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魔女との契約婚で離縁すると、どうなるかご存知?【電子書籍化・コミカライズ進行中】  作者: 白雲八鈴


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第87話 誓約の抜け穴

火傷薬の軟膏を小分けにし、お店をでますと外が何やら騒がしいです。


「何か、あったのでしょうか?」


ここは路地の奥まったところにありますので、よくわかりません。ですが、数カ所から煙が上がっているようです。


「門を突破されたのではないのか?」


確かに今は西門の周辺には領兵が詰めており、町に魔物が侵入しないように結界を築いているところでした。


「あとは水門から侵入されたかだな」


その話も聞いたことがありますね。この辺境都市『エルヴァーター』は一部を『ヴァングルフ』から水を調達しており、そこから魔物が侵入してきたことがあると。


深淵の森と共生していくにはそれなりのリスクが伴うとはいえ、ここまでの都市によく発展できたものだと関心してしまいます。


町の中で起こっている騒ぎも気になるところですが、今は一刻も早く火傷薬を届けにいかないといけません。


「急ぎましょう」

「ああ」


冒険者ギルドに怪我人が集められていると、治療師のサラさんが言っていましたので、急がないといけません。


何故なら、冒険者ギルドはその西門と水門の近くにあるのですから。



「動ける者は中央地区に避難しろ! 動けない者は緊急信号を上げろ!」


そう叫んでいる領兵の脇を通り抜けながら、大通りを進んでいきます。

いつもは賑わいに満ちた大通りですが、閑散としていました。


「本当に店を出すという条件に討伐の参加条件があるのですね」


元から南地区にいる人が少なかったのか、領兵の指示に従って中央地区のほうに向う人影は見られません。

それとも既に避難をされているのでしょうか。


「ここまで統制が取れている町も凄いな。こういう場合は逃げ遅れた人がいるものなのだが」


そう感心しているクロードさんが剣を突然抜いて、頭上に向かって振り上げました。


「あ、将軍蜘蛛(カラエイーダ)ですわ」


クロードさんの大剣は上から降ってきた巨大な黒い蜘蛛を切っていました。

森の中ではその黒い身体は背景に溶け込むことができるのでしょうが、町の中では意味を成しません。

しかし3メル(メートル)はあろうかという大きさだけでも脅威ですわね。


「ではあちらのほうで上がっている煙は女王蜘蛛(ピュレイーダ)でしょうか」


蜘蛛種であれば、西門に築かれていた結界を飛び越えて侵入してきてもおかしくはありません。

ですが、森の奥地にいるはずの魔蜘蛛(イーダ)が町の方まで来てしまっているのですか。


「シルヴィア。急ごう、もしかしたら門が機能していないのかもしれない」


私はクロードさんに背中を押されて先に急ぐように促されます。

ああ、せめて女王蜘蛛(ピュレイーダ)の糸の素材が欲しいですとは言えず、足を動かしたのでした。



冒険者ギルドの近くまで来た私たちは、どうしたものかと足を止めてしまいます。


「入れそうにないですわ」


目の前には森の浅瀬にいる魔物と奥地にいる魔物が混在している集団がいます。それを冒険者と領兵たちが、ここでなんとか食い止めているというところです。


あの何故に門を突破されてしまったのでしょう。

町に戻ってくるときには結界は完成していたではないですか。


「門が破壊されているな」


クロードさんの言葉に冒険者ギルドから見える西門を見ます。

ありませんわ。

門だったという残骸があり、その奥には緑の森が広がっています。


「町の方で暴れているモノが破壊したのだろう」

「そうなると、防御結界を突破するほどの魔物ということになってしまいますわね」


張っていた結界を見るに、森に住まう魔物ぐらいなら耐えられる結界だと思いました。

ですから、町に侵入した魔物はその奥地から来たということになります。


「それでクロードさん、どれぐらいの距離なら誓約のペナルティーは発動しませんか?」


私はここから冒険者ギルドまで飛んで行こうと鈍器を空間から取り出します。

本当に誓約の見直しをすべきですわ。


私の自由行動が認められないなど、今後の魔女としての務めに支障が出てきてしまいます。


「いや、このまま突破しよう」


身体が浮遊した感覚に襲われたかと思うと、一瞬にして冒険者ギルドの扉の前についていました。


クロードさんの速さに、頭がついて行けませんわ。


「薬を持ってきた。通してもらおう」


魔物が中に入ってこないように、扉の前にいる冒険者の人に声をかけて中に入るクロードさん。

あの、せめて私を下ろしてから入ってください。恥ずかしいではないですか。


ですが、中の光景を見た瞬間、そんなことはどうでもよくなりました。


中は、けが人で埋め尽くされています。


「下ろしてください」


私は床に降り立ち、クロードさんを見上げました。


禁厭(きんえん)の魔女の役目は、薬を作り人々を癒すことです。

私は魔女としての役目を果たさなければなりません。


「ここは城です。()はここから出ません。ですから、聖騎士ハイヴァザールは町で暴れているモノを始末してきてください」


ここを城と定義をしたら、誓約には引っかからないはずです。何事にも抜け穴はあるはず。


「我が主の仰せのままに」



電子書籍のご報告です。


魔女との契約婚で離縁すると、どうなるかご存知?2~聖騎士の押し掛け夫とエルフと魔女の来訪者~


11月25日に二巻目が電子書籍にて発刊されます。

コミックシーモア様先行配信。もちろん限定特典つきです。

イラストはまろ様。エルフっ子を描いていただきました!


エルフっ子に魔女たちの集まり、そして勇者の謎に迫る二巻です!

あともちろん、web以外の話も追加しています。

すでに予約は開始されています。

お手にとっていただけると嬉しいです。


https://www.cmoa.jp/title/1101455605/vol/2/

#コミックシーモア


以外の電子書籍サイト

12月15日発売予定


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挿絵(By みてみん)

三巻目も順調に……

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