第二十二話「河川」
・・・・・・・。
↑原形をとどめていないミンチ状態。
尾咲「ちょっと、やりすぎたかしら。」
鷲田「やりすぎだな。人間相手に二十ミリは。」
空守「しかし、これはグロイ状態だな。R-18じゃないか。・・・」
尾咲「まぁ、そのうち復活するでしょう。」
そのとおり!。
鷲/尾/空「「「ぎゃあぁぁぁぁ!。」」」
と言うわけで第二十二話、どうぞ。
八月九日
午前四時五分
音威子府村
陸上自衛軍
<町田耕哉三等陸曹>
さて、現在の状況を説明しよう。
俺達は別の小隊とともに先行部隊として一足先に占領された宗谷へと向かった。
だが途中でシベリア兵がこちらに向かっているとの連絡を受け、予測進路上にある音威子府村に急行。
川にかかっている橋の前に着いた時に車両が停止したら、いきなりRPGが飛んできて地面に着弾し爆発。その衝撃で乗っていた車両が転倒し、頭がぐわんぐわんしながら視界がブラックアウトした。
・・・・・すごく・・・・・痛いです。
「しっかりしろ!!。」
「おい、目を覚ましたぞ!。」
町田「う、・・俺は。」
徐々に意識が戻ってくる。
どうやら気絶してそれほど時間がたっていないらしい。
横転した高機動車のそばで横たわっていた。
起き上がりふらつく頭をヘルメット越しに叩く。
土屋「寝起きで悪いがすぐに前線に向かえ。」
町田「状況は?。」
いつの間にか結構状況が悪化している。
土屋「対岸の敵部隊により橋が破壊されて渡れない。
ついでに対戦車陣地を構築されて、そこからの攻撃で架橋戦車が行動できない。
航空支援を要請するからその間にやつらの相手しろ。対戦車手を重点的に狙え。」
町田「了解。みんな、動けるな?。」
山崎「先に確認しといたが、全員無事だ。」
不幸中の幸いで全員軽傷は負っているものの戦闘に支障が出そうなものはいない。
しかし、恐ろしい事になってるな。あれか?、弾幕は数だぜってか。
暗視装置を装着し、班のほうへ向き声をかける。
町田「よし、じゃあ行くぞ。」
「「「了解。」」」
俺の号令とともに川へ向かっていくメンバー。
セレクターを3にあわせ照準をRPGを構えている敵に向け引き金を引く。
瞬間、弾丸が発射され敵に当たる。そして、弾が無くなり
リロードし、また同じ事を繰り返す。
が、弾が無くなったときに敵が攻撃を集中して来た。
町田「リロードする!。援護を」
南「了解!。」
近くにいた南が走りながら三点射をする。
南が敵を引き付けている間にに弾倉を替え、銃撃を再開する。
班員の中で一番若いのに。心強い。
町田「よし!。ありがとう南。」
南「いえ、自分は――――――ウグッ。」
町田「南!?」
南に流れ弾が当たった
物陰に南を引きずり込み容態を確認する。
・・・・・肩を貫通している。
応急手当をし衛生兵を呼ぶ。
南「す、すいません。」
町田「しゃべるな、傷に響く。」
衛生兵に運ばれる南を背に89式小銃を構える。
山崎「南のことより前方をどうにかするぞ。」
町田「分かってる。」
山崎の言葉に、意識を前方に向ける。
相変わらず、火線が入り乱れて・・・・いや、むしろ向こうがグレネードや火砲を使ってきて
こちらが不利になっている。
こういうときは火力だ。
ポーチから06式てき弾を出して銃口に挿し発射する。
間抜けな発射音とは裏腹に、数秒後に爆発が対岸で起き敵を吹き飛ばす。
町田「よし、命中。おい、西山。無反動砲を!。
他はてき弾を発射しろ!。」
次弾を銃口に差し、発射する。
敵が吹っ飛んでゆく様子が見える。
西山「後方の安全確認!。南の仇だ!。」
田中「いや、南はまだ死んでないからな!?。」
そんな会話が聞こえるとともにひときわ大きい爆発音が響いた。
どうやら、無反動砲を発射したらしい。真っ赤な炎が燃え上がっている。
だんだんこちら側が優勢になってきている。対戦車手を重点的に倒していたのが効いたか。
土屋「後三十秒で航空支援がくるぞ!。」
無線から隊長の声が聞こえる。
空からは徐々に轟音が近づいている。
「弾着五秒前。四、三、弾着、今!。」
ズドオオォォォォーーン。
轟音とともに爆弾が投下され、大爆発が起きる。
対戦車陣地を破壊した後、すぐに架橋戦車が動き出し、橋を架ける。
土屋「戦える奴は全員直ちに乗車!。」
「「「了解」」」
隊長は乗車命令を出すも、俺達の乗った車両は最初に破壊されたので使えない。
そのことを話すと
土屋「じゃあ、そのLAV(軽装甲機動車)に乗れ。」
と言うわけでLAVに乗ることになった。
座席は運転席に田中。助手席に俺。後部座席に西川と山崎。銃座には西川が乗っている。
ちなみにLAVに乗っていたやつらは戦闘の被害により、一時後退したらしい。
土屋「全員出発だ!。目的地は中川町。そこに着いたら陣地を気づいて後続が来るまで待機だ!。」
俺達は車列を組んで移動を開始した。
顔真っ青だけど大丈夫か?。
空守「大丈夫じゃない。ミンチの死体が動き出してしゃべったんだぞ?。
どこのホラーだ!?。」
悪い悪い(笑)。
鷲田「(笑)じゃねぇ!。吐き気したじゃねえか!。」
尾咲「きゅ~。」←気絶中 。
空守「どうして生き残れた?。普通はまず動かないだろうし・・・・。」
まぁ、基本的にここは何でもありだからね。それでは次回予告を鷲田にしてもらおう。
鷲田「分かった。次回、第二十三話「構築」。ご期待ください。」