あなたにとって私とは
初投稿です 手にとっていただいてありがとうございます。
私の近くの席には、小学校が同じだった
かわいい女の子がいる。
私は高学年の時にしばらく不登校だったから、
同学年の子と会うのは、本当に久しぶりだ。
入学式の時、同じ小学校のみんなに再会した。
先生が新しいクラスまで案内してくれる時近くに並んでいた同じ小学校の人の何人から「久しぶり」と言われた。
そこまで仲良くなかった人達から話されて
緊張しながら私も「久しぶり」と返した。
みんな良い子だと思うだが
ただ人間の視線がただ怖い。
私はおかしくなったのか、みんな成長したな、
などという突発的な呑気な思考を
しながら歩いていると一年一組の教室が見えた。
教室に入り前の座席表から木村の字を探す。
どうやら名前順のようだ、自分の名前を見つけ
窓側の方へ歩いていく、椅子に着席し
教科書の配布や先生の自己紹介などが終わり
先生が気づいたように言う
「すいません、今月予定表のプリントを職員室に
忘れました。取って来るので
近くの席の人と少し話をしていてください。」
その言葉を聞き私は冷や汗が流れた
内心いろんな言葉が頭を巡るふと
過去の時のことが頭をよぎった。
本当に単純なこと 当てはまらない人間もいるが
私は、話すことが得意ではなく
それが理由で不登校になったようなものだ
大人にとっては、あんなことでと思うかもしれないが
小学校体育の時間、先生に「二人組を作ってー!」と言われ友達の方を向いたがもう仲の良い人は、全員二人組になっていた。私は、他の子を誘おうとしたがもうみんなそれぞれ固まっていた私のクラスは偶数人
だから残った子と組もうと私は思い待っていたが余った子が現れなかった。
だから私はおかしいなと思い周囲を見渡すと、一つ三人組のグループがあるところを見つけた。
私は、そこに向かい「ねぇ私一人だから誰か組んで」
と言った。そしたらその子達は、
「じゃんけんで負けた子が木村さんと組むよ!」と
言いじゃんけんを始めた。
その時は、何か嫌だなと思っただけだった。
次の日は、休みの人がいた体育の時間になり先生が前みたいに「二人組作ってー!」と言った。前と同じで
仲の良い子を見たらもう全員組んでいた。
そしてクラスの子達を見ると同じく余った人はいなかった。
先生は「木村さんは私と組もう」と言ってきた。
その時先生の言葉を聞きながら私の心情は
偶然だ 偶然だ 偶然だ と思い込むように
していたと思う。
次の日仲の良い子に声をかけようとしたら無視された。ただその時は、そう思っていた多分今思うと私の声が小さかった
そう思いたい、そうじゃないと嫌だ。
それから私は一週間に何回か休むようになった。
被害妄想と思いたいが悪口?と言うよりは、
影口を言われた気がする。
ひそひそ煩わしかった。
十三歳の私にとって、影口は実用性がないと思う
くらいだったが
十歳の私にとっては、
自分の一つの場所が壊れていくような感覚だった。
このようにして私は、だんだん人間不信になっていった。
そしてだんだん一週間 一ヶ月 一年 二年と休む日も長くなっていった。
このような思考をしていると
同じ小学校で一.二.三年生同じクラスだった子が私の前の席だったらしく優しく「久しぶり、元気だった!」と声をかけてきた。
私は内心、驚きと少しの戸惑いで胸がざわついたが
「元気だったよ」とだけ、私は返した。
本当はそんなに元気じゃなかったけど、
今さらそんなことを言ったって、彼女を困らせるだけだ。
それに――
こんな私に、もう一度話しかけてくれる
保証なんてない。
内心失敗したなと思い彼女、遠藤かなの方に顔を向けると
ただ「木村さん元気で良かった」と言った。
たったそれだけ。
かなちゃんにとっては、ただの世間話かもしれない
それなのに、私には
その言葉が胸の奥にじんわりと染みこんで、
思わずまぶたが熱くなるような気がした。
なぜだろう他の人にも同じことを言われたのに
心が温かくなる何故だろう自分のことなのに
言葉に出来ない。
声のトーンか、表情か、
どこかにみんなとの違いがあるだろうか?
かなちゃんは、私のことなんて姿だけ覚えていて
名前なんて覚えていないと思っていた。
かなちゃんと、ちゃんと会って話したのは三年前
あの頃の私は、いないも同然だったはずなのに。
みんなは、不登校で何か事情があるのだと気を使っていたのに。
かなちゃんは、何のためらいもなく私に話しかけてきた。
それが、どうしようもなく嬉しかった。
そして、ちょっと怖かった。
あの子は、誰にでもそうなのか。
当たり前だが
私だけに向けられたやさしさだと思ってしまったら、
きっと予想できたなと思いながら
そういうものだ人間は、と強がり弱音を漏らすだろう。
気持ち悪い独占欲だ。
あぁだれかにとって私は、どう見えているかわからないが
私は自分のことを理由は言葉に出来ないけれど
ただ気持ち悪い人間だと認識している。
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