵ではなく結構強いロシア・・・もといシベリア兵であること。
三つ目は暗視装置が使えないこと
四つ目は・・・・
田中「ブラックホークがうらやましい!。装甲があって妬ましい!。」
結城「口より弾幕を張れ、馬鹿もん!。イロコイの装甲が薄いのは全世界共通だ!。」
「後方から弾薬を持ってきました!。」
墜落したヘリがイロコイ、ブラックホーク、チヌークの三機で、建物にチヌークが突っ込み、それを守る形でイロコイとブラックホークが墜落しているということだ。俺が目を覚ましたのに気づいたらしくすぐに指示を出す。
結城「目覚めたか!。さっさと弾幕を張れ!。やつらを近づけるな。」
了解と返事を出すことなく撃ちまくる。結構反動があるものの扱いにくくは無い。
と、第四班の通信兵、日野陸士長の無線内容を結城分隊長が聞いている。
結城「援軍の到着まで後何分だ!?。」
日野「後二分だそうです!。」
結城「もうすぐで援軍が来る!。それまで持ち堪えろ!。」
周りでは弾丸と怒号が飛び交っている。
しかし、援軍の到着まで後二分って結構時間かかりすぎじゃ・・・・。周りをたくさんのシベリア兵に包囲されてるんだぞ?。
しかも時々RPGが飛んでくる。・・・・・増援が着いた時には死んでるかもな、これは。
結城「神楽!、狙撃やめて機関銃に持ち替えろ。」
神楽「どこにあるんですか!。」
結城「ほれ!。これだ!。」
因みに弾薬を持ってきたチヌークの隊員によると、チヌークが突っ込んだ建物はどうやらシベリア兵が接収していた建物らしく、建物内部からも襲撃はあるが弾薬や銃器もたくさんある。自分の弾薬がなくなったやつから鹵獲し、使用しているらしい。成る程。つまり、俺の意識が途切れているうちに弾薬を誰かが使用してそれがなくなったから敵の銃―――――AK-74(グレネードランチャー着き)に持ち替えさせられたか。
西山「くそっ、これじゃきりが無い。」
結城「構うな。弾幕張って敵の活動を抑制すれば十分だ。ブラックホークの援護をしろ。ブラックホークが危ない。」
「「「了解!。」」」
鹵獲した銃についていたグレネードを数発発射。ブラックホークに攻撃していた敵に当てる。
ついでにこっちに向かって撃っていたやつにもグレネードを撃つ。
冬野「こちらブラックホーク!。また敵のヘリコプターが向かって来た。
誰か落とせるやつは無いか!?。」
ブラックホークの方向を見ればロケット弾を搭載したMi-17が接近。
攻撃を仕掛けようとしていた。
結城「うちの神楽が打ち落とす!。神楽。弾はあるか?。」
神楽「あります!。」
結城「よし、水城!。観測頼む。」
水城二等陸曹「了解!。」
弾丸を装填する音が聞こえ三点バーストで銃声が聞こえヘリのコクピットに命中。
不快な音を立てながら墜落した。
因みにこの時神楽の対物ライフルをはじめて見た。―――――バレットM82。
結構メジャーな対物ライフルで、キャリバー50と同じ弾薬を使用する。
神楽「これでもうライフルはの弾薬は無くなりましたよ!。」
西山「いや、無反動砲にまだ弾が残っていたはず。」
結城「確認しろ!。」
怒号が響く中、ジェット機の轟音が聞こえる。
上を見上げれば赤い円が描かれている無骨な航空機―――――F-4Ej改二機が爆弾を投下していた。
暗闇に浮かぶ赤い炎。そこから、悲鳴や断末魔が聞こえる。
そして、そこからチヌークが二機飛んできた。が、同時にMi-24が接近してきた。
結城「くそっ。西山!。あのハインドを―――ガッ!?。」
水城「班長!。」
結城分隊長が撃たれた!。腹部を銃弾が二、三発貫通している。すぐに応急処置が始まる。
弾が飛んできたであろう方向を見るとBTR-80が機関銃を撃ちながらこっちに向かっている。
たちまち動揺が走るが、それもすぐに収まる。
水城「落ち着け!。西山はハインドを。ほかは威力の高そうなものを片っ端からBTRに撃ちこめ!。」
「「「了解!。」」」
各々、鹵獲したグレネードやてき弾、手榴弾をBTR-80にぶつけるもあんまり効果が無い。
そして砲塔がこっちに向いて・・・・何かいいものは無いか!?。
探しているとRPG-7とその弾頭が・・・・・これは使うっきゃない。
町田「みんな離れろ!。RPGを使う!。」
そう言い、弾頭をねじ込み周囲に人が居ないか確認し狙いを定め引き金を引く。
ガシュウンと言う音と共にRPGから発射された弾頭は独特の軌道を描きながらBTR-80に命中した。
と、同時に救助に来たチヌークに接近していたMi-24も撃墜された。
水城「西山、町田。ナイスだ!。全員聞け!、このまま救助ヘリまで走れ!。」
無線に退却を叫ぶ水城二曹。
了解と返事をするまもなく走り出す。結城分隊長の肩を支えながら、救助ヘリまでいく。
水城「もたもたするな!。」
途中で水城二曹に急かされながらも何とか救助減りにたどり着く。
結城分隊長を置いた後は、持っていた銃で残ったやつらの撤退を援護する。銃弾やグレネードを遠慮なく撃ち込む。そして救助ヘリが離陸しハッチが閉まった時、一気に疲労が押し寄せてきた。
思わず床にへたり込む。一応意識を失うまでのものではなかった。
・・・・・しかし、山崎が死ぬとは。やつとは同期で訓練生時代からの付き合いだ。
教官に怒鳴られながら必死で走ったのは今ではいい思い出だ。現在でもそれは変わってなかったりする。
しかし、それはもう絶対に出来ないだろう。そう思うと自然に涙が出る。
「おい。」
声をかけられたので涙をぬぐい振り返ると・・・・
山崎「何だ?、泣いてたのか?。」
血まみれの山崎が立っていた。そして俺は絶叫とともに意識を失った
駐屯地に帰還した後知ったが、俺が最後に見た山崎は幻でも幽霊でもなく本物で、頭に銃弾が当たったが、ヘルメットにより無傷であったとの事。血まみれの理由は結城分隊長の止血作業で地が飛び散って顔面にかかったかららしい。
とりあえず一発本気で殴りそこから殴り合いになり土や隊長から大目玉を食らった。
稚内奪還作戦の方は成功した。俺達が敵地に取り残されたので戦力が分散される事態となり、
おかげでスムーズに作戦が行えたとの事。ようは囮にされたということ。
・・・・もっと早く来て欲しかった。一応夜間と言う環境であったのが幸いしたのか、俺達が奮戦していた場所の戦死者は六人と少なかった。うち二人が墜落した時に死亡したので戦闘の際の戦死は四人と言うことになる。
今行える事は戦死者の冥福を祈るばかりである。
マジで時間が無いので、後書きは短く行きます。
吉月「う~ん。こういうのは気が引けるけど、
僕的にはあそこで山崎一等陸士は戦死していたほうがいいと思うな。」
いや、彼はこの物語の番外の形をした何かのために暫く生き残ってもらいます。
まぁ、数十年単位の暫くですが。
吉月「それって、老衰「それでは今日はここまで。次回にご期待してください。」せめて、セリフを最後まで言わせt」
――――――――――――――――――ブツン――――――――――――――――――